平成十年四月三日(金曜日)
午前十時開議
出席委員
委員長 高橋 一郎君
理事 稲葉 大和君 理事 小川 元君
理事 河村 建夫君 理事 肥田美代子君
理事 藤村 修君 理事 富田 茂之君
浅野 勝人君 今井 宏君
大野 松茂君 奥山 茂彦君
小杉 隆君 佐田玄一郎君
下村 博文君 田野瀬良太郎君
中山 成彬君 野田 聖子君
林 幹雄君 渡辺 博道君
安住 淳君 粟屋 敏信君
川内 博史君 中野 寛成君
池坊 保子君 旭道山和泰君
一川 保夫君 石井 郁子君
山原健二郎君 保坂 展人君
出席国務大臣
文 部 大 臣 町村 信孝君
出席政府委員
文部大臣官房長 小野 元之君
文部大臣官房総務審議官 高 為重君
文部省初等中等教育局長 辻村 哲夫君
文部省教育助成局長 御手洗 康君
文部省高等教育局長 佐々木正峰君
文部省体育局長 工藤 智規君
委員外の出席者
警察庁警備局警備課長 山浦 耕志君
文教委員会専門員 岡村 豊君
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本日の会議に付した案件
平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法案(内閣提出第七三号)
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○高橋委員長 次に、石井郁子さん。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。
二〇〇二年のワールドカップは日本と韓国の共催、ワールドカップ史上初めての共催方式ということで、新たなそういう開催意義も生まれているわけであります。両国での合理的で無理のない準備活動と開催が期待されていると思います。
先ほども、韓国の大会支援法と今回の特別措置法案、どうなのかという御質問もございました。日本ではワールドカップ招致の際の閣議了解で、特別な財政措置は講じないとされております。そういう点で、今回の特別措置法案で適切にやれるのか、何らかの支援、財政措置はほかにないのか、考えられているのかということがございまして、もう大臣からその御見解は先ほどいろいろお伺いいたしましたので、私はこの質問は省かせていただきますが、一点確認したいと思うのです。
この共同開催という開催方式は、九五年二月の閣議了解以後に出てきたことではないのかと思うのです。そうすると、それはやはり新しい状況だろう。そういう新しい状況に対応する新しい何か措置というのはやはり考えられてしかるべきではないのかというふうに思うのですが、そういうお考えはございませんでしょうか。
○工藤政府委員 御指摘のように、ワールドカップサッカー大会史上、二カ国での共同開催というのは初めてでございまして、いろいろな経緯はございましたけれども、逆に非常につながりの深い両国の間でございますから、両首脳間の会談でもございましたように、これを契機にいろいろな意味での交流を深めていこうということで、実は昨年から、これまでにも増して、日韓でのスポーツ交流も新たに拡充しながら行うということも含めてやっているわけでございます。
しかも、こういう大会でございますから、どういう形での支援をするかというのを政府部内でいろいろ相談いたしまして、オリンピックのように総合的なスポーツ大会については、既に東京オリンピック以来、支援法があるわけでございますが、単一の種目の支援、特別の支援での法律というのは今回が初めてなのでございます。
そういう意味で、この二項目ということでは必ずしも十分じゃないかもしれませんが、いろいろ検討した結果、こういう形での支援をしながら、かつ、先ほど来御答弁申し上げていますように、他のいろいろな方途での支援策もバックアップ体制として講じながら、大会の成功のために万全を期してまいりたいと思っておるわけでございます。
○石井(郁)委員 この点ではぜひ大臣からもお伺いしたいのですが、やはり閣議了解があるので財政措置についてはもうこれ以上何もできないとか
という態度ではなくて、やはり共同開催ということに伴った新しい変化、例えば試合の数が減ったわけでしょう、三十二試合と。そうすると、一カ所の会場で三試合ぐらいになるのじゃないでしょうか。ですから、試合の数も予定よりは半減をする、当然、入場見込み数も半減をするというふうになるのじゃないかと思うのですね。だから、そういう点では当初の計画とやはり違ってきているということがあるわけですね。
その点で次の問題は、開催準備の中でスタジアムの建設、改修というのはやはり一番大変なことだし、問題となっているわけですけれども、競技場建設の自治体の負担の総額、私の計算でも三千億円を超える、いろいろな関連施設の総工費を加えると恐らく数千億円の事業費ということになるわけで、この建設、改修費、先ほどいろいろ議論はあるのですが、八〇から九〇%、中には一〇〇%を開催自治体が賄うということもあるのですね。過大な財政負担になっているということは新聞報道等々にもあるし、いろいろなところでもうお聞きしているところであります。
そういう点で、私は、この共同開催という新しい開催状況に対応したもっと積極的な支援策というか措置というか、そういうことをやはり考えるべきじゃないか。大臣の御見解を伺いたいと思います。
○町村国務大臣 確かに前提条件が変わったというのは委員の御指摘のとおりでございます。
しかし、平成七年二月の閣議了解の中でも、公共事業等については優先的に配分していきますよということで、現実に今、十会場のうち六つの会場のスタジアムの建設、あと一カ所、まだ神戸がちょっと未定でございますけれども、六つの会場につきましてはそれぞれ三百億台、大きいところでは、横浜では六百億ですか、総事業費が。それに対して、施設は二分の一、用地費は三分の一という都市公園整備事業費を優先配分をするという形で国がお手伝いをしていくというようなことをやっております。
また、言うならば前提が変わった上でもなおかつそれぞれの自治体はぜひやっていきたいということで、幾つかの都市は現実に試合数が減ったことに応じて振り落とされた部分もあるわけでありますが、残った都市は、それぞれ十都市すべて、改めてそれぞれの自治体の熱意で、確かに負担がふえる部分が現実には出てくるかと思いますが、それでもやっていきたいということで、それぞれの自治体で御負担をいただく分も確かに相当な分に上るかもしれませんが、国としても優先的な配分ということで対処していくということで、何とか事態の変化には対応できるのではないだろうか、こう思っているわけであります。
○石井(郁)委員 もう一点の問題は、この機会にぜひ伺っておきたいというか検討していただきたい問題なんですが、このワールドカップ以降もスポーツの国際交流というのはいろいろ盛んになっていくだろうと思うのです、もう既にそういうことが日本の中でも行われているわけですけれども。
地方都市で世界大会が開催されるという場合、国としてというか、文部省としての補助のあり方というのはまだ検討がないのではないでしょうか。必要な改修とか整備ということがどうしてもなされていくわけですから、そういうことへのやはり何らかの検討が要るのではないか、もう始められていいのではないかというふうに思うのですけれども、その点の御所見を伺いたいと思います。
○工藤政府委員 地方であるといかんを問わず、国内で国際的なスポーツの競技大会が行われる場合、どういう形の援助をするかということでございますが、御承知のように、文部省が直接というよりは、平成二年にスポーツ振興基金というのができまして、政府出資を中心に民間からの寄附金も含めて約三百億の基金なのでございますが、そこの果実運用でいろいろな助成をしてございます。その一環で、そういう国際的な競技大会への支援というのもあるわけでございます。
ただ、御承知のような低金利の状況でございますので、今の果実運用の総額が約八億円ぐらいの水準でございまして、ワールドカップサッカーを考えますと、それだけではとても対応できない状況でございます。
ただ、御承知のように、こういう状況を心配してくださる国会議員の先生方がサッカーくじ法案というのを予定していらっしゃいまして、そういう財源が新たに確保されればまた別の方途もあるのではないかというのが一つ。
もう一つは、日韓共同開催という、これは初めてでございますので、国際サッカー連盟の方に、オリンピックと違いまして、放映権料というのがそれぞれの組織委員会ではなくて国際サッカー連盟の方ですべて持っているわけでございますが、そこからのキックバックといいましょうか、両国の組織委員会への配分をもう少し上げるような形での調整という特例措置を今折衝していると聞いているところでございます。
○石井(郁)委員 具体的にはお金の問題になっていくわけですけれども、私は、この審議のときに局長がサッカーくじ法案を上げてほしいなどと言うのは大変不謹慎だと言わざるを得ません。
私がお尋ねしたのは、考え方の問題なんです。地方都市で国際大会を開催する、これからもどんどん起こっていく、既にもうありますよね、卓球でも柔道でも体操でもいろいろと。しかし、それを一地方都市の範囲でやっていいのか。そうはならないでしょう。だから、当然そういう問題に対して、文部省として何らかの基準とか考え方、どういう支援ができるのかということをやはり示すべきではないか。そこを問題にしているわけであって、今、何億円をどうするとかそういう話ではありませんよ。だから、そんなふうに言われたら、あなた方は全然質問の趣旨を理解してくれていないと言わざるを得ません。
そういう意味では、社会体育関係施設への補助というのは低いでしょう。だから、そういうところをもっとちゃんと上げていくだとか、そういう補助の基準の見直しだってあっていいのではないかというふうに私は思うのですけれども、それはぜひ検討してください。
次の問題は、ワールドカップの会場の後利用なんです。これについてお聞きしたいと思います。
すばらしいそういう競技場ができる。これは本当に巨費を投じてつくられるわけです。長野オリンピック大会もそうした会場が整備されました。これもまた自治体だけで今後とも使用していくのか、また自治体だけで維持管理、運営をしていくのか。どうも大変なことになるようなんですね。ちょっと御紹介しますが、これは東京新聞の昨年の十二月一日付なんですけれども、こういうのがございます。
私の地元の話で恐縮ですけれども、大阪には長居陸上競技場という立派なのができました。私の近くなんですけれども。そこではこの維持管理のために年に四億三千万円を補てんし続ける。これは今大阪でも大問題になっているわけです。各自治体にもそういうことは必ずあるわけですね。
そういう意味で、私は、これを地方都市の問題ということで任せないで、国と地方とがスポーツの振興施策ということでタイアップさせてやはり進めていく、利用や維持管理に対するそういう施策についての検討をするということをぜひやるべきだと考えていますけれども、いかがでしょうか。
○工藤政府委員 せっかくの立派な施設の後利用をどうするかというのは大事なことでございまして、長野オリンピックのああいう立派な施設の後利用も含めて私ども大きな課題だと思っております。
ただ、基本的には、それぞれの設置に当たりまして、事前にそれぞれの設置主体でございます開催自治体において検討され、決定されていくものでございますけれども、単にスポーツ関係の会場であるだけでなくて、さまざまなイベントでございますとかあるいは子供たちを含めた生涯スポーツの場としていろいろな利活用が考えられている
ところでございます。
また、他方で、せっかくの施設でございますので、国際競技力の向上の観点から、私どもナショナルトレーニングセンターという構想を進めているわけでございますが、去年、ことしと二カ年にわたりまして調査検討を専門家にお願いしているところでございますけれども、そういう御検討を経ながら、そういう利活用の道もないわけではないわけでございます。
いずれにしましても、立派な施設が十分活用されますように私どもも関係自治体と御相談しながら対応してまいりたいと思います。
○石井(郁)委員 ぜひそういう方向で御検討いただきますようにお願いしておきたいと思います。
次に、ちょっと関連するのですけれども、もう一点伺いたいのは、国体の開催との関係で競技場の問題なんです。
開催自治体として名乗りを上げたところが大体国民体育大会を後に控えているという事情があるようでございます。そこでは大規模な競技場が必要だということでのつながりの中で出ているのだろうと思うのですけれども、国民体育大会の競技場は第一種陸上競技場として認定される必要がありますけれども、第一種陸上競技場の収容人員が九五年三月に修正されまして、五千人から一気に三万人に膨れ上がっていると聞いているのです。これはJリーグの影響でサッカーサイドから求められたことだというふうにも聞いているわけであります。
ワールドカップ開催で四万人以上の会場が各地にできます。それで第一種陸上競技場の収容人数がさらに引き上げられるのではないかという危惧さえ持ってしまうわけですけれども、陸上競技場で三万人以上というのは余りにも大きいのではないかというふうに思うし、そうした国体開催県から私どもの方にどうなんだろうかという声も寄せられているわけであります。
国体の開催に三万人以上の競技場が絶対に必要なのかどうか。地方自治体には相当な負担にもなりますので、私は文部省にぜひ実情調査をされ、また陸連とも協議をしていただきたいということなのでございますけれども、いかがでしょうか。
○工藤政府委員 近年、国内の試合だけではなくて、いろいろな国際的な競技大会になりますと観客数も多くなりまして、そのためにだんだん大規模な施設をつくる傾向があるのは御指摘のとおりでございます。
ただ、国体について申し上げますと、日本体育協会で一応国体の施設基準を定めているわけでございますが、これは昭和四十八年以来今日まで変わってございませんけれども、観覧席については仮設スタンドを含めて三万人程度収容できる施設と言ってございまして、必ずしもきっちり三万人以上ということではないのでございます。
ただ、若干混乱がありますのは、近年、日本陸上競技連盟において、いわゆる公認の競技場の基準を改定いたしまして、第一種の公認競技場について、平成七年度からでございますが、従前の観覧席五千人以上でいいと言っておりました基準を、収容人員は三万人以上ということにいたしましたものですから、若干現場の方で混乱があるのではないかと思うわけでございます。
体協の方では、若干柔軟的にやっている中で食い違いがございますので、私どもも、さらに事情を聞きながら、できるだけ各自治体が困らず、しかも多くの国民の方々からサポートされる国体になりますように留意してまいりたいと思います。
○石井(郁)委員 済みません。一点だけ最後に大臣にお願いしたいと思うのです。
これは非常に建設的な提案なんですけれども、注目されている国際親善ですから、ぜひこの機会に、サッカーが子供たちに人気があるということですので、アジアでの初の開催でもありますので、少年のサッカー試合の交流というようなこともこういう機会に、この立派な競技場を使ってぜひされてはいかがかなと。
実は、フランスのことしのワールドカップでは世界の青年の交流試合が行われるということを、長野オリンピックにフランスのスポーツ大臣が見えましたとき私は聞いたのですよ。こういうアイデアはいいことではないかというふうに思いまして、ぜひ大臣に、そういう方向も検討していただくということ、いかがでしょうか。
○町村国務大臣 幸い、国立オリンピック記念青少年総合センターという大変いい受け入れ施設が日本にはあったりいたしますので、今委員の大変いい御提案だと思いますので、これを機に、もちろんサッカー、あるいはサッカー以外のスポーツも含めて、できるだけこれが活発になるように、最大限の各方面への働きかけをしていきたいと思っております。
○石井(郁)委員 終わります。どうも済みません。
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○高橋委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
内閣提出、平成十四年ワールドカップサッカー大会特別措置法案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。



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