昭和六十三年十一月四日(金曜日)
午前九時三十二分開議
出席委員
委員長 中村 靖君
理事 愛知 和男君 理事 岸田 文武君
理事 北川 正恭君 理事 鳩山 邦夫君
理事 町村 信孝君 理事 佐藤 徳雄君
理事 鍛治 清君 理事 林 保夫君
逢沢 一郎君 青木 正久君
井出 正一君 石渡 照久君
工藤 巌君 佐藤 敬夫君
斉藤斗志二君 谷川 和穗君
渡海紀三朗君 松田 岩夫君
谷津 義男君 江田 五月君
嶋崎 譲君 中西 績介君
馬場 昇君 有島 重武君
日笠 勝之君 北橋 健治君
石井 郁子君 山原健二郎君
田川 誠一君
出席国務大臣
文 部 大 臣 中島源太郎君
出席政府委員
文部政務次官 船田 元君
文部大臣官房長 加戸 守行君
文部省教育助成局長 倉地 克次君
委員外の出席者
人事院事務総局給与局給与第二課長 原口 恒和君
文教委員会調査室長 松原 莊穎君
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本日の会議に付した案件
教育職員免許法等の一部を改正する法律案(内閣提出、第百十二回国会閣法第四五号)
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○中村委員長 これより討論に入ります。
討論の申し出がありますので、順次これを許します。
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○中村委員長 次に、石井郁子君。
○石井(郁)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、反対討論を行います。
本法案は、戦後の教員養成と免許制度の改革史上最大のものであり、それだけに慎重かつ徹底した審議が要請されるのは当然であります。法案の内容が全く解明されないままでの採決には断固反対するものです。
しかも、この法案のもとになっている臨教審答申がリクルート疑惑で汚され、文部省幹部と江副氏との癒着が深かったことは、高石前事務次官の一万株譲渡で一層明白に浮かび上がってきました。リクルート疑惑の解明は当文教委員会の優先的責務であるにもかかわらず、これを放置し、国民的合意を得ていない悪法だけの審議を促進することは断じて許されません。教育の本質からいっても、また政治的、道義的責任の上からも非民主的な委員会運営に厳しく抗議するものであります。
法案に反対する主な理由は、第一に、三段階免許状の導入によって給与上、人事上に格差を設け、教員間に分断を持ち込み、管理体制を強化しようとするものだからです。一九七一年の中教審答申の実現を目指すものであることは明白となりました。教師の資格に格差をつけることは、本来、同等、対等であるべき教師間の協力関係や子供、父母との信頼関係を損ない、教師の資質向上どころか教育活動を一層困難にせざるを得ません。
第二は、大学での修得単位数を画一的、大幅に引き上げ、詰め込み教育で資格取得を形骸化させようとするものだからです。大学の主体的、創造的な教員養成に反すると言わねばなりません。
第三は、社会人の活用を口実に、大学での教員養成の原則を崩し、安易で即席の教員をつくろうとしているからです。特別免許状や免許状なし特別非常勤講師は不要であり、九万人の臨時教員こそ正式採用すべきです。
第四は、十五年在職による免許上進の特例措置を廃止し、単位修得義務を課したことは教員の差別的扱いであり、権力的な行政研修を一層強化するものだからです。
第五には、教科の省令化や一年の短期養成コースの設置などを初め、原則をゆがめる例外措置を拡大しているからです。
以上から明らかなように、本法案は憲法と教育基本法に沿った教員養成と免許制度の民主的原則を否定し、時の権力に従順な資質を持った教師の養成と確保を図ろうとする反動的なものであり、今後とも徹底して反対していく決意を述べ、なお、附帯決議が予想されますので、一言申し添えますが、全体として法案を肯定する面もありますので、附帯決議には賛成できないことを表明し、討論を終わります。(拍手)
○中村委員長 これにて討論は終局いたしました。
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○中村委員長 これより採決に入ります。
第百十二回国会、内閣提出、教育職員免許法等の一部を改正する法律案について採決いたします。
本案に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○中村委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
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○中村委員長 ただいま議決いたしました本案に対し、鳩山邦夫君外三名から、自由民主党、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議及び民社党・民主連合の四党共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
提出者から趣旨の説明を求めます。佐藤徳雄君。
○佐藤(徳)委員 私は、提案者を代表いたしまして、ただいまの法律案に対する附帯決議案について御説明を申し上げます。
まず、案文を朗読いたします。
教育職員免許法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
政府は、教育職員の免許の重要性にかんがみ、次の事項について、特段の配慮をすべきである。
一 教育職員の免許法等の一部改正の趣旨にかんがみ、学歴社会の助長につながったり、学校における教職員の協力体制の支障にならないよう、運用に努めること。
一 普通免許状の三種別化による人事、給与上の不利益な取扱いを行わないこと。
一 二種免許状を所持する教員が一種免許状を、一種免許状を所持する教員が専修免許状を取得しようとする場合は、本人の意見に配慮すること。
二種免許状から一種免許状への変更が公平・適切に行われるよう配慮すること。
一 特別免許状の授与に当たっては、大学における教員養成の原則が堅持できるよう適切に行うこと。
また、免許状を有しない非常勤講師制度については、免許状主義の原則に照らして適切に運用すること。
一 教員養成における開放制の原則が堅持できるよう一般の大学における教員養成のための諸条件の整備充実に努めること。
なお、教員養成大学・学部についても大学院を含め、その整備充実に努めること。
以上でございます。
その趣旨につきましては、本案の質疑応答を通じて明らかであると存じますので、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえさせていただきます。
何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○中村委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
採決いたします。
本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○中村委員長 起立多数。よって、本動議のごとく附帯決議を付することに決しました。
この際、本附帯決議に対し、文部大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中島文部大臣。
○中島国務大臣 ただいまの御決議につきましては、その御趣旨に十分留意をいたしまして対処してまいりたいと存じます。



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