平成十二年二月二十五日(金曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 島村 宜伸君
理事 久間 章生君 理事 自見庄三郎君
理事 高橋 一郎君 理事 萩山 教嚴君
理事 町村 信孝君 理事 池田 元久君
理事 海江田万里君 理事 太田 昭宏君
理事 西田 猛君
甘利 明君 伊藤 公介君
石川 要三君 稲垣 実男君
小澤 潔君 大原 一三君
亀井 善之君 栗原 博久君
杉浦 正健君 高鳥 修君
津島 雄二君 中川 昭一君
中川 秀直君 葉梨 信行君
萩野 浩基君 船田 元君
村田 吉隆君 村山 達雄君
森山 眞弓君 山口 俊一君
岩國 哲人君 生方 幸夫君
枝野 幸男君 河村たかし君
古賀 一成君 五島 正規君
今田 保典君 島 聡君
原口 一博君 日野 市朗君
肥田美代子君 横路 孝弘君
青山 二三君 石田 勝之君
佐藤 茂樹君 桝屋 敬悟君
青山 丘君 加藤 六月君
鈴木 淑夫君 石井 郁子君
木島日出夫君 春名 直章君
平賀 高成君 矢島 恒夫君
知久馬二三子君 濱田 健一君
保坂 展人君
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法務大臣 臼井日出男君
外務大臣 河野 洋平君
大蔵大臣 宮澤 喜一君
文部大臣 中曽根弘文君
厚生大臣 丹羽 雄哉君
通商産業大臣 深谷 隆司君
運輸大臣 二階 俊博君
労働大臣 牧野 隆守君
自治大臣
国務大臣(国家公安委員会委員長) 保利 耕輔君
国務大臣(内閣官房長官) 青木 幹雄君
国務大臣(金融再生委員会委員長) 越智 通雄君
国務大臣(総務庁長官) 続 訓弘君
国務大臣(防衛庁長官) 瓦 力君
国務大臣(経済企画庁長官) 堺屋 太一君
内閣官房副長官 額賀福志郎君
金融再生政務次官 村井 仁君
総務政務次官 持永 和見君
防衛政務次官 依田 智治君
防衛政務次官 西川太一郎君
法務政務次官 山本 有二君
外務政務次官 東 祥三君
大蔵政務次官 大野 功統君
文部政務次官 河村 建夫君
運輸政務次官 中馬 弘毅君
自治政務次官 平林 鴻三君
政府特別補佐人(内閣法制局長官) 津野 修君
政府特別補佐人(公正取引委員会委員長) 根來 泰周君
政府参考人(警察庁長官) 田中 節夫君
政府参考人(警察庁生活安全局長) 黒澤 正和君
政府参考人(警察庁刑事局長) 林 則清君
政府参考人(文部省高等教育局長) 佐々木正峰君
政府参考人(労働省職業安定局長) 渡邊 信君
予算委員会専門員 大西 勉君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
平成十二年度一般会計予算
平成十二年度特別会計予算
平成十二年度政府関係機関予算
午前九時開議
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○島村委員長 次に、石井郁子君。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。
教育問題を中心に質問させていただきます。教育改革国民会議が近く発足をするという報道でございますけれども、この教育改革国民会議と教育基本法の問題で質問をさせていただきます。
青木官房長官は、十六日の当委員会における肥田議員の質問に答えまして、まず一回目は、教育基本法を変える考えはございませんと答弁されました。ところが次の答弁では、教育基本法の基本的な考えを変える必要はありませんと申し上げたのであって、五十数年たっておりますので、その中に加えるべきものを加えていかなければならぬと答えていらっしゃるわけです。一体どっちが本音なんでしょうか。
先日の予算委員会の質問を聞いていましても、政府の立場が明確でありません。小渕首相は、幅広く議論を重ねると言っていますけれども、教育基本法を変えるとは言っていないと思うんです。幅広く議論と言うけれども、議論の仕方にはいろいろありまして、教育基本法の枠の中で、つまり、教育基本法にのっとって幅広く議論をされ、そして教育基本法を変えないという立場で審議するのかどうか、明確にお答えをいただきたいのでございます。
○青木国務大臣 私の先般の答弁、教育基本法の基本的な考えは変えないというのが、正しい私の申し上げたつもりでございます。そのように御理解をいただきたいと思います。
したがって、政府といたしましては、御承知のように、総理が施政方針演説において述べられたとおり、教育立国を目指して、社会のあり方まで含めた抜本的な教育改革を内閣の最重要課題として取り上げ、このために、三党派の合意によって教育改革国民会議を設置することとしたわけでございます。
この教育改革国民会議を発足させるに当たっては、議論を国民全体に広がりを持ったものとしたいという考え方に立って、教育のあり方について各界の有識者の方々から意見を伺うべく、総理大臣、文部大臣との連名で依頼をするとともに、あわせて、広く国民の皆様方にも御意見をいただくことにいたしております。教育改革国民会議の設置形態、また議論の内容、そういうものにつきましては今後検討をしたいと考えておりますが、各界の有識者の皆さんからの御意見を二月末までに集約をすることにいたしております。そういう御意見を踏まえて、総理を中心に、そういう設置の形態、議論の内容については検討していきたいというふうに考えておりまして、このように、教育改革国民会議において何を議論するかはまだ未定でございます。
それとは別に、教育基本法については、一般的に申し上げれば、制定以来五十年余りたっておりまして、その精神は今申し上げましたようにしっかり守っていかなければなりませんが、同時に、幅広い議論もしていくことが重要であろうというふうに考えております。
○石井(郁)委員 どうもはっきりしませんね。
やはり、十六日段階の御答弁を少し詳しく述べられたにすぎないのではないか。つまり、教育の問題は国民的に議論をするというのは当然のことであります。問題は、政府として教育基本法を変えるあるいは変えないという立場でこの審議に臨むのかどうか、そこをお尋ねしているわけであります。どうも、議論によってはその必要が出てくるということでは困るわけであります。そこをはっきりさせてください。
○青木国務大臣 ただいま御答弁申し上げましたように、百数十人の全国の有識者の方々から、いろいろな面で、この教育改革国民会議でどういうことを議論すべきかということを今二月末までにお願いをいたしております。そして、総理、文部大臣の名前において全国民の皆さんにもそのことを呼びかけております。それが全部そろった段階で、どういう議論をこの教育改革国民会議でなすべきかということを決めることにいたしております。
ただ、そういう中で、教育基本法については、精神はきっちり守りながら、やはり五十数年たっておりますので、いろいろな面を議論していくのは私は当然のことじゃないかと、その上で教育改革を進めていきたいと考えているわけでございます。
○石井(郁)委員 臨時教育審議会のときも、この設置に当たりまして教育基本法改正の問題が取りざたされました。当時は、中曽根首相が、教育基本法を改正するつもりがあるかという問いに対して、「憲法並びに教育基本法を改正する考えはございません。」と明確に答弁されています。そして、法案にも「教育基本法の精神にのつとり」という言葉が入りました。文部大臣、当時は森文部大臣でございますけれども、教育改革に当たりましては、憲法、教育基本法の精神を基本としつつ、これに取り組むことが肝要であると考えている、戦後我が国に定着いたしました制度でございまして、私は教育基本法の見直しが必要であるとは考えておりませんと述べておられました。
私、今の官房長官の御答弁を聞きまして、なぜ、この教育基本法の見直しが必要でないというふうに明確に答弁できないんでしょうか。
○青木国務大臣 再三御答弁申し上げておりますように、教育改革国民会議の中で議論をさるべき問題でございまして、初めから教育基本法には一切触れませんということでは、五十数年たった今日議論にはならないと私は思っておりまして、その精神はきっちり守ります、その上に立って、やはり五十数年たっていろいろ世の中も変わっております、そういう中での議論は当然あってしかるべきじゃないでしょうか。
○石井(郁)委員 本当に問題だと思うんですね、私は。五十数年とおっしゃいますけれども、私が今御紹介しましたのは、十数年前の政府の見解じゃありませんか。教育基本法を変える必要はありませんと明確に答弁されていらっしゃるわけです。
それでは文部大臣にも伺いたいと思うんですが、先ほども御紹介しましたけれども、我が国の教育制度全体に通ずる教育理念、その原則を明示しているということを森大臣が答弁されていたわけですけれども、この点について、文部大臣として、憲法、教育基本法の立場を教育行政に生かすというお考えに立っていらっしゃるのかどうかという問題ですね。いろいろと、家族、地域社会、個と公の問題、生涯学習について総理も触れておられるわけですけれども、私は、この全体の基本理念、原則を示しているのが教育基本法だというふうに考えるんですけれども、文部大臣のお立場を明確にお答えいただきたいと思います。
○中曽根国務大臣 憲法も教育基本法も、憲法はもちろんでありますけれども、教育基本法も国の大変に重要な法律であります。教育を行っていく上におきましては、当然、この両方の法律の理念あるいはその中の規定に基づいて個々の教育行政を行っていく、そういうことでございます。
○石井(郁)委員 どうしてはっきり教育基本法に基づいて教育行政を行うと、これは文部省あるいは文部大臣のお立場として表明されなければいけないものだと思いますけれども、そうおっしゃっていただけないのでしょうか。
○中曽根国務大臣 教育基本法は、委員十分御承知のとおり、先ほど申し上げましたけれども、教育を行う上での憲法的なもので、基本法であります。そこの第一条の目的にも書いてありますように、教育は、人格の完成を目指すとか、あるいは平和的な国家あるいは社会の形成者として、あるいは真理と正義を愛すとか、個人の価値をとうとぶとか、いろいろと重要なことが書いてあります。
私は、これは非常に大切なことであると思っておりまして、この教育基本法が戦後の教育に果たしてきた役割は大変大きい。これによって日本の教育の水準も世界のトップレベルになりましたし、またそれによって経済も発展いたしましたし、そういうことを考えますと、この教育基本法というものの果たしてきた役割は大きいわけで、今後もこの基本というものは尊重されなければならない、そういうふうに思っております。
○石井(郁)委員 私は、現行法制下において、その立場で教育行政を行うというのは、これは大臣の資格にかかわる問題ですから、当然それを踏まえていただきたいということをお尋ねしたわけであります。
それでは、少し個別の問題で伺っていきたいというふうに思います。
先ほど御紹介しましたけれども、総理自身が、教育基本法とのかかわりで、家族の問題、地域社会、生涯学習、また個と公についてという問題などを、いわば検討課題のようにして挙げていらっしゃるわけでありますけれども、個と公というか、個人と公、この問題について、一体教育基本法のかかわりで何が問題なんでしょうか。官房長官、いかがでございますか。
○青木国務大臣 個と公の問題なんですが、個は個人、公は公でございますけれども、今までは縦の関係であったと思います。いわゆる公が個をいろいろな面で指導するといいますか、上からいろいろなことを指示した時代だったと思いますが、総理が申し上げておりますのは、個と公が横の線になって、一緒になってやっていこう、そういうのがその精神だろうと考えております。
○石井(郁)委員 この問題は、改めて今この教育基本法の中で議論されるのはどういう意味なのかということを考えるわけですけれども、既に教育基本法制定の当時に十分議論はありましたし、私は、それを踏まえて教育基本法は制定されているというふうに思うのですね。
このことは、制定に当たっての提案者の高橋大臣の説明を見れば非常に明らかでありまして、こういうふうにおっしゃっているわけであります。
わが国におきまして最も欠けておりますことは、個人の覚醒がなかつたというにあつたと考えるのであります。
戦前と戦後ですね。
この点が国を誤らしめたところのものではなかつたかと考えておるのであります。これから先、文化的な平和国家を建設いたしますがためには、どうしてもこの個人の尊厳を認め、個人の価値を認めていかなければならぬというのが、私どものもつております確信であります。
というふうにおっしゃっているわけであります。まさに、個人と公の関係というのは、ここに明瞭に示されているというふうに思うのですね。
総理も、この点で、施政方針演説ではこのように述べていらっしゃるわけです。「あすの日本は、個人が組織や集団の中に埋没する社会ではなく、個人が輝き、個人の力がみなぎってくるような社会でなければなりません。」また、「自立した個人がその能力を十二分に発揮する、そのことが国家や社会を品格あるものにする、そのように国民と国家との関係を変えていく必要に迫られております。」こういうことをるる述べておられるわけでありますけれども、私は、これを聞きますと、まさに教育基本法が言う個人の尊厳を重んじる、個人の価値をたっとぶということにその方向が示されていると思うのですね。
どうしてこれが、教育基本法にかわるものとして、個人と公の問題、個と公の問題を取り上げられなければいけないのかということですね。この教育基本法に述べられたことの上に立って、さらに何を議論しろというのかという点で言いますと、何か意図がおありなんでしょうか。
○青木国務大臣 別に恐らく意図はないものだと考えておりますし、再三申し上げておりますように、教育基本法の基本線はしっかり守りながら、教育改革国民会議の中で、これからの将来に向かっての問題をいろいろ議論していこうということでございまして、先生おっしゃるように、今までの教育基本法にも公と個の問題ははっきりと明示されております。しかし、そのことを強調することは、現段階において決して間違ったことではない、そういうふうに考えております。
○石井(郁)委員 どうしてもそれだけではわからないのですよ。守りながら何かやらなければいけない、何をおやりになるのかがさっぱり見えないわけです。それからまた、なぜそれが必要なのかもわからないということでありますので、お尋ねしたわけであります。私は、教育基本法をきちんと深く理解するということが今大事ではないかというふうに思うわけであります。
それでもう一点、生涯学習についてもちょっとお尋ねしておきたいのですけれども、教育基本法には、生涯学習という言葉は文言としてありません。それはまさに時代というか、政府自身が生涯学習についてつくり上げてきたところでありまして、社会教育として第七条に規定をされているわけです。ところが、この教育基本法のもとで、平成二年に文部省は、生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律、短く言うと生涯学習振興法というものを制定されました。ですから、教育基本法の中でこの法律ができているわけですよ。そういうものとしてまず理解していいですね。これは文部大臣に伺いたいと思います。
○中曽根国務大臣 委員がおっしゃいましたように、平成二年の六月にこの生涯学習振興法が制定されたわけでありますが、これは教育基本法の大枠の中で制定されたものと理解をしております。
○石井(郁)委員 まさにそうだと思うのです。ですから、生涯学習の文言がないということをもって、生涯学習についても教育基本法にないので何か入れなければいけないという理由にはならないのですよね、ということを確認したいと思います。それが一つであります。
さらに私は、家族とか地域社会というようなことについても第七条で既に規定をされているところでありまして、私どもが聞く範囲での総理の言われていること、青木長官が言われていることについても、やはり教育基本法を変えるという理由にはならないというふうに考えるわけであります。
ですから、そういう点でも、官房長官として、教育基本法を変える必要はないんだということを明確におっしゃるべきであります。そして、教育基本法にのっとって教育改革を進める、政府としてはそういう立場に立つということをはっきりさせる。そして、二十一世紀の日本の教育改革を進めるというふうに言うべきではないのか。教育基本法精神を二十一世紀にも花開かせていく、こういうことを言うことが非常に大事ではないかというふうに思うわけですけれども、再度、いかがでございますか。
○青木国務大臣 先生のおっしゃっていることは、教育改革国民会議というものが発足すると、その議論の中で教育基本法を変えやしないか、何かそういうふうな前提に立っておっしゃっているような気がいたしますが、私どもは決してそう考えておるわけではありませんで、教育基本法の基本的な精神はしっかり守りながら、新しい二十一世紀を迎えるに当たってこれからの教育がいかにあるべきかということを、この教育改革国民会議によって議論をするということは私は当然のことだ、そういうふうに理解いたしておりまして、この教育改革国民会議が教育基本法を変えるための会議である、そういうふうな御理解をいただいては間違いだろう、そういうふうに考えております。
○石井(郁)委員 そのように言っていただければいいかというふうに思いますけれども、それでは、教育改革国民会議について、もう少しその性格づけ、何をするところなのかということについてお伺いさせていただきます。
これは昨年の三党合意書の中から出てきたことかというふうに思うのですが、今まさにおっしゃいましたように、教育問題を広く議論をするということで、今いろいろと意見も募っているというふうに聞いていますけれども、それでは、ここでは何を議論、審議されるのでしょうか。幾つかその内容は見えているのでしょうか。
○青木国務大臣 内容はまだ見えておりません。どういう内容を議論するかということのためにたくさんの有識者の方々から御意見を二月末までにいただくことにしておりますし、広く国民の皆さんからも、教育改革国民会議でどんなことを議論すべきかということを、現在一生懸命皆さんに呼びかけているわけでございまして、これがそろった段階で教育改革国民会議で何をやるべきかということに話が進むんじゃないか、そういうふうに理解をいたしております。
○石井(郁)委員 この教育改革国民会議というのは、総理の私的諮問機関という位置づけかというふうに思うのですけれども、しかし、集められた意見によっては教育基本法の見直しも入るということをおっしゃっているように思うのですね。私は、総理の私的諮問機関でそういう教育基本法の見直しが入るということ自身が、本当にこれは重大な問題だというふうに思うのですね。言語道断だというふうに言わなければいけません。本当に一体何を審議する機関なのかということですね。もう少し具体的にやはり御答弁いただかないと困ります。
○青木国務大臣 私が先ほどお答えをいたしましたように、教育改革国民会議の設置の形態、議論の内容、それについては、今全国広く国民の皆さんから、また有識者の皆さんから御意見をいただいておるところでございまして、それを踏まえて、総理の私的諮問機関とするのか、あるいは法律で総理の諮問機関として設置するのか、そういうことも含めて二月末までに集まったものをいろいろ検討して決定する。そういうことを私は再三申し上げているわけでございます。
○石井(郁)委員 それは今検討中だということですけれども、私は、総理の私的諮問機関がもし教育基本法まで含めて審議をする、これは、そのことで政府も拘束するということにだってなるわけですから、そういう意味では重大だというふうに考えているところであります。これは到底政府を拘束できないものだと言わなければなりません。
もう申し上げるまでもないのですけれども、審議会と懇談会との差異については、国家行政組織法の第八条でございますよね。明確に違うという問題だと思うのですね。だから、懇談会という性格は、単純な行政運営上の会議、会合にすぎないということだと思うのです。そういうところでもし教育基本法ということが審議されるということ自身が本当に重大な問題だというふうに思うわけでありまして、この点で、そういうことにならないように重ねて強く申し上げておきたいというふうに思います。私は、国民会議の設置そのものが、そうなると問われる事態になるというふうに思います。
私は、今、日本の教育をめぐって、本当に多くの方が強い関心を持っていると思うのですよね。つい最近、この点で、これは本当に内閣の評価にもかかわるのですけれども、小渕内閣は教育を最重要課題というふうに位置づけられました。
しかし、その後、これは読売新聞の内閣に対する世論調査を見ていまして、私も驚いたんですけれども、二月の十九、二十日の調査ですから明らかにその後なんですけれども、小渕内閣の評価できる政策、評価できない政策という中の項目に教育が挙がっておりまして、評価できるという方は二・七%でした。評価できないという方が一〇・三%ありました。
私は、国民の皆さんはやはりよく見ていらっしゃるんだと。今、いじめ、学級崩壊、不登校、高校中退、本当にずっと、私たちは毎年の文部省の数字を見るのが本当に怖いくらいに状況は悪化しているわけでしょう。
だから、そういう点では、具体的な解決を国民は望んでいると思うのです。文部行政はまさにそのことに真剣に立ち向かわなければいけない、そういうことだと思うのですね。そのことは、まさに憲法と教育基本法に基づいて、やはりそれを本当に生かしていくという立場で十分できることだというふうに私は考えておりまして、政府の方からいろいろな機関にいろいろな形で教育基本法の見直しが必要だ、必要だということが流されているような状況がありますので、強くそういうことのないように申し上げておきたいというふうに思います。
きょう、もう一点ですけれども、高校生と大学生の就職問題で質問をいたします。
もう卒業が目前でございまして、それを前にして、多くの青年が自分の将来の設計図を持てないでいるわけであります。高校生の就職問題でいえば、もう今や高校教育が成り立たない、あるいは学校の荒れにもつながっているという心配がたくさんあるわけですね。
私は、この問題というのは、本当に、社会に生きる一人一人の人間のまさに存在、生活にかかわる、人生にかかわる問題だと同時に、社会の基盤を崩す重大な問題だ、日本の未来がかかっている問題だというふうに思うわけであります。
そこで、労働省にもおいでいただいていますが、労働省と文部省にそれぞれお聞きいたしますけれども、高校、大学の新卒者の就職内定状況、どうなっているでしょうか。これは前年度と比較をしてお示しください。それから、昨年の春の時点で、四月時点での未就職者、これをわかればぜひ教えてください。
○渡邊政府参考人 初めに、高校生の就職内定状況でございますけれども、この春の新規高卒者の内定状況ですが、昨年の十二月末現在で、就職内定率は七一・三%というふうになっておりまして、前年同期が七六・八%でしたから、五・五ポイント減少しております。
それから、昨年の春の、三月の高校生の未就職者、就職が決まらなかった方は、三月末現在で、労働省の調査ですが、一万五千九十六人というふうになっておりました。
○佐々木政府参考人 大学につきましてお答え申し上げます。
今春卒業予定の学生の平成十一年十二月一日現在時点での就職内定率は、その前年の同時期に比べまして、大学で五・八ポイント減の七四・五%、短期大学で九・八ポイント減の四六・八%となっております。
また、昨年卒業の学生の最終的な就職率は、大学で九二・〇%、短期大学で八八・四%でございまして、したがいまして、就職を希望しながら就職できなかった者の数は、大学で約二万九千人、短期大学で約一万六千人となってございます。
○石井(郁)委員 昨年よりも、高校で五・五ポイント少ない、大学でも五・八ポイント少ない。昨年も最低だったのだけれども、またことしもこんなにも最低になっているという点で、私は若年層の未就職問題というのは本当に社会不安を引き起こしかねない重大な事態だというふうに思うわけであります。
こういう青年たちにどういう保障をしていくのか、社会的保障をしていくのか、これはまさに政治に問われていることではないでしょうか。就職できないというのは社会の側に受け入れる体制がないからでありまして、そういう青年たちに支援の仕組みというのが余りにも今ないんですよね。せいぜい求人情報の提供ぐらいでしかありません。失業者には雇用保険がありますけれども、未就職者には自活のための保障というのは何もないわけであります。そういうことが青年の自立をも妨げているというふうに言えると思います。
ですから、ここは、やはり制度にそういう穴があいているというふうに認識をしなければいけないと思うのですけれども、そういう認識と同時に、こうしたかつてない事態に対して、政府として、労働省としてどういう対応をしてきたのか、されようとしているのか、お伺いをいたします。
○渡邊政府参考人 まず、高校生への求人といいますか、就職の促進について申し上げますが、高校卒の求人が大変厳しいということは、求人数がこの景気も反映いたしまして大変少なくなっているということが大変大きい現状でございます。
これは直近の数字ですが、昨年十一月現在で求人が二十三万三千人というふうになっておりまして、この求人数もその前の同期と比べますと三〇・六%減というふうなことになって、求人の出方が大変悪くなっているところでございます。
こういった状況を見まして、労働大臣を先頭に、中央、地方の各種の経済団体に求人を出していただくことをお願いに参りましたし、また労働省では、求人開拓推進員という方を全国で一千三百人配置しております。もちろん、高卒だけではなくて、障害者の方とか中高年の方の求人開拓も行っているわけですが、こういった方のフル活動によって求人の開拓に努めているところであります。
こういった努力を行いまして、昨年の九月では求人倍率が〇・八五倍でしたが、十一月には一・〇三倍というふうにようやく一倍を上回るというふうなことになりました。この一月に入りましては、一般求人でも高卒に振りかえることができるというものについては、積極的に振りかえをお願いして求人の開拓に努める、こういった努力を続けているところでございます。
○石井(郁)委員 最初に伺ったのは少し具体的な話も聞きたかったのですけれども、未就職者には、就職すれば当然雇用保険料が徴収されるわけですから、就職の意思のある人への何か保障というのがもっと検討されていいのではないか。これはこれからの課題かもしれませんけれども、職業訓練だとか、高校卒業者への専門の相談窓口ですとか、最低限の生活の保障など、いろいろ考えなければいけないことがあるというふうに思うのですね。
ですから、本当に今深刻な大量の未就職者、若年層、高校、若い人たちの出口がないという問題のときに政治が何をするのかということでありまして、セーフティーネットという考え方もありますから、そういう具体的な対策、これをぜひ政府が検討すべきだということを重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
今、求人数の問題が出されましたけれども、本当に、この求人数でいいますと、そこが、要するに雇用が拡大していないというのが大問題だというふうに思うのですけれども、この点でも、行政あるいは政府としてどういう取り組みができるのか。企業にお願いをするだけではなくて、やはり具体的なことを踏み出すときだというふうに思うのですね。
これは、例えば地方自治体はもっといろいろなことに取り組んでおりまして、私どもの伺ったところでも、青森県では若年者の雇用奨励金制度、これは九六年に創設している。二十五歳未満の青年を新規に採用して一年以上継続して雇用した企業に奨励金を交付して、何とか新卒者への求人をふやそうとしている。
ほかの県でもそういうところがあるかと思います。そこにはいろいろな県の事情があったとしても、やはり若い人たちへの雇用の創出という点での努力があるわけですね。これは一つの企業だけがやってもできない、その企業は淘汰されてしまうわけでありますから。だから、政治のイニシアチブというものがどうしても必要な部分だというふうに思うのですね。そういう点で、本当に政府として真剣に取り組むときに来ているというふうに思います。
日産自動車のリストラ計画というのが大問題になっていますけれども、この日産では毎年高校生五百人を採用してきたと言われますが、ことしはゼロになっているんですよね。だから、こういう点でも、本当に企業に対して政府がきちんと、この理不尽な企業の横暴をいろいろやめさせるという問題と同時に、やはり政府として、政治として若い層の就職をきちんと保障するあるいは確保する、この取り組みが要るというふうに思うのですが、もう時間も参りましたので、最後に労働大臣に御決意をお伺いしたいというふうに思います。
○牧野国務大臣 先生御指摘のとおり、学卒の就職問題、私どもも非常に気にいたしておりまして、現在全力を挙げて何とかミスマッチをなくそうと。
それで、三月までは、就職の面接会を従来の三倍以上やる。それから、まだ決まっていない人で、安定所でパソコンその他の短期講習をやる、こういうことで、少しでも企業サイドからとっていただけるような対策をとる。
もう一つは、四月以降、もうはっきり就職する場所がなくなった、こういう方々につきましては、今予算でお願いしておりますが、実は企業の方々に、後から採用していただいて結構ですから、差し当たり技能訓練をひとつやってみてくれませんかと、こういう制度をつくりまして、四月一日以降、自分は働きたいんだけれども働けないという方々については、さらに積極的にそういう措置でミスマッチをなくそう、こう考えております。
○石井(郁)委員 本当に真剣に取り組んでいただきたいということを重ねて申し上げます。
私の質問は以上で終わりまして、越智金融相の重大な発言問題がございますので、関連で木島議員が質問をさせていただきます。
どうもありがとうございました。



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