午後一時 本会議
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○本日の会議に付した案件
会期延長の件
安倍内閣不信任決議案(小沢一郎君外八名提出)
○石井郁子君 私は、日本共産党を代表して、安倍内閣不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
安倍内閣が発足して二カ月半、あらゆる面で不信任に値する内閣であることが明らかになりました。
第一に、国民世論を踏みにじり、衆参両院での強行採決によって教育基本法改悪案を強行成立させようとしていることです。
日本の教育のあり方、子供たちの未来を決める法案を、議会制民主主義を踏みにじる暴挙によって押し通して、どうして子供たちに顔向けができますか。私はこの壇上から、満身の怒りを込めて抗議をするものです。
そもそも、現行教育基本法は、日本国民を侵略戦争に駆り立てた戦前の軍国主義的国家統制の教育への反省に立ち、平和、民主主義、人権尊重という憲法の理想を教育の力によって実現しようとしたものです。この現行教育基本法こそ、今の日本に生かすべきであり、変えなければならない理由はどこにもありません。
政府・与党は、現行教育基本法を全部書きかえると言いながら、現行教育基本法のどこが悪いから変えるのかという問いに対して、今に至るもまともな説明ができないのであります。それゆえ、政府・与党は、やらせ、サクラのタウンミーティングで政府に都合のいいように世論を偽装するしかなかったのであります。教育の名でこれほど国民と子供たちを欺いたことが、かつてあったでしょうか。やらせでできた教育基本法と後々まで子供たちに語り継がれることになるでしょう。
私が質問で取り上げた青森県八戸における教育改革タウンミーティングのやらせ問題を発端に、全国的にやらせが行われていたことが明らかになりました。驚くべきことに、やらせ質問に対するやらせ回答まで準備していました。官僚のおごり、民主主義をわきまえない道徳的退廃ぶりに唖然とせざるを得ません。まさに法案の提出者の資格そのものが問われたのであります。
やらせに対する国民の怒りの前に、政府は、調査を約束したにもかかわらず、その報告書の提出を参院での強行採決の前日まで引き延ばし、国会審議を避けたのであります。言語道断と言わなければなりません。しかも、報告書は、真相究明や責任の所在も極めて不十分なものです。
そして、重大なことは、この報告書で世論誘導をみずから認めながら、責任問題には一切目をつぶり、安倍総理の給与をわずか百万円余り返上することでお茶を濁そうとしています。これほど国民を愚弄するやり方はありません。政治家安倍総理がとるべき道は、やらせでつくった教育基本法改悪案を直ちに撤回した上、みずから総理の職を辞することであります。
やり方だけではありません。教育基本法の法案の内容そのものが、憲法に違反する極めて重大なものであります。
法案は、「教育の目標」に二十に近い徳目を並べ立て、「態度を養う」として、その目標達成を子供たちと教師、国民に義務づけようとしています。これは、憲法十九条が保障する思想、良心、内心の自由を踏みにじるものであります。
現行の教育基本法は、国家権力の教育介入を不当な支配として厳しく禁止しています。ところが、教育基本法案は、教育は国民全体に直接責任を負って行われるべきものという文言を削除し、この法律及び他の法律の定めるところによって行われるという規定に変えています。これは、教育内容に対する国家的介入はできるだけ抑制的でなければならないという日本国憲法の要請からくる大原則を踏みにじり、政府が教育全体を権力的な統制と支配のもとに置くものであります。
この間、いじめによる自殺が相次ぎました。未履修問題など、教育をめぐる深刻な事態が次々と起きているじゃありませんか。ところが、政府はこれらの問題に根本的解決を示すことができない、子供たちの命をかけた訴えを裏切り続けているのです。
あまつさえ、教育基本法改定と安倍総理の掲げる教育再生プランのもとで、全国一斉学力テストなど過度の競争教育に子供たちを一層追い込もうとしているのです。これでは、深刻ないじめ問題に拍車をかけ、その克服を困難にし、選別と差別の殺伐とした教育とならざるを得ません。
だからこそ、現場の教師を初め多くの国民が法案の慎重な審議を求めてきたのであります。衆参の特別委員会の審議に参考人、公述人として出席された二十名の方々が、十二日、連名でアピールを出されました。次のように訴えています。私たちが指摘した法案の内容そのものについての議論は極めて不十分だと言わざるを得ませんと。この間の世論調査も、今国会での成立が必要というのはごく少数であります。今国会成立にこだわるべきでないというのが圧倒的多数でした。
こうした国民の声を無視してはばからない安倍内閣は、不信任に値するものであります。(拍手)
また、防衛庁・自衛隊発足以来初めて海外活動を自衛隊の本来任務とし、防衛庁を省に昇格させる法案の強行も重大です。
歴代政府は、自衛隊は自衛のための必要最小限の実力組織だから憲法に違反しないという解釈のもとで、自衛隊の任務を日本防衛に限定し、専守防衛を建前としてきました。こうした建前を根底から覆し、海外での米軍戦争支援活動を自衛隊の任務に位置づけることは、憲法九条を真っ向から踏みにじるものであります。
安倍内閣は、憲法改正を公然と掲げ、自民党憲法草案には自衛軍を書き込み、その任務に国際活動を規定していますが、今回の法案は、この改憲案をまさに先取りするものであります。政府・与党幹部から核武装発言が繰り返され、安倍総理自身が集団的自衛権行使の見直しに言及するなど、まさに改憲推進内閣と言わなければなりません。
さらに、経済政策でも不信任は明白です。安倍内閣は、再チャレンジといいながら、国民を勝ち組と負け組にふるい分ける格差社会をただすどころか、一層深刻にする政策を進めているからであります。
史上空前の大もうけを上げている大企業に対して、応分の負担を求めるどころか、逆に、来年度税制でも各種減税の大盤振る舞いを続ける一方、高齢者を初め庶民に無慈悲な大増税、大負担を押しつけています。しかも、参議院選挙が終わったら消費税の大増税までねらっているのです。
○議長(河野洋平君) 石井君、申し合わせの時間が過ぎましたから、結論を急いでください。
○石井郁子君(続) これでは、格差をますます拡大することにならざるを得ません。
以上、安倍内閣は、子供たちの未来を危うくし、海外で戦争する国づくりを推し進め、国民にはさらなる痛みと負担を押しつけるものであり、即刻退陣すべきであります。
以上をもって内閣不信任に賛成の討論を終わります。(拍手)