委員長 森山 眞弓君
理事 稲葉 大和君 理事 河村 建夫君
理事 斉藤斗志二君 理事 鈴木 恒夫君
理事 町村 信孝君 理事 中井 洽君
理事 牧 義夫君 理事 西 博義君
安次富 修君 井脇ノブ子君
稲田 朋美君 猪口 邦子君
岩永 峯一君 上野賢一郎君
臼井日出男君 江渡 聡徳君
小野 次郎君 大島 理森君
海部 俊樹君 北村 茂男君
北村 誠吾君 小坂 憲次君
佐藤 剛男君 島村 宜伸君
平 将明君 谷 公一君
戸井田とおる君 中山 成彬君
西川 京子君 馳 浩君
鳩山 邦夫君 保利 耕輔君
松浪健四郎君 松浪 健太君
三ツ矢憲生君 やまぎわ大志郎君
渡部 篤君 逢坂 誠二君
川内 博史君 北神 圭朗君
小宮山泰子君 佐々木隆博君
田中眞紀子君 高井 美穂君
土肥 隆一君 西村智奈美君
野田 佳彦君 羽田 孜君
松本 大輔君 三日月大造君
横山 北斗君 斉藤 鉄夫君
坂口 力君 石井 郁子君
保坂 展人君 糸川 正晃君
…………………………………
議員 藤村 修君
議員 高井 美穂君
議員 笠 浩史君
内閣総理大臣 安倍 晋三君
法務大臣 長勢 甚遠君
文部科学大臣 伊吹 文明君
国務大臣
(内閣官房長官) 塩崎 恭久君
国務大臣
(少子化・男女共同参画担当) 高市 早苗君
内閣官房副長官 下村 博文君
政府参考人
(内閣官房内閣審議官) 山中 伸一君
政府参考人
(内閣府大臣官房長) 山本信一郎君
政府参考人
(内閣府規制改革・民間開放推進室長) 田中 孝文君
政府参考人
(総務省自治財政局長) 岡本 保君
政府参考人
(文部科学省大臣官房総括審議官) 金森 越哉君
政府参考人
(文部科学省生涯学習政策局長) 田中壮一郎君
政府参考人
(文部科学省初等中等教育局長) 銭谷 眞美君
政府参考人
(文部科学省高等教育局長) 清水 潔君
政府参考人
(厚生労働省大臣官房審議官) 村木 厚子君
衆議院調査局教育基本法に関する特別調査室長 清野 裕三君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
日本国教育基本法案(鳩山由紀夫君外六名提出、第百六十四回国会衆法第二八号)
教育基本法案について
日本国教育基本法案について
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○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
総理は、「美しい国へ」の中で教育バウチャーについても述べています。きょうは、私はこの問題に関連して質問をさせていただきます。
まず、文部科学省にお聞きをしますが、二〇〇二年の十二月、構造改革特別区域法が施行されまして、それに基づいて教育特区を活用した学校ができましたが、開校した大学、高校、小中学校、それぞれの株式会社立の学校を数字でお示しください。
○清水政府参考人 お答え申し上げます。
いわゆる構造改革特区制度を利用して株式会社により設置された学校数でございますが、平成十八年十一月末現在で、大学六校、高等学校十三校、中学校一校、合わせて二十校でございます。
○石井(郁)委員 LEC東京リーガルマインド大学は、教育特区の認定で、二〇〇四年の四月、開校しています。この間、文科省は年次計画履行状況の調査結果という改善通知をこの大学に出していると思いますけれども、どのような状況になっていますか。
○清水政府参考人 LEC東京リーガルマインド大学については、平成十六年度に開設された後、十六年度、十七年度、そして本年度と、設置計画履行状況調査を実施しているところであります。その結果判明した問題点については、改善指導を行うとともにそれを公表しているところでございます。
具体的な内容について申し上げますと、これまでの調査の結果判明し、今なお残る問題として、例えば、第一に、大学の授業が予備校の授業と同じものであり、テキストも予備校のものを使用するといった状況について、段階的に解消されつつあるとはいえ、実態として完全に分離された状況にはなっていないこと、第二に、他の業にも携わり、大学にほとんどいない専任教員が少なからずいるものと推測され、教育研究を担当する専任教員の役割を十分果たしていないのではないかという点、第三に、運動場の要件を弾力化する特区の適用がない大阪キャンパスの運動場について学生が利用できるような措置が講じられていないことなどでございます。
また、このほか、これまでの指導により一定の改善が見られた問題としては、第一に、予備校の科目と事実上同一化し、大学固有のシラバスが存在していなかったこと、第二に、カリキュラムの内容を審議する組織がなく、教育研究上の責任体制が不明確であったこと、第三に、教授会の審議機関としての位置づけが不明確であったこと、そして第四に、科目履修生の単位認定方法が不適正であったこと、第五に、通学生に関して入学定員を超えて募集及び受け入れを行っていたこと。これらは、さきに申し上げましたように、一定の改善が見られたところでございます。
○石井(郁)委員 たくさんの問題があるなということで、本当に驚くような実態だというふうに思います。予備校と大学が教室を共用している、それで予備校生にまじって正規の学生が予備校と同じ授業を受けて単位が認定されているだとか、シラバスも存在していないだとか、教育研究上の責任体制、管理体制も非常に問題がある等々、本当にたくさん、私も今お聞きして、そんなにあるのかという思いなんですね。
今国会でもこの大学については取り上げられておりまして、法令違反あるいは法令違反が疑われるような事態が幾つか把握されて、今実施調査中だという答弁も参議院の方でされていたかというふうに思います。
そこで、安倍総理に伺います。こういう実態をお聞きしてどう思われますか。
○安倍内閣総理大臣 ただいま文部省から説明をいたしましたように、当然、改善すべき点があれば改善すべく指導をしていかなければいけない、その指導を今文科省として行っているということでございます。
そもそも、この大学を設立する際に、やはり大学の目的ということを当然当事者も考えていたということだろうと思いますから、その初志に戻って指導を受け入れて、立派な大学にしていってもらいたい、このように思います。
○石井(郁)委員 問題は、これは株式会社立という新しい制度のもとで起きているということなんですね。
そこで、こうした株式会社の学校参入というのはもともと文科省はかなり抵抗してきたと思います。つまり、営利追求の株式会社は公の性質を持つ学校の運営にはなじまない、こういうことを文科省から私も聞いたことがございますけれども、そういう反対論をある面で抑えて特区法案というのが成立して、こういう大学が今できている。現在の総理はそのときの官房長官じゃなかったでしょうか。
そこで、きょうは下村副長官においでいただいていますけれども、こういう利潤追求、営利目的の株式会社参入を今進めようとしているのが下村官房副長官のお立場かなと思いまして、お聞きをするわけでございます。
それは、二〇〇五年の十月に、構造特区に進出した株式会社でつくる学校設置会社連盟というのが設立されています。その理事長は先ほどのLEC東京リーガルマインド大学の反町勝夫氏ですが、十一社で設立なんですね。その顧問に下村副長官がお座りじゃないでしょうか。
二〇〇五年にこの関連企業から下村氏は六十九万円の献金がされていると思いますが、これは事実ですね。
○下村内閣官房副長官 お答えいたします。
私の政治献金についての御質問がございましたが、自民党東京第十一選挙区支部の平成十七年度分の収支報告書を確認しましたところ、ウィザスから十二万円、代々木学園六万円、武蔵国際総合学園十万円、ウィン三十二万円の寄附をいただいております。
政治家になる前に私は学習塾をしておりましたので、全国から広く浅く、民間教育関係団体から政治献金をいただいておりまして、いずれにしても、この政治資金については、政治資金規正法にのっとり、適正に処理しているところでございます。
ちなみに、今御指摘のLEC等からは政治献金をいただいておりません。
○石井(郁)委員 さらに、二〇〇五年の五月には、下村氏を資金的に支援する全国ネットワーク、博友会、これは塾や株式会社学校などでつくられているようですが、完成しているんですね。二〇〇六年の三月にその博友会の全国合同記念パーティーが開かれているということがわかっていますが、これは本当に近畿、中部、四国、九州沖縄、北海道東北、神奈川、埼京など八つの博友会が結成されているわけです。その資金管理団体である地元の博文会の会長が、直接票につながらない博友会は資金の援助をする、そして我々博文会は票の取りまとめという役割になろうというあいさつをされています。
実際、博文会の政治資金収支報告書を見ると、博友会から二〇〇一年には一千万円、二〇〇二年には千二百万円、二〇〇四年には千六百万円、合計三千八百万円を寄附という形で受け取っていますが、これも事実ですね。
○下村内閣官房副長官 報告をしてあるとおりでございます。
○石井(郁)委員 確認させていただきました。
そこで、総理に伺いたいと思います。
この全国合同記念祝賀パーティーには総理も出席されていると思います、官房長官のときだったかと思いますが。参加をして、あいさつをして、エールを送っておられます。その中でこのように述べていらっしゃいます。全国規模で下村さんの支援団体が誕生したことを心よりお喜び申し上げます、教育基本法の改正などしっかり取り組んでくれると思いますということですが、このような株式会社、塾など民間教育産業と結びついて資金援助団体としている、こういうことを知っていて、今日、安倍内閣のもとでこの下村氏を官房副長官に任命されたんでしょうか。
○安倍内閣総理大臣 先ほど下村副長官が答弁をいたしました。下村副長官もかつては、塾の経営も含めて、子供の教育に現場で取り組んでいた一人です。そして、その仲間もたくさんいるわけでありますし、そういう現場に対して理解ある議員を国会に送り出したいという方々の善意による御厚志をいただきながら政治活動を続けているわけでありまして、我々政治家は皆この政治資金による支援をいただきながら政治活動を行っているわけでありまして、要は、しっかりと適法にそれを処理しているかどうかということにおいては、適法にちゃんと処理をしているということであり、私は全く問題がない、このように思っております。
○石井(郁)委員 そうでしょうか。民間教育団体からこのような資金を受けていますが、ただ単に資金を受けているということじゃ済まないんですね。
下村氏は、民間教育は今がビッグチャンスだ、教育改革はビジネスチャンスにしなきゃいけない、こういうことをあおっていらっしゃる。これは塾関係の雑誌でたびたびお書きになっていらっしゃるわけですね。だから、株式会社や民間塾団体を特区に参加させる。そのことを、これは二〇〇四年の予算の分科会では、構造特区の全国展開を早くしなければという質問も行っているわけです。
だから、教育改革をビジネスチャンスだと宣伝をする、業界に宣伝をして、そのビジネスチャンスに参加した企業から献金をもらう、こういうことが許されるでしょうか。これは収賄あっせんではありませんか。総理、お答えください。
○安倍内閣総理大臣 かなり論理に飛躍があるのではないか、このように私は思います。
下村副長官は従来から教育問題に熱心に取り組んでまいりました。教育改革が必要であるという認識においては私と全く同じでございます。そして、いわば塾経営を通じて子供たちを教えていく現場に身を置いた者の一人として、いろいろな改革が必要だろうと考えたのではないだろうか、このように思うわけであります。この改革の中でいろいろな方々が教育に参加をしてくれるということは、教育を改革していく、再生の上においては有意義ではないかという考えを恐らく披瀝したのではないか、このように思います。
いずれにせよ、そうした方々からの献金については、すべて下村副長官はオープンにしながら、法令にのっとって処理をしているわけでありまして、問題がないということではないかと思います。
○石井(郁)委員 下村副長官は、教育バウチャーによって株式会社に補助金を、こういうことを実現しようとされている。このことは経過から見ても明らかなんですね。
申し上げましたように、二〇〇六年十月二日には、下村氏が顧問の学校設置会社連盟、ここのイコールフッティング委員会というところが教育バウチャー制度の提言というものも行っています。私は、今、特定の利益団体のために教育改革をビッグチャンスだということを宣伝して、さらに教育バウチャー制度をそのために実現するということがされようとしている。まさに安倍内閣のもとでの教育再生会議、その大変重要な位置にある下村副長官ですから、言ってみれば、教育再生会議などを利用してこれを実現しようとしているのではないかというふうにも言わざるを得ないわけですが、関係団体や利益団体から献金を受けているということは明らかなんですから、こういうことが許されるか、あっていいのかということをお尋ねしているわけであります。
いかがですか。これは総理に。
○安倍内閣総理大臣 私の考えは先ほど申し上げたとおりでありまして、下村副長官はかつていわゆる塾の経営を通じて子供たちの教育に携わる立場にいたわけでありまして、このように教育の現場にいた、あるいは教育について熱心に取り組んでいる人を応援しようという方々が、それは余り大きな金額ではないだろうと思いますが、それぞれの認識において、下村さんも広く薄くということを言っています、そういう中において、いわば貧者の一灯的な思いで多くの方々が献金をしておられるのだろう、このように思うわけであります。
要は、そうしたものを適切に処理していくことが大切であり、それをオープンにしているわけでありまして、それは問題がないと私は認識をしております。
○石井(郁)委員 現場で教育問題にいろいろな形で取り組んでいる、それはもうたくさんの方がいらっしゃるわけですよ。いろいろな団体もある、いろいろな運動もある、いろいろな形で取り組んでいる、そうだと思うんですね。
私が問題にしているのは、その中で特定の団体と結びつきながら、いわば国の政策誘導をしている、献金を受けながら政策的な誘導を行っている、ここが問題ではないのかということなんですね。申し上げていますように、それは株式会社の学校をつくれということなんですよ。
それで、既存の私学と同じように私学助成を受けられる状況には今ありませんと。これは下村氏が発言していらっしゃるんですが、株式会社の学校は既存の私学と同じように私学助成を受けられない、バウチャー制度のような形でこの国の教育力が引き上げられることが求められています、こう言っているんです。バウチャー制度を一番進めようとしているのが経済財政諮問会議であり、その中の規制改革・民間開放会議ですと。先ほど申し上げたイコールフッティングによるバウチャー制度を図りながら、公立高校と私立高校と同じ土俵の上で、経済的なハンディキャップなく学校間競争をしながら教育を活性させていくことが大きな流れの方向性になっていくと思います、これが方向性ですと。こういう方向性を実現したいんですとはっきりと述べていらっしゃる。
考えは非常に鮮明じゃないんでしょうか。その考えのためにやはり今内閣の一員にもなっておられ、そして教育再生会議も内閣の一員として立ち上げていらっしゃるということだと思うんですね。だから、株式会社は私学助成を受けられないからバウチャーによる補助を実現しようということではないんですか。株式会社の民間産業を公教育に参入させるためにバウチャー制度を導入しよう、こういうことですか。
これは総理も申し上げた「美しい国へ」の中で触れていますので、総理のお考えをぜひ伺いたい。
○下村内閣官房副長官 お答えいたします。
先生のお話はちょっと適切ではないと思いますので、きちっとお答えさせていただきたいと思います。
学校設置会社連盟で、私とそれから野党を代表してもう一人の国会議員の方、二人が顧問をさせていただいております。その講演の中での御指摘だというふうに思いますが、教育バウチャーは、公立とそれから私立のイコールフッティングということで確かに申し上げました。ただ、株式会社については今後大きな課題があって、これは、にわかに株式会社が教育バウチャーを導入というのは難しいということをその講演の中でも指摘させていただいておりますし、将来的には、公私関係なくイコールフッティングとしての教育バウチャー制度の導入が望ましいのではないか、このように申し上げました。
○石井(郁)委員 私は、これは、きょうは下村副長官の問題としてもひとつ明らかにしたかったわけですけれども、単なるその問題じゃないんですね。
これは、ことし三月の閣議決定でも、バウチャー構想の実現ということは、今後さらに積極的な研究、検討を行う、十八年度の検討そして結論という課題になっている。だから、内閣を挙げてやろうとしているということはここにも入っているわけですよ。総理の本の中でも述べられているという問題なんですね。私は、こういう方向というのは、日本の教育を根底からゆがめるものだというふうに思います。
もう時間ですけれども、総理大臣にぜひ伺いたい。
こういう利潤追求、営利目的を第一とする株式会社が参画するというのが、教育基本法を変えてやろうという安倍教育改革だと言わざるを得ません。しかも、ビッグチャンスなどとして政治資金集めの手段にしているわけで、まさに教育にあるまじきことです。だから、教育改革のための、教育基本法を変える、教育再生会議をつくる、トップダウンで教育改革を行うということはぜひやめるべきだということを申し上げたいと思います。
ただ、もう時間が参りましたので、残念ながら総理の答弁はいただけませんけれども、私は、すべての子供たちの成長、発達を保障するのが公教育の仕事だし、国の責務だというふうに思います。そのための予算の確保や環境を整えることが大事だというふうに思います。
そこで、ぜひ一点。現行法で、教育は国民全体に直接責任を持って行うべきものだと。この条文が削られているんですね。これは本当に重大だというふうに思います。私たちは、やはり現行教育基本法を生かした教育改革こそ本当に今必要だということを申し上げて、きょうは質問を終わります。