委員長 小宮山洋子君
理事 後藤田正純君 理事 実川 幸夫君
理事 谷川 弥一君 理事 萩生田光一君
理事 やまぎわ大志郎君 理事 田嶋 要君
理事 高井 美穂君 理事 伊藤 渉君
井澤 京子君 井脇ノブ子君
上野賢一郎君 大塚 高司君
中森ふくよ君 西本 勝子君
葉梨 康弘君 福岡 資麿君
松本 洋平君 山内 康一君
太田 和美君 津村 啓介君
西村智奈美君 石井 郁子君
保坂 展人君
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国務大臣
(少子化・男女共同参画担当) 高市 早苗君
内閣府副大臣 平沢 勝栄君
厚生労働副大臣 武見 敬三君
内閣府大臣政務官 谷本 龍哉君
総務大臣政務官 土屋 正忠君
政府参考人
(警察庁生活安全局長) 竹花 豊君
政府参考人
(法務省大臣官房審議官) 深山 卓也君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 中田 徹君
政府参考人
(文部科学省大臣官房審議官) 布村 幸彦君
政府参考人
(厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 大谷 泰夫君
衆議院調査局第一特別調査室長 佐藤 宏尚君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
青少年問題に関する件(児童虐待問題について)
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○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
虐待問題では、これまでもさまざまな取り組みをしてきたところです。発生予防、それから早期発見、早期対応、また保護、支援という全体のサイクルが大事だ、そういう取り組みを行ってきたというふうに私は理解しておりますが、このところ頻発する虐待事件の深刻さを見ますと、私は、ますますこういう全体のサイクルでこの問題をとらえていくということが大事ではないかというふうに考えているところです。
それは、虐待の件数が増大しているというだけじゃなくて、やはり中身が何かもう余りにも悲惨というか悲劇的というか、本当に親と子双方がいわば被害者であるという意味で、私は今発生予防というところにももっと目を向けなきゃいけないんじゃないかという問題意識を持っているということを最初に申し上げた上で、厚労省にひとつ伺ってまいりたいというふうに思います。
これは最近なんですけれども、兵庫県の中央こども家庭センターが、二〇〇四年度に県内四つのこども家庭センターが受理した児童虐待の通告と相談、千十四件あったそうですが、虐待と認定したのが八百十七件あった、その家庭背景について調べているんですね。それを見ますと、虐待家庭のうち生活保護受給家庭や経済的に困窮しているなどの家庭が約四割ある。約半数弱のケースの虐待者が何らかの障害などで心身にハンディキャップを負っているということで、虐待者に対する指導だけじゃなくて治療や支援が必要とされるケースが多いという指摘なんです。私は、これは大変深く受けとめました。ほかにも、一人親家庭、特に母子家庭が三割を超えているという問題もあるわけです。これは後でもお示しいただけるかと思うんですけれども。
だから、経済的に苦しい家庭や一人親家庭、あるいは心身にそういうハンディキャップあるいは障害を抱えている、そういう家庭ですべて虐待が行われているというわけでは決してありませんけれども、ここ数年、こういう形で社会的に弱い立場に置かれている方々、そういう家庭でやはり虐待が起きているんじゃないか、こういう実態というものについてはどのような把握あるいは認識をお持ちでしょうか。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。
虐待事件が生じました家庭の状況を見ますと、何らかの支援を必要とするケースが多いと言われておりまして、例えば、平成十六年中に発生いたしました子供虐待による死亡事例五十三例を検証した報告書によりますと、養育者に明らかな精神障害がある割合が一三・二%、また知的障害がある割合は三・八%などとなっておりました。また、家族の経済状態を見ますと、生活保護世帯が一三・三%、また市町村民税非課税世帯三〇・〇%、こういった状態でございます。
児童虐待防止を進めていくに当たりましては、こうした虐待した保護者の状況の分析も有効であると考えておりまして、今後ともこういった事例の検証を通じて把握に努めてまいりたいと考えております。
○石井(郁)委員 そこまでの一定の把握がされているということですけれども、今の社会状況、子育て状況の中で虐待が起きているということについて見ますと、やはり継続的に、もっときちんとした、広範囲に客観的な事態を把握する必要があるのではないかというふうに思いますが、そういった調査に取りかかることについてはいかがですか。
○大谷政府参考人 こういった保護者の状況を事細かに知るというのは大変大切なことでありますが、これは各児童相談所、そういった個々のケースを受けとめているところで、そういった生育歴や背景も含めて対応しているというふうに理解をしておりまして、それぞれの取り組みでこれは対応すべきものかなと。特に、今、そのために親の状態の調査を全国でやるということは当面考えておらないところでございます。
○石井(郁)委員 やはり子育てというのは大変、一定の知識も要りますし、技術も要りますし、経験も継承されなきゃいけないものです。ですから、子育て不安の中で虐待が起きているということはずっと言われました。しかし、本当に子育ての不安にこたえるためにも、特に子育てに困難を抱えている家庭に目を向けなければ、やはりこれは虐待の対策にならないですよね。
厚生労働省も、そういう意味では、二〇〇〇年に「健やか親子21」検討会の報告書も出しておりまして、やはり母子保健という視点で取り組みも一定されてきているというか、提言もされてきているというふうに思うんです。だから、児童虐待対策を母子保健の主要事業の一つとして位置づける、育児不安をやはり取り除かなきゃいけない。だけれども、どういう人たちが最も育児不安を抱えているかといえば、やはり心身にハンディキャップを負っている方々、障害者の方々というのはとりわけ困難ですよね、育児そのものが。そういうところはどうするのかと。
だから、ハイリスク問題というのもずっと言われてきました。ハイリスク家庭に対する対応と言われてきました。その点でいいますと、今回出されている全戸訪問ですか、何か四カ月時までの全戸訪問というのは、私はこれはなかなかいい取り組みだなというふうに思っているんですけれども、それはどういう予算でもってどのように実施されるおつもりですか。
○大谷政府参考人 お答え申し上げます。
生後四カ月までの全戸訪問、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業という名前で現在予算を要求、折衝しているところでございますけれども、これは、全戸に、例えば民生委員さんであるとか、先ほどお話しの児童委員さん、あるいは母子相談員、いろいろな専門家にお願いして、生まれてから一年の間に全戸を回っていただくということで、またその結果が児童相談所なり必要な機関にフィードバックされて必要な対応を行う、こういった事業でありまして、まだ予算が固まっていないので、これ以上確たるものはなかなか申し上げられませんが、そういった方向で何とか新規事業を立ち上げたいと考えているところでございます。
○石井(郁)委員 どのぐらいの予算の計上なのか、それはお示しいただけないんでしょうか。それと、本当にこれは全戸訪問ということをやれるんでしょうか。そのためにはどんな体制、どんな人員が必要なのかというのはやはり心配ですから、ぜひやってもらいたいと思いますし、これは本当に新規事業だったらやはりきちんと予算を確保して進めていただきたいと思いますけれども、十分な予算がなくて、ただやれやれといって押しつけられても、それはまた現場が大変だろうというふうにも思いますので、本当にこれは必要なことだと思いますし、やれるような体制を確保したいなと思いますので、今考えていらっしゃるその予算、言っていただけませんか。
○大谷政府参考人 予算要求中の中身ではございますけれども、実は、今こういった児童福祉対策の予算というのは、次世代育成支援対策交付金ということで、これは国と地方との関係で、零細補助金や個々の補助金は全部束ねまして、大きな交付金という中身の中の一部として構成しております。これも、いろいろな要素の中を含めて、各都道府県、市町村で実施していただくということになりますので、これは四百四十億の中の一部ということで、金額までは固まっていないところでございます。
○石井(郁)委員 私は、この新規事業を伺ったときに、今行政に求められていることの一つに、困ったら言ってきなさい、窓口は開いていますと。しかし、本当に困っている人はなかなか言ってこない、行けない、もう考える力もない、出ていく力もないということを言われているんですね。だから、日本の厚生事業、厚生労働関係のこういう福祉事業では、やはり出向いていく、本当に地域住民のところに出ていく行政というのが求められているんです。
そういうふうに考えてきましたので、全戸訪問ということを聞いて、ああ、そういうふうに踏み切っていけるのかというふうに思って、大変今後期待をしたいと思うんですけれども、それが本当に実施できるというためには、ぜひ十分な体制を考えていただきたいというふうにお願いしたいと思います。
それで、もう一つの問題は、前回の改正によって、児童相談所はどうしても量的にも限られるということで、地域に窓口が欲しい、やはり市町村にということで、先ほど来出ている要保護児童対策地域協議会、児童虐待防止のネットワークというものがつくられるようになりました。でも私は、きょう厚労省の報告を伺いまして、地域格差が大きいという指摘があるんですけれども、何か余りにも大き過ぎる。例えば、ある県では二十数%の設置率だが、ある県では九〇%ぐらいいっている、こういう違いというのはどこから出てくるんでしょうか。それからまた、この児童虐待防止のネットワークに振り向けられる予算、そういうことも影響していないのかどうかというようなことも何か気になりますので、それを一点伺いたい。
そして、あわせて、まだここ数年だと思いますけれども、この虐待防止のネットワーク、市町村の窓口、先ほど何か四万件くらいの相談があったというふうに伺ったんですけれども、そういう相談の窓口として、あるいは早期対応としてここがどういう役割、機能を果たしたのかというようなことについて、何か教えていただければというふうに思います。
○大谷政府参考人 まず、地域差でございますけれども、私どもとしては、これは全国一律にぜひ早期にお願いしたいということで進めているところでありまして、ある意味では、虐待事例が発生したり、あるいは従来から児童福祉の伝統のあるところについては早目に対応が進み、しかし、地域によっては、まだうちの地域ではこういう事件はなかなかないというふうにちょっとたかをくくられたところでは遅い、こういった要素はあると思いますが、現時点において、例えば郡部でも非常に事例等が発生しているわけでありますから、これはそういうことのないように、一刻も早く全国一〇〇%実施をお願いしたいというふうに考えております。
それから、要保護児童対策地域協議会でありますけれども、これは十六年の福祉法の改正によって法定化して以来成果を上げていただいているというふうに考えておりますけれども、虐待の早期発見や早期対応が進んだとか、他自治体からの転入ケースについて迅速な情報共有が可能になったとか、あるいは関係機関との調整、連携がスムーズになった、こういった効果も言われているところでありまして、これはぜひ推進していきたいと考えております。
○石井(郁)委員 もう一点伺ったんですけれども、地域間のそういうアンバランスというのは、ただ取り組む側の何か姿勢の問題だけなのかどうか、それとも予算的な措置あるいは人員の配置等々での困難を抱えているのかどうか、やはりそういう点も見る必要があるのではないかというふうに思って伺っているわけなんです。
言われたように、この間の虐待を見ますと、むしろ地方都市というか、地方で、昔だったら牧歌的な農村とか言われたところで大変残虐な事件が起きるという、本来、地域の中の人のつながりも深いだろうと思われているところで非常に深刻な事件が起きている。ちょっと県名を挙げるのは私は遠慮しますけれども、そういう意味でも、やはりきちんと目配りをしてほしいなと思うんですが、その点、一点いかがですか。
○大谷政府参考人 予算についてちょっと御説明を怠り、失礼いたしました。
この要保護児童対策地域協議会につきましても、これは予算の中では、先ほど申しました次世代育成支援対策交付金の中で運営されておりまして、実施されたところにはこういったものが手当てされるという形にはなっていると思うわけであります。
ただ、この協議会につきましては、実際には、金額的にそういう大きなお金が要るというような集まりではありませんで、むしろ行政のニーズといいますか必要性においてこれはぜひ進めていただくものというふうに考えておりますので、ぜひ各地域で主体的に、緊急に取り組んでいただきたいと期待しているところでございます。
○石井(郁)委員 時間が参りましたので以上で終わりますけれども、この深刻な児童虐待、法の整備とともにやはり行政の施策としてきちんと取り組まなければこれは解決できないだろうというふうに思いますので、今後とも一層の充実をお願いしたいと思います。
終わります。