トップ>国会報告>165/衆/教育基本法に関する特別委員会/2006年11月6日

衆院 教育基本法に関する特別委員会 会議録第7号 2006年11月6日

   委員長 森山 眞弓君
   理事 稲葉 大和君 理事 河村 建夫君
   理事 斉藤斗志二君 理事 鈴木 恒夫君
   理事 町村 信孝君 理事 中井  洽君
   理事 牧  義夫君 理事 西  博義君
      赤池 誠章君    井脇ノブ子君
      石原 宏高君    岩永 峯一君
      宇野  治君    上野賢一郎君
      臼井日出男君    小里 泰弘君
      越智 隆雄君    大塚  拓君
      金子善次郎君    北村 誠吾君
      木挽  司君    坂井  学君
      篠田 陽介君    島村 宜伸君
      杉村 太蔵君    平  将明君
      戸井田とおる君    土井  亨君
      中山 成彬君    西川 京子君
      橋本  岳君    馳   浩君
      鳩山 邦夫君    林   潤君
      原田 憲治君    平口  洋君
      藤田 幹雄君    松浪健四郎君
      松浪 健太君    松本 文明君
      御法川信英君    森  喜朗君
      矢野 隆司君    若宮 健嗣君
      菊田真紀子君    北神 圭朗君
      小宮山泰子君    武正 公一君
      西村智奈美君    野田 佳彦君
      羽田  孜君    古本伸一郎君
      松原  仁君    松本 大輔君
      横山 北斗君    斉藤 鉄夫君
      坂口  力君    石井 郁子君
      重野 安正君    保坂 展人君
      糸川 正晃君    保利 耕輔君
    …………………………………
   議員           笠  浩史君
   議員           藤村  修君
   議員           大串 博志君
   議員           武正 公一君
   文部科学大臣       伊吹 文明君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     塩崎 恭久君
   国務大臣
   (少子化・男女共同参画担当)           高市 早苗君
   内閣官房副長官      下村 博文君
   財務副大臣        田中 和徳君
   文部科学大臣政務官    小渕 優子君
   厚生労働大臣政務官    菅原 一秀君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  山中 伸一君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   真砂  靖君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房長) 玉井日出夫君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画部長)      大島  寛君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          田中壮一郎君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          銭谷 眞美君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           草野 隆彦君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局次長)           鳥生  隆君
   衆議院調査局教育基本法に関する特別調査室長    清野 裕三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 教育基本法案(内閣提出、第百六十四回国会閣法第八九号)
 日本国教育基本法案(鳩山由紀夫君外六名提出、第百六十四回国会衆法第二八号)
     ――――◇―――――

○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。(発言する者あり)ありがとうございます。
 まず、高校未履修問題についてお聞きをいたします。
 公立、私立を含めますと、全国四十五都道府県、五百四十校、八万三千七百四十三人が未履修という大規模な数に発展しているわけです。この問題で、文部科学大臣は、結果責任があると責任の一端をお認めになったと思います。同時に、教育委員会そのものが、学校の管理者である校長等の報告にだまされていたと答弁をされていたというふうに思うんですね。
 そこで、具体的に伺いますが、これは福島県の富田教育長が未履修の実態を知りながら黙認していたという発言がございました。このように言っています。週五日制で授業の枠が減る中、高校の進学のためやむを得ないという考えがあった、私の責任で申しわけない、問題があるという認識はあったが一番よい形で変えられなかったと言っています。これは静岡、福島、長野の教育長も、就任直前まで有名高校の校長をしていらしたということがあって、いわば必修逃れの実態というのは知っていたわけですね。ですから、これだけ各県にまたがって未曾有に行われていたということを見ますと、教育委員会がだまされていたというよりは黙認していたということではないのでしょうか。いかがでしょう。

○伊吹国務大臣 石井先生、これはやはり各県の実態によってかなり違うと思いますが、教育委員会がだまされていたのか、だまされていたふりをしていたのか、結果的に文部科学省がだまされたのか、これはおのおのの県の実態によって違うと思いますが、どのようなことであっても、やはり九二、三%の児童はまじめにやっているわけですから、こういうことは私は許されないことだと思います。

○石井(郁)委員 ちょっと島根県の実態を申し上げたいと思いますが、県立高校は分校を入れて四十二校です、そのうちの四五%、ほぼ半分に当たる十九校で必修逃れというのがありました。私立高校でも二校で起きています。この島根県の教育委員会は職員の二割に当たる四十一人が高校教員出身者であります。だから、いわば裏カリキュラムというのが高校で公然の秘密となっている。ほとんどの教員が知っているわけですね。それらの高校と県の教育委員会が人事交流も行っているわけです。だから、全く知らないでは済まされないということが一つ言えると思います。
 さらに、平成十七年の三月に学力調査、今問題の学力調査で、全公立高校を訪問しています。実態把握をして、そして意見交換も行っているということなんですね。だから、県の教育長も、黙認していたと言われても仕方がないというふうに述べています。
 まず、この事実はお認めになりますか。

○銭谷政府参考人 私どもの調査では、島根県につきましては、ただいま先生がお話ございましたように、公立高校四十二校のうち十九校で未履修ということがございまして、私どもへの報告では、高校から教育委員会への報告が、いわば間違った、偽りの教育課程表が提出をされていたということは把握をいたしております。

○石井(郁)委員 先ほど大臣は、だまされていたのか、だまされたふりをしたのかとおっしゃいましたけれども、やはりだまされていたという問題では済まない、いわば黙認していた、ここが重大ではないんでしょうか。
 その点でいいますと、文科省から今の島根県の教育委員会に出向した方々がかなりいらっしゃるんじゃないかというふうに思うんですね。もう時間の関係で私の方からちょっと調べた点で申し上げますと、二〇〇〇年の一月現在で、加藤弘樹体育局競技スポーツ課長補佐が島根県の教育委員会高校教育課長として出向です。二〇〇一年の一月現在では、谷合大臣官房総務課専門員が高校教育課長として出向、二〇〇三年まで同氏が高校教育課長を務めています。二〇〇四年には松永、これはちょっと読めませんが、初等中等教育局の教育課程課教育課程企画室長補佐がやはり高校教育課長となっています。二〇〇六年の一月現在も、同氏は高校教育課長を務めています。
 ですから、こうして見ますと、島根県の高校教育課というのは文科省の出向先ポストになっている、いわば固定している、こうも言えるわけですね。このことは、同様に福岡県の高校教育課も文科省の出向先指定ポストとなっているようであります。
 こういう方々が文科省に帰ってきているわけですよ、出向ですから。私は、文科省も黙認してきたと言われても仕方がないと思いますが、いかがですか。

○銭谷政府参考人 現在までに公立の高等学校で未履修がありましたのは全国で三百十四校でございますが、そのうち三百十二校が教育委員会に対しまして、いわば偽りの教育課程表の提出をしていたということでございます。
 今、島根県の例を出されましたけれども、今回の未履修問題におきましては、先ほど来申し上げておりますように、高校の校長が教育委員会に対して虚偽の報告を行っていたことによるものが今申し上げましたようにほとんどでございまして、私としては、教育委員会として本当に事前に把握をしていたというふうには承知をしていないわけでございます。
 なお、今後、その点につきましてもよく調べていかなければいけないとは思っておりますけれども、文部科学省が事前に知っていたということはございません。

○石井(郁)委員 私はやはり、そういう答弁に終始するというのは本当に問題だと思うんですね。
 つまり、学校長が虚偽の報告をしているんだ、教育委員会がだまされているんだ、文科省は知らなかったんだ、こういうことでは済まないですよ。私は、本当にこういう答弁をするというのは、やはり許されないと思うんですね。
 きょう私、資料を提出いたしましたけれども、これはことしの予算委員会の提出資料によって作成したものでございますが、課長以上で都道府県教委に出向している方が二十六名いらっしゃる。それに市町村の教育委員会を含めますと三十六名が出向しています、これはきょうの資料ですね。
 その中には、香川県の教育委の教育長、佐賀県の教育委員会教育長、広島県の教育長などとともに、島根県、高知県、福岡県、高校教育課長として仕事をしているんですよ。だから、文科省の出向者は高校教育課長ですよ。こういう高校の未履修の実態というのは当然わかるじゃないですか。ですから、私は、文科省の役人が状況を知りつつ黙認していた、こう言わざるを得ないと思いますが、いかがですか。
 私は、文科省の責任は重大だと思います。文科省として、まず事実関係をきちんと明らかにして報告していただきたい。

○銭谷政府参考人 今回の未履修問題につきましては、私どもも大変大きな問題だと思っております。
 ただ、事実関係を申し上げますと、かつて、長崎県それから熊本県、広島県、兵庫県におきまして未履修の事例があったのは事実でございます。その点につきましては、特に広島県、兵庫県の問題は平成十三年度の話でございますので、私ども、その後、各種の説明会あるいは指導主事会議等におきまして、こういう未履修があってはならないということをきちんと指導してまいったところでございます。
 そういうこともございましたので、私どもとしては、必履修科目の未履修があるというふうには思っていなかったわけでございますけれども、今回こういう事態に至りましたので、今後、その背景、原因等につきましてはよく分析をして、今後に備えたいと思っているところでございます。

○石井(郁)委員 だから、過去にもそういう実態があったということは知りつつ、一定の指導もされたということですから、その後その指導が生きていないという問題も一つあると思います。
 それで、私は大臣に再度伺いたいと思うんですが、こういう実態が、事実関係が出てまいりました。これをもってなお、教育委員会がだまされていたということで終わるんでしょうか。私は、そういう大臣の御答弁は訂正していただかなくてはいけないと思いますが、そしてまた、これほどの文科省の出向者、県の高校教育課長、教育長等々に出向している、この実態についてどのようにお考えか、お聞かせください。

○伊吹国務大臣 先生、私は、だまされていたとだけ申したわけではございませんよ。その後に、だまされたふりをしていたのかもわからないということをつけ加えております。
 つまり、おのおのの県によって少し事情がやはり違うと思うんです。先生は先ほど、ある県においては、未履修を今回行った進学校の校長先生が教育長になっているということを御指摘になりましたね。この教育委員会は明らかにだまされたふりをしたと私は思いますよ。文科省から行った人間は校長先生の経験も何もないわけですから、どういうことが高校で起こっていたかわからない。わからないけれども、ある程度先生がおっしゃっていたような実態は把握していたのかもわかりません、率直に言って。あるいは把握していなかったかもわからない。だから、これは断定的にどうだこうだということは、私は県ごとに違うと思いますから、少しやはり、民主党からも御提案があったように、過去の問題その他を調べる中で、今の御注意も拳々服膺してやらせてみたいと思います。

○石井(郁)委員 この段階では、だまされていた県と、だまされたふりをしていた県と、あるいは文科省が状況を知っていたという県もあるだろう、出向者との関係で。その辺について、私は、きちっと当委員会にやはり事実関係を報告していただきたいと思います。
 これは、委員長、お諮りいただけますか。

○森山委員長 理事会において相談いたします。

○石井(郁)委員 次に、義務教育段階でも未修問題が顕在化しつつある、これは大変重大問題だというふうに思いますので、きょうのところは一点伺いたいと思うんですね。
 中学校の学習指導要領には特別活動という時間がございます。これは、年間の授業時数三十五時間、三年間で百五時間となっているわけでありますけれども、こういう特別活動というのは、学校の中で、子供にとってはやはり大変楽しい、また人間形成にとっても重要な時間だというふうに思うんですね。だから、人格形成の大きな成長の場、今問題になっているような子供同士のコミュニケーション、あるいは異年齢の交流だとか、あるいはまた文化的な情操を養う等々においても、教育基本法で言う人格の完成という目的に照らしますと、やはり大変重要な時間だというふうに思うんです。
 ところが、今、私ども問題にしていますけれども、学力テスト、テストという体制が中心になって、また学校選択制とそれがリンクされているという状況の中で、私は、先日も取り上げましたが、東京都の足立区の実態をちょっと調べてみました。
 そこでは、朝学習とか放課後学習、サタデー学習、サマー学習、ウインター学習等々、さまざまな学力向上対策というのがとられているわけですけれども、その一方で、この特別活動というのが廃止ないしは縮小されているという実態がわかりました。例えば、遠足六時間が廃止です。文化祭は十二時間も廃止です。こういう時間というのは、準備を入れるともっと膨大に準備時間というのはあるんですね。それから音楽鑑賞二、三時間の廃止、また自然教室が十八時間も廃止なんですね。これは準備も入れますと二十八時間だと聞いていますけれども、こういう縮小の事態というのが起きているんですよ。必修の時間ですよ。それが縮小されている、私はこれも大問題だというふうに思います。
 それで、大臣に伺いますけれども、結局、今の政府提出案で教育基本法が改悪されていきますと、こういう学力テストの結果公表と学校選択制というのが全国に展開するわけですから、しかも、それはまた予算とリンクしていくということになりますので、そうなると、義務教育段階でもこういう特別活動を中心とした未履修問題というのが起きざるを得ないんじゃないのかというふうに思いますが、この点、大臣はいかがお考えですか。

○伊吹国務大臣 先生、これは、教育基本法が通ればすべて足立区でやっているようなものが全国に広がると断定をされますが、私はそうじゃないと思います。
 それで、先生と私は意見を同じゅうするところもあると思います。それは、できれば教育の分野に私は市場原理は持ち込むべきじゃないと。しかし、競争と効率化は教育といえどもきちっとやっていただかなければならない。それは社会保障であれど、教育であっても、これは市場の原理には今の日本の法制もゆだねていないんですよ。しかし、ここは国民の、納税者の税金でもって動いているわけですから、その税金をやはり効率的に使うという意識だけは教育の現場も持ってもらわねばなりません。
 だから私は、市場原理を入れるということは反対ですよ。できればそうならない方がいいと思うけれども、効率ということを、税金を効率的に使うんだということを余り否定しちゃうと、これはやはり納税者を納得させるということは非常に難しくなりますから。なるほど、効率、効率ということを言わなくても、みんなが自覚を持って教育現場を動かしていただくような校長であり、教諭であり、教職員組合であってもらえば一番いい姿だと私は思います。

○石井(郁)委員 きょう、ここで大臣とこの問題できちっと議論をするという時間が残念ながらないんですけれども、市場原理は教育にはなじまないと言われながら、しかし、大臣は結論の部分で、効率化は必要であり、だから学力テストの実施も結果公表も必要だということをやはり容認しているんじゃないでしょうか。ということがやはり見える、聞こえるわけでございまして、そしてまた、教育振興基本計画には、これまでも問題にしましたように、数値目標でその効果をはかる、成果をはかるということが出ていますから、そういうことにつながっていくのではないか、それは本当に中学校の教育あるいは高校の教育をゆがめていくことになりはしないかという問題として、私は、教育基本法の政府案がそういう危険を持っているということで申し上げたわけでございます。
 さて、きょう私は、本当に少ない時間の中なんですけれども、政府案、民主党案ともに、やはり条文の審議にもぜひ入りたいと思っているんですが、きょうはその一つの例として、ちょうど先ほど来も質問がございますので、第十条の家庭教育の問題で、ちょっと一問だけなんですけれども、伺っておきたいというふうに思います。
 政府案が改めてこういう家庭教育について規定をされたということですけれども、私が問題にしたいのは、子供の教育について、第一義的責任を親が、保護者が有するということはあるんですが、「生活のために必要な習慣を身に付けさせる」とか「自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。」等とありますが、教育の根本法でこういう親の責任の内容を規定する、明文化する、このことは本当にどういう意味を持つのだろうかということなんですね。これは、私はやはり、あるべき家庭とかあるべき子育てというものに踏み込んで政府が規定をする、国が規定をする、そして、それはやはり、家庭への関与、介入ということになりかねないという問題を指摘しないわけにいかないわけであります。
 それで、きょう聞きたいのは、具体的なんですけれども、基本法ですから、根本法ですから、その下位法というものを、家庭教育についての、こういう規定に沿って何か具体化する、下位の法律というものを置くお考えがあるのかどうかと伺いたいと思います。

○伊吹国務大臣 私自身は、今のところそのような考えは持っておりません。しかし、世論の動向を見きわめて判断をしなければならないかもわかりませんが、私は、今のところそんな考えは持っておりません。
 そこで、家庭教育というのは、しかし先生、この条項には同時に、家庭の自主性を尊重しという言葉をきちっと入れているわけですよ。ですから、例えば思想、信条、宗教にかかわるようなこと、例えば、やはり共産主義に基づいた子供の教育は私はやりたくないけれども、それをやりたいというイズムの方もおられるでしょう。そこへは介入はしないということを明文化しているわけですよね、家庭の自主性を判断しと。だから、そこのところまで、先生、御心配になることはないんじゃないでしょうか。

○石井(郁)委員 私は、そういう自主性という一言があるからいいという話にはならないだろうと思っているんですよ。やはり、家庭や子育てという問題について、国の関与のあり方が問題だというふうに思っています。
 それで、きょう少し具体的な話でお聞きするんですが、教育再生ということを安倍内閣は掲げておりますから、補佐官や官房副長官もおられます。きょうは私はその方に質問しませんけれども、ちょっと問題にしたいことがありますのは、教育再生担当の山谷えり子氏は、平成十六年の十一月二十四日、参議院の少子高齢社会に関する調査会で、このような発言をしているんですね。ブレアも子育て命令法という法律をつくりまして、親は子育てをちゃんとしようと、不登校の親に罰金刑までするような、そんなことをやっています、日本はどう探っていくのか検討していただきたいという質問です。
 ですから、教育基本法改定というのは、日本でこのような法律をやはり準備するつもりなのかという、ここから読み取らざるを得ないわけですよ。一つはその問題です。
 そして、私はきょう新聞を見て驚きました。これは下村官房副長官がこういう発言をしているんですね。「母親は働かず子育てを」と。これは、どうですか。(発言する者あり)そうだと、とんでもないですよ、そういうことは。働くか働かないかは、まさに個人の選択の自由じゃないですか。この中では、保育所の入所待機児童解消問題、なかなか進みませんよ、だから、これは本当にいいのか見直すべき時期だと、だから、もう子育ては母親がやれという話ですよ、これは。私はこういうことを、今後のこの家庭教育に関係して、やはり教育最優先の安倍内閣のその責任者がこういう方向でいくのか、これは本当に重大だというふうに思います。
 それで、きょうはこの当事者に私は質問通告しておりませんので、この際、私ども野党の側は、首相補佐官の山谷えり子氏はぜひ当委員会に出席を、お出ましいただきたいということを強く要望していますけれども、それがかないません。しかし、これは本当にしてもらわなくちゃいけません。このことを強く、ちょっと委員長にお諮りを願いたいと思います。

○森山委員長 理事会で相談いたします。

○石井(郁)委員 それで、残りの時間なんですけれども、きょう私の資料にもう一つ入れましたけれども、現在国会で審議中のこの政府案でございますけれども、今同時に、文部科学省内に教育基本法改正推進本部幹事会というのが存在しているようです。教育基本法成立後の改正すべき法律、振興基本計画、これを検討しているというんですね。
 ここに九月二十日の議題と配付資料がありますけれども、ここに「教育基本法改正推進本部幹事会」という資料があります、設置要綱として。それで、「教育基本法改正後に行うべき教育振興基本計画の策定等について、検討する。」とありまして、構成員として尾山大臣官房審議官など十二名で構成されているとあります。これは間違いありませんね。

○伊吹国務大臣 これは、先生、事実関係を申し上げますと、民主党案になるのか、自民党案になるのか、理事同士の話し合いになるのか、この法律が通った場合、どのような法改正その他が必要なのかを大臣である私に教えろという指示は私がしております。
 しかし、今配っていただいたような資料は、私のところにはまだ、私は就任してから指示をしているので、私はそれを見たことはありません。先生から見せていただいて初めて。だから、これが文部科学省の資料かどうなのかは、ちょっと出所をやはりここで明らかにしていただかないと、私はお答えをすることはできません。どこからご入手になったのか。

○石井(郁)委員 きちんと入手をしております。この文書は間違いありません。けさ、ちゃんと理事会で御承認もいただきました。
 それで、びっくりすることが、ここにありますように、法案成立と成立後のスケジュールまで書いてある。これは来年のことまで書いているんですよ。それで、十一月中には教育基本法が成立と書いています。十一月中です。だから、これはもう参議院を通っているという前提で書いてあるわけです。とんでもないじゃありませんか。今、国会で審議中であります。国会軽視も甚だしいと言わなければなりません。
 私は、文科省と、いわば政府がこういう形でここまで作業をしていくというのは、教育の政治的中立性を侵すものでもありますし、本当に国会としては黙視できないというふうに思いますし、こういう作業を本当に直ちにやめるべきだと思いますし、どういう事実経過になっているのかきちんと報告していただかなければ、やはり教育基本法についての質疑は続行できないと思います。

○伊吹国務大臣 それは、石井先生、先ほど申し上げたような経緯があって、ここで私は、理念法が通れば、あと閣法あるいは政令、いろいろ御答弁を申し上げているけれども、具体的な項目としてどういうものが上がってくるのかを検討して私に教えろということを私は指示はしておりますが、大体、先生、だって、ごらんになったら、今私、見てわかりますが、十一月中なんて、教育基本法は通るんですか、私はよくわかりませんけれども。まだ参議院もございますよ。
 だから、先生、このペーパーは、確かにそうだ、正当に入手しておるとおっしゃいますが、どなたからだれが御入手になったかをやはり理事会ではっきりしていただかないと、文科省の資料として、大臣である私にも報告していないようなものを日本共産党が入手しておられるなんというような、局長を持っている大臣としてはまことに遺憾でございます。

○石井(郁)委員 もう時間ですけれども、これは六月二十六日につくって、九月二十日改定ですから、大臣はまだ御就任になっていないと思います。しかし、ここまで構成員、これは皆さん、どうですか、大臣官房の名前がこんなふうに上がっているんですよ。これがちゃんとした資料だということは、もうこれを見ただけでおわかりいただけると思います。
 私は、大変遺憾な、重大な事態だというふうに思っておりますので、きちんとしたしかるべき答弁をお願いして、以上で終わります。


Copyright(C)石井郁子事務所 2003
本サイト内のテキスト・写真等全ての掲載物の著作権は石井郁子事務所に属します。
リンク希望の方は,お手数ですがメールにてお知らせください。
国会報告のページへ戻る