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衆院本会議  議事録 2006年2月16日


○石井郁子君 私は、日本共産党を代表して、所得税法等の改正案及び公債発行特例法案について質問します。(拍手)
 まず最初に、所得税、住民税の定率減税の廃止についてです。
 自民党は、昨年の総選挙の際、「「サラリーマン増税」を行うとの政府税調の考え方はとらない。」と政権公約に掲げました。にもかかわらず、今回の所得税法等改正案に所得税、住民税の定率減税の全廃を盛り込みました。二年間で三兆四千億円の大増税です。これは、明らかに公約違反ではありませんか。
 小泉総理は、定率減税は自営業者なども対象とした減税だからサラリーマン増税ではないと言いますが、こんな詭弁は通用するものではありません。まさか、増税はないと信じた国民が悪いとでも言うのですか。答弁を求めます。
 そもそも、所得税、住民税の定率減税は、小渕内閣時代に、経済的危機を打開するための恒久的減税として、法人税の税率引き下げ、所得税最高税率の引き下げとともに実施されました。にもかかわらず、所得税、住民税の定率減税だけが全廃されることにも国民は大きな疑問を感じています。
 今、大企業は、史上最高と言われる収益を上げています。二〇〇六年三月期、上場企業の経常利益は、三期連続で最高を更新することが確実と言われています。しかし、多くの国民は景気回復を実感できず、所得の低下が続いています。サラリーマン世帯の年収は、一九九七年と比べて八十七万円も減少しているのです。景気回復を理由にするのなら、所得税の最高税率引き下げと法人税の税率引き下げこそが廃止されるべきではないでしょうか。答弁を求めます。(拍手)
 第二に、大企業への優遇税制の問題です。
 大企業に対しては、恒久的減税だけでなく、連結納税制度の導入や研究開発減税などの減税を行ってきました。本法案は、国際競争力を理由に、研究開発減税を継続し、情報基盤強化のために新たな減税を創設するなど、大企業減税を温存しています。小泉内閣は、国民には自己責任を求めますが、大企業には求めようとしません。史上最高の収益を上げ、潤沢な資本を持つ企業にとって、研究開発や設備投資は、まさに自己責任でやるべきことではないでしょうか。
 さらに、研究開発減税は、毎年多額の研究開発を行う大企業に、最大二〇%もの法人税を軽減するものです。このような一部の大企業への減税の大盤振る舞いが、果たして多くの日本企業の研究開発や情報基盤強化の投資につながるのでしょうか。
 小泉総理は、税制改正は増減税だけを見るのではなく、持続的な経済の活性化を考えなければならないと言います。しかし、企業減税はそもそも赤字法人には適用されません。莫大な利益を上げている企業だけが優遇されることになるのです。これでは、経済活性化ではなく、富める企業の活性化策ではありませんか。大臣の答弁を求めます。
 第三に、小泉内閣の税制改革についてお聞きします。
 小泉内閣は、二〇〇二年の骨太の方針で、あるべき税制を打ち出しました。しかし、この間進められてきた税制改革は、配偶者特別控除の縮小や高齢者向け控除の縮小など、庶民への負担をふやし続けるものでした。小泉内閣五年間の庶民増税の結果、ことしで年間約三兆五千億円もの増税になります。結局、あるべき税制とは、庶民増税、大企業減税を目指すものではありませんか。
 今国会、格差社会、所得の格差が重要な焦点となっています。生活保護世帯は六十三万から百三万世帯に増大し、教育扶助、就学援助を受けている児童生徒は十年前の六・六%から一二・八%にふえているのです。所得の格差を縮小する役割を果たしているのが社会保障と税制です。大臣は、現在の税制による所得再分配機能は十分機能していると考えているのでしょうか。小泉内閣が進める税制改革とは、所得の格差を一層拡大するものではありませんか。答弁を求めます。
 第四に、消費税の問題です。
 財務大臣は、六月をめどにまとめる歳出歳入一体改革で、消費税について、二〇〇七年の通常国会に法案を出せるようにするのが一つの目標だろうなどと、事あるたびに消費税増税に強い意欲を示しています。そもそも消費税は、低所得者にずしりと重い逆進性の強い税であり、再配分機能にマイナスの影響を持つ税制です。この消費税を増税すれば、所得格差はますます広がるではありませんか。見解を求めます。
 また、少なくない中小零細業者が消費税を転嫁できず、身銭を切っています。本日、改正消費税による個人事業者の最初の確定申告が始まりました。消費税の免税点を売り上げ一千万円に引き下げたことにより、消費税を納められず廃業する業者が多く出ることが懸念されています。財務省は、この問題について調査したのでしょうか。転嫁できない業者はどのようにすればいいと考えているのか、答弁を求めます。
 最後に、公債発行特例法について質問します。
 小泉内閣は、二〇〇六年度予算において国債発行を三十兆円以内に抑えたことを自賛していますが、これは、定率減税の廃止や医療改悪、地方交付税の削減など、国民と地方自治体に負担をかぶせた結果にすぎません。小泉内閣が在任中の五年間に発行した新規財源債は、総額百七十一兆円にも及びます。
 本日、神戸空港が開港しますが、日本共産党は、無駄と浪費の大型公共事業や大企業、大金持ちへの減税が、財政悪化の重要な原因になったと考えます。財政再建には、歳出の浪費に抜本的にメスを入れ、大企業の優遇税制を見直し、税財政のゆがみを改めることが必要ではありませんか。
 以上、財務大臣の答弁を求め、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣谷垣禎一君登壇〕


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