2003年5月15日(木)「しんぶん赤旗」

国立大学法人法案

国が債務負担押し付け

衆院委で石井議員 付属病院問題ただす


 日本共産党の石井郁子議員は14日の衆院文部科学委員会で、国立大学法人法案による国立大学の債務負担についてただしました。とりあげたのは国立大学付属病院等の設備整備のための長期借入金。これまで国の責任で返済していたものが、法人化によって大学法人に返済義務が課されることになります。

 石井氏は付属病院をもつ国立大学の長期借入金が膨大な額になっていることを指摘。付属病院の収入が軒なみ赤字(東京大学、81億円の赤字など)となっているなかで、「各大学法人はどれだけ債務を負担し、どのように返済をおこなうのか」とただしました。

 文科省の玉井日出夫総括審議官は、「各国立大学法人が病院収入を前提に債務を負担し、償還計画を立てる。ただしその時、(国が)きちんとした予算措置はする」と答弁しました。石井氏は、大学病院は医学生の教育を担うと同時に、新しい医療の開発など特別な機能があることを指摘。「(これらの機能を果たそうとすれば)国立病院は初めから黒字になるはずがない。病院収入によって返還させることは、とんでもないこと」と批判しました。

 また石井氏は債務返済の押しつけで、「医学部の授業料が値上げされることはないか」と質問。文科省の遠藤純一郎高等教育局長は、「授業料の標準額を検討している」と述べ、値上げを含む対応を否定しませんでした。


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2003年5月21日(水)「しんぶん赤旗」

安全面の予算あるのか

石井議員 国立大学法人化で大半が違法

 石井郁子議員は14日の衆院文部科学委員会で、国立大学が法人化された場合、労働安全衛生法が適用される問題について質問しました。

 石井氏は、多くの国立大学で、実験器具が廊下に並べられ耐震対策もされずに実験台の上に薬品棚、計測機器が並べられている現状を指摘。文部科学省の調査でも国立大学169機関のうち、156機関で要改善点が見つかっていることを示し、「現状は労働安全衛生法とはかけ離れており、もし4月に法人化されれば違法状態となる。文科省はこの現状を改善するための予算措置を検討しているのか」と指摘しました。

 文科省の萩原久和文教施設部長は、「改革の中身は種々多様であり、経費を一律に数字で出せないが、緊急に対応しなければいけないものに対しては、必要額を把握するよう努力する」と答弁しました。

 石井氏は「労働者の生命・健康を守るための最低基準であり、そんな答弁では納得できない」と強く批判しました。

156/衆/文部科学委員会/12号/2003年5月14日


文部科学大臣
遠山敦子君
文部科学副大臣
河村建夫君
文部科学大臣政務官
池坊保子君
文部科学大臣政務官
大野松茂君
政府参考人(内閣官房内閣審議官)
柴田雅人君
政府参考人(内閣府政策統括官)
大熊健司君
政府参考人(文部科学省大臣官房総括審議官)
玉井日出夫君
政府参考人(文部科学省大臣官房文教施設部長)
萩原久和君
政府参考人(文部科学省初等中等教育局長)
矢野重典君
政府参考人(文部科学省高等教育局長)
遠藤純一郎君
政府参考人(厚生労働省労働基準局安全衛生部長)
大石明君
文部科学委員会専門員
柴田寛治君

石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。
 まず、財政問題でお聞きをいたします。
 各大学法人の土地建物などの資産はそれぞれどれくらいになるのか、お示しをいただきたいと思います。
玉井政府参考人 お答えを申し上げます。
 平成13年度末現在におきます各国立大学に所属する国有財産につきまして、国有財産台帳上でございますけれども、土地面積約12万9千ヘクタール、金額に直しますと約5兆9千億円。それから、建物延べ面積約2229万1千平米、これは金額に直すと約1兆5千億円などとなっているわけでございます。
 今の、金額だけでよろしゅうございますでしょうか。
石井(郁)委員 私は、トータル、総額というよりも、各大学法人の土地建物というふうにお聞きをしたわけでございまして、それはお出しいただけますか。
玉井政府参考人 各大学ごとのかなり詳細なものがございますけれども、これまた後ほど必要があれば、ちょっとまた概要みたいになる部分もございますけれども、それをお出しします。
石井(郁)委員 では、この委員会の審議の途中までに、ちゃんとペーパーで出してください。各大学ごとの資産ですね、それを出していただかなければなりません。いいですか。
玉井政府参考人 承知いたしました。
石井(郁)委員 それはぜひ、そのようにしていただきたいと思います。
 次に、各大学の来年度の予算規模がどのくらいになるのかということなんです。
 これまでは国立学校特別会計がありまして、一般会計からの繰り入れということがございました。15年度は1兆5256億円ということで、積算校費のいろいろ基準などがあって各大学の予算が決まっていたと思うんですが、今度、運営費交付金になるわけですね。運営費交付金がどのくらいの規模で出されるのかという問題なんですね。ことしのこの予算額を上回るのか、それとも下回るのか、これはいかがでございますか。
玉井政府参考人 運営費交付金と、それから施設関係は、施設整備につきましては施設費補助金という形で必要な予算措置をするわけでございますけれども、これを具体にどれぐらいの規模にいたすかにつきましては、基本的には、移行前に必要とされた校費投入額を十分に踏まえて、それぞれの事務事業が確実に実施されるように配慮したいと考えておりますけれども、具体的に幾らにどうなってくるか、これは、各国立大学法人の方のそれぞれの見積もり、それからまた当然財政事情、こういったものを勘案しながら、これからやっていくというふうに考えているわけでございます。
石井(郁)委員 予算折衝はこれからだということで、具体はまだ答えられないということなんですね。
 それでは、もう一点伺いますが、これは附則第12条に言うところの、「国立大学法人は、」「センターが承継した借入金債務のうち、当該国立大学法人の施設及び設備の整備に要した部分として文部科学大臣が定める債務に相当する額の債務を負担する。」としてあります。この「債務に相当する額の債務を負担する。」としている額というのは幾らになりますか。
玉井政府参考人 御指摘のとおり、国立大学法人法案、この中では、法人化後におきます既存の長期借入金債務につきましては、独立行政法人国立大学財務・経営センターに一括して継承させますけれども、関係の国立大学法人が同センターに対して一定の債務を負担するわけでございます。
 それは、もともと、この債務を負担することになる国立大学法人というのは、附属病院の改築、移転とか、附属病院関係で申し上げますと、まさにそういう附属病院を有する国立大学法人を想定するわけでございまして、これは、そもそもが、既存の長期借入金が附属病院の施設設備整備の財源となったからでございまして、その具体に幾らになるかというのは、当該法人の附属病院に対する過去の投資額を勘案しながら具体的な額をさらに確定していきたい、こういうふうに考えているわけでございます。
 トータルでは、平成14年度末現在におきます国立学校特別会計の長期借入金残高、それからこれにかかわる予定利息額の合計額は1兆2637億円でございます。したがって、各大学ごとのところも、おおよその、今までの金額だったらこれぐらいになるというのはあるわけでございまして、それはお示しをしているわけでございます。
石井(郁)委員 それでは、私は、1兆2676億円と、1兆円を超えるという相当大きな債務だと思いますが、これを各大学附属病院を持つ大学に負担させようというわけですよね。
 では、附属病院を持つ各大学はそれぞれ幾らずつの負担になるのかということは、今お出しいただけますか。
玉井政府参考人 お答え申し上げます。
 例えば北海道大学でございますと、これは14年度末債務額でございますが、423億円程度になる。それは、利息の計算はいろいろありますけれども、とりあえずそういうことも一応計算してみますと、利子が119億ですか、合わせますと542億になります。そういうのが、各大学ごとに一応の見通しはあるわけでございます。
石井(郁)委員 きのう、私もレクでこれはきちんとお出しくださいということをお願いしましたから、かなりそういう姿勢でやっていただいている面もあると思いますが、しかし、まだ資産についての数字はこれから見ることになるわけで、各大学の資産、それから一体来年度の予算規模はどうなるのか、それから債務についても、今、附属病院を持つ大学の債務ということが、まだ委員会の中ではっきりしておりません。
 これは、私たちは、法人としてスタートすると、法人が成り立つかどうかということでの極めて基本的な判断の材料だと思いますので、それをきちんとお出しいただきたいということをまず求めたいと思います。
 私は、きょう改めて伺ってみまして、こうして私たちが要求して初めて一つ一つ明らかになっていくわけでして、本来、これだけの大きな、大学法人に移行するという法案を出すときに、この資産状況、債務状況については、基本的な資料として、やはりあなた方の方から委員会にお出しすべきだと思うんですよ。これがやはり、国会に対する審議をお願いするというか、審議をするときの姿勢だというふうに思いますので、そこは本当に、こういう状況では、審議の仕方として、大変また国会軽視だと言わなければならないと思っています。
 それで、今言われましたように、各国立大学の特別会計の借入金残高なんですね。これは、私、きょうはぜひ、文科省から14年度分をいただきましたので、当委員会に資料としてお配りいただきたいということで、もう皆さんの手元に届いているかというふうに思いますけれども。
 これは、私どもの児玉議員が要求いたしまして、ようやくこの月曜日ですよ、何度も何度も要求して、この月曜日にこのペーパーを手にしたんですよ。だから、私、最初に申しましたように、本来、国会審議が始まるときに、この基本的な資料などは用意して出さなきゃいけないものですよ。本当に、強く要求してやっと出てくる、こういう状況なんですね。
 さて、それを見ますと、14年度末債務残高、利子、合計すると、先ほど北海道大学の例が出されましたけれども、東京大学は941億円でしょう。大阪大学728億円、九州大学で620億円です。京都大学は580億円ですよ。相当な借入残高ですよね。
 これを各大学に債務として負担させるのかどうかという問題が一点ですけれども、それ以前に、まず、こういう債務額、各大学にお示しをしているんですか。お答えください。
玉井政府参考人 お答え申し上げます。
 今まで国立学校特別会計という大枠で金額がございましたけれども、やはりそれはそれぞれの施設にどういう形で行ったかということはあるわけでございますので、したがって、各国立大学におきましては、平成14年度末現在の国立学校特別会計における債務のうちに、それぞれの大学がどれぐらいの額があるかということは、私どもは基本的には承知しているというふうに理解をしております。
石井(郁)委員 では、各大学にこれはちゃんと示している、各大学は自分の大学の借金額はこれだけだということを知っているということですね。まあ、いいですよ、そう言ったんでしょう。
 では、これは各法人が背負う債務になるわけですね。それもどうですか。
玉井政府参考人 法人への移行というのは16年4月でございまして、まだ15年度分もそれぞれございますので、若干数字は動いてくるだろうと思います。その上で、16年の4月からは、おおよそ、そんなに大きくは動くと思いませんけれども、新しく整備すれば、その分がふえたり、あるいは維持費が動いたりする、そういう数値でございますが、とにかく14年度末ではこれくらいの金額になっているということでございます。
石井(郁)委員 14年度なんですね、きょうの資料は。だから、15年度末はもっとふえるんですよ、これは間違いなく。
 そういうことはありますけれども、聞いているのは、こういう借金を各法人が背負うんですねと。
玉井政府参考人 先ほどお答えをしましたのは、15年度も若干動きますといいますか、同時に、償還もございますので、単にふえるふえるということではございません。
 それで、今いろいろ申し上げてしまったのは、このまま負担するのかみたいなお聞き方だったものですから、そうではございません、15年度も若干数字が動いて、ふえたり減ったりしながら、15年度末で負担をすると。これは基本的には、全体の金額は国立大学財務・経営センターが一括承継いたしますけれども、それのうちとして各国立大学法人が、その病院に係る長期債務分は、先ほど申し上げたような数字、若干動きますけれども、それぞれの法人が債務を負担するということになるわけでございます。
石井(郁)委員 数字は少し動くけれども、基本的にこういう数字を負担するということですよね。
 それでは伺います。
 今、附属病院の決算はどうなっていますか。これは全部の大学を聞くわけにいかないと思いますけれども、一番新しいもので示してほしいんですね。これもレクでお願いしましたから、東京大学、大阪大学、それから京都大学、九州大学で、附属病院の決算を示してください。
玉井政府参考人 お答えを申し上げます。
 これはやはり13年度の歳入歳出決算ということになりますけれども、お許しいただきたいわけですけれども。
 今、個別ですけれども、東京大学、ここを申し上げますと、歳入が――このときにちょっと前提を置きます。項でそれぞれ分かれているものですから、項附属病院収入の歳入と、それから項大学附属病院の歳出決算というのがございます。というのは、歳出には、例えば項でございますと、人件費の問題をどうするか、施設費の問題がございますので、項だけで比べさせていただきますと、東京大学は歳入225億に対して歳出が305億円、それから大阪大学は歳入が235億円に対して歳出が261億円、京都大学は歳入が218億円に対して歳出244億円、それから九州大学は歳入が223億円に対して歳出267億円となっているわけでございます。それで、これは先ほど来申している、項の比較でございます。
 それから、多分、赤字ということを前提に御指摘だろうと思いますけれども、そもそもが独立採算制ということを病院がとっているわけではございませんし、それから、今までは特別会計全体でございましたけれども、今度は各大学法人ごとになりますが、しかし、この国立大学法人そのものも、独立採算制をそもそも前提とするということではなくて、必要な予算については国の責任において措置をする、そういう仕組みのものだということは御理解を賜りたいと思います。
石井(郁)委員 今、その仕組みをあれこれ聞いているんじゃありませんで、13年度の附属病院の決算を示してほしいということで、私もこの13年度の分をいただいておりますから見ているんですけれども、東京大学で80億800万円赤字なんです。九州大学で44億400万円、大阪大学で26億600万円、京都大学で25億7600万円ですよ。つまり、附属病院は単年度で、これは13年度で私は言いましたからね、単年度でこういう赤字を出しているんですね。だから、こういう債務を各大学にこれから押しつけていくということになるんですか。お答えください。
玉井政府参考人 お答えを申し上げます。
 先ほど、少し先走って答えてしまったかもしれません。失礼をおわびいたします。
 そもそも、これを赤字とおっしゃるのかどうかということだろうと思います。つまり、項というものの立て方と比べ方の問題でございますし、また、当然、今の国立大学の附属病院というのは、学部の教育研究とそれから病院とが一体となっているわけでございまして、したがって、病院収入というものとそれから学部における教育研究との関係をどう見るかということは当然あるわけでございます。
 したがって、そこの部分だけをとらえて、プラスかマイナスかといいますか、そういうことで比較するのは、恐縮でありますが、いかがであろうか、かように思いますし、それから、そもそもが、先ほどやや先走って答えてしまいましたけれども、この国立大学法人そのものの仕組みが、これが独立採算制を前提としているわけではないわけでございます。
 それからもう一つ、恐縮でございますけれども申し上げさせていただければ、やはり施設の整備、特に病院についてはかなり長期間、かなり多額の経費が必要になるわけでございまして、それをきちんと整備する、安定的に整備する、そのために財投資金を活用してきたわけでございまして、その財投資金は、これもまた貴重な財源でございますので、それはきちんと償還せねばならない。
 では、なぜ財投資金がこういうふうに投入できるかといえば、こういう公的なものであり、かつ確実な収入がある、そういうことを前提にやってきたわけでございますから、今度それぞれが法人化するときに、やはりその今までのことを前提にして、それぞれの大学がそれなりの負担はしていただくということになろうかと思うわけでございますが、今でも国立学校特別会計、先ほど5千数百億余りの歳入を申し上げましたけれども、同時に、今申し上げた施設の償還費約1千億ぐらいが、また逆に歳出の方でも組まれているわけでございます。
石井(郁)委員 今、日本全体で、病院収入というのは非常に厳しいというのが一般的でしょう。大学病院でも例外ではないわけですよ。大学病院ゆえに、かなりの支出が要求されるという面もあったりして。だから、病院収入で今後この債務をどうしていくのか、債務の償還などをやっていけるのかどうかというような問題が一つあるわけです。
 それで、債務の償還についても、これは附則の12条四項でこう言っているわけですね。「負担する債務の償還、当該債務に係る利子の支払その他の同項の規定による債務の負担及び前項の規定により行う債務の保証に関し必要な事項は、政令で定める。」と。これも先ほど問題になりました、政令にゆだねられているわけですね。だから、この法案で本当にこの債務、その償還がどうなるのかという問題になると、委員会の審議にはまだ何にも示されていないわけですよ。
 伺いたいと思うんですが、だから、各大学法人ごとに、これは本当にどれだけの債務負担をするんですか。まずそれをはっきりしてください。そして、その債務をどのように償還していくんですか。これはどうですか。ここは明確にしていただかないといけません。
玉井政府参考人 お答えを申し上げます。
 先ほど来るるいろいろ申し上げましたけれども、要は15年度末の、今申し上げましたような金額、若干動きますけれども、15年度末の金額が、今度全体としては財務センターが一括承継いたしますけれども、個々の大学ごとにまた債務を負担するということになります。これについては、今まででも特会全体の中で5千億余りの歳入、1千億の歳出という形で組みながら適切に対応してきたわけでございまして、今後ともそういった面で各国立大学法人というものがきちんとした運営ができるように、そこは私どもとしてきちんとした対応をしていきたい、かように思っております。
 したがって、運営費交付金、こういう中で、そういう償還ということもまた考えていかねばならないわけでございますけれども、交付金の算定に用いる附属病院収入は、借入金償還経費控除後のものを用いるという方向で今検討しているわけでございます。ですから、いわば交付プラスマイナスでということよりも、まずは確実な収入がある、そこから一定のお金がやはり、それまで施設整備に使われたわけでございますから、それは償還していただく。それは、まずは収入の口からその分を控除した形にしておいて、その後で運営交付金の算定ということをまた考えるというふうに今は考えているわけでございます。
石井(郁)委員 今のお話は、これは政令の内容になる部分というふうに理解していいんですか。だから、政令にはどういう内容になっているのか、そこを出していただかないといけないと言っているわけですけれども。
 それから、15年度末にならないと法人スタートの最終債務額がわからないと盛んに言われるんだけれども、それは細かな数字の話でありまして、基本的には、もう今現在債務があるわけですから、それを各大学が受け継ぐわけでしょう。そこをはっきりさせてください。
 そして、本当に、償還といった場合にはどういうことになっていくのか。それは、何か運営交付金にもそれがかかわっていくのかという問題もありますし、それから、利息、利子の問題もありますよね。1%から7%の枠で借りてきている額なんだけれども、それは一体、償還の場合、利息はどうなるのかということやいろいろなことがあるので、これは法人なんですから、本当に、企業会計原則が適用されるというか採用される法人として最も知っておかなければいけない。それによって本当に法人が成り立つのかどうかという問題なんですから、そこをしっかり御答弁いただかないと困るわけです。
玉井政府参考人 先ほど法人法案の第12条をお引きになったわけでございますけれども、それぞれの額というものが幾らになるかは12条一項の方で、「文部科学大臣が定める債務に相当する額」というのは、これは告示ということを今検討しているわけでございますし、それから、四項での政令というふうになりますと、これは債務の支払い期日等の償還方法について規定することを考えているわけでございます。したがって、金額も、15年度末ではございますけれども、おおよその見込みは、今のところもう既に14年度末である程度立っているわけでございます。
 それから、利息がどうというのは、これはもともと借りるときからもう、財投資金でございますから決まっているわけでございます。また新たにかけるときに、またそのときの金利が幾らになるかは決まってきますが、過去のものについてはもう決まって大体動いてきているわけでございまして、しかも、過去から既に、先ほど来、ちょっとトータルのお話ばかりして恐縮でございましたけれども、国立学校特会全体で約5千億の歳入、そして逆に歳出という形で、既に今まででも適切にやってきたと考えているわけでございます。
石井(郁)委員 私はその答弁では到底納得できないというか、これ以上審議できないと思うんですね。だから、トータルで歳入歳出でやってきた、それはあなた方からのこういう資料も、やってきたとおりですよ。だけれども、各大学法人それぞれが独立した法人になるんでしょう。法人としてまさに経営とか企業会計原則が厳密に適用されるという段階になって、こういう問題についてそんなことでスタートできるんだろうかと、私は素人だけれども思いますよ。大臣にぜひこの点で伺いたいと思います。
 この財務内容というのはやはり大変重大な問題ですよね。先ほど、中期目標で大臣が各大学の目標を決めることになると。その中身として第30条2項、「財務内容の改善に関する事項」というのがあるじゃないですか。各大学の財務内容、これも目標、計画、そして評価の中できちんと見ることになるわけですね。つまり評価されることになる。だから、債務の償還がどうなのかというのは、これは財務内容としてのいわば評価の重要な内容になるんじゃないですか。各大学法人がそれに取り組まなきゃならない、そういうことになるんでしょう。
 そういう意味で、各大学にきちんと、どれだけの債務があるのか、それはどうやって償還するのか、その考え方を示さなければ、これはどうして法人などスタートできるでしょうか。これはぜひ大臣、お答えください。
 しかもこれは予算配分に結びつくんですよね。これはずっと法案の中にあるじゃないですか。この業務の内容によって予算配分が決まっていく。だから、借金が一方である、しかもこれによって予算配分も決まっていく、こうなるわけでしょう。
 私は、この法人法案問題で、一貫して本当に重大な内容を含んでいるというふうに申し上げてきましたけれども、会計で自由度が増すということを盛んに言われましたけれども、私は、この財務内容を見て本当に驚いているんです。自由度というのは借金の自由が増すだけだと。借金ですよ、本当に借金漬けですよ。各大学はこれを背負って法人をスタートするんですよ。こんなことで大学は本当に活性化すると言い切れますか。私は、大臣のぜひ御見解を伺いたい。これは大臣に御答弁いただきたい。
遠山国務大臣 答えましょう。
 もう既に玉井総務審議官から、ちょっと早口でございますので、なかなか理解が難しい面があったかと思いますが、私は、聞いておりまして、十分お答えしていると思います。
 これまでも大学病院というものは、歳入歳出という角度だけから見れば、歳入の方が多いとは到底言えないわけでございまして、これは大学が教育研究というものを同時にやっている、そういう組織としての病院でございますから、したがいまして、支出の方が多いわけですね。そのことについての債務というのはもちろんあるわけでございます。現在も、財政投融資資金により借り入れをして施設をつくった、その際における個々の大学が負うべき債務というのはあるわけですね。それに対しても、それぞれの大学の歳入、病院収入の中からきちんきちんと返しているわけです。
 そのことと、今回法人化して、それぞれの大学の債務の額というものが、前よりは大学ごとの額として出るのかもしれません、これまでも同じわけでございます。しかも、その赤字といいますか、委員は赤字とおっしゃいますけれども、差額については、そういうこともきちんと留意をした上で、あるいは配慮をした上で運営交付金が出されるということでございまして、これまでの行き方というものとその部分については、私は変わりはないというふうに思っております。
 幾らでも御説明すべきでございますし、説明責任を負っておりますが、きちんと答弁していると私は思っておりまして、ぜひとも御理解をいただきたいと思います。
石井(郁)委員 大学病院の関係者がこのように言っているんですね。大学病院は三重の意味で特別な病院だと。第一の意味は、医師の養成研修、医学生の教育を担っている教育施設だ。そのため、教員の数、特に医師の数というのは患者数に基づく必要数よりもはるかに多く配置される。それから第二の意味は、高度医療、先進医療を担う特定機能病院でもある。こうした医療はほとんど赤字と考えてよいと言っています。第三の意味は、新しい医療の開発を行っている研究施設である。研究開発のために、物的、人的資源が多量に投入されている。以上の三点の理由で、大学病院が初めから黒字になるわけがないのですと。私は、これは正直な大学病院関係者の声だと思うんですね。
 今聞いているのは、だから、その点では今までも、お答えのように、借入金の償還というのは国の責任で行ってきたんですよ。そのことを説明されたと私は理解しているんです。ただ、今度はそれが各大学法人になるんでしょう。それは財務センターから一括していろいろされたりする部分があるかもしれないけれども、これがどうなるのか、その責任を個々の大学病院に負わせるのか。では、負わせないなら負わせないで、はっきり言ってください、病院収入によって償還を、返還せよと言わないんだというのだったら、はっきり言ってください。そこなんですよ、聞いているのは。だから、債務を負わせ、償還も病院収入でなどということを考えているのかと聞いているんですよ。単純に聞いています。
 だから、そういうことをさせたら、大学病院というのは変わるでしょう。変わるというか、変質することになるんですよ。そのことを危惧しているから質問しているわけで、では、本当にこの責任を個々の大学病院に負わせないと答弁してください。
玉井政府参考人 お答えを申し上げます。
 先ほど来お答えを申し上げておりますのは、国立学校特別会計で今ございますけれども、それは、病院収入を前提としながら今の借入金があるわけでございまして、トータルで集めた病院収入を前提としながら、また歳出として償還の機能をしているわけでございます。
 そういう仕組みの中から、今度、各国立大学法人に分かれてまいりますので、各国立大学法人が過去に整備したものを負担していただくということでございます。したがって、今度は各国立大学法人が、病院収入といいますか、要は法人がその病院収入を前提とし、そこからその収入を前提として債務を負担し、そして償還計画を立てるということになる。
 ただ、そのときに、申し上げているとおり、そもそもが病院を私どもも独立採算制ととらえてきたわけでもありませんし、それから、今度、国立大学法人自体が、これがそもそもが独立採算制でいくということを申し上げたわけでもないわけでありまして、きちんとした必要な予算措置はすると申し上げていますし、そのための運営交付金の積算をするわけでございます。
石井(郁)委員 やはり全然答弁していませんよ。仕組みを説明しているだけじゃないですか。
 それで、今のお話のように、各病院、各大学に償還計画はさせると言いましたよね。どういうふうにさせるのかということを、私は先ほど、政令でやるんでしょう、だったらその政令を出しなさいと言っているんですよ。出さないじゃないですか。これはきちんとやはり審議中に出してください。審議できません。法人ですから、これは大変重要な問題です。
 時間があれですので次に移りますけれども、こうした債務を抱えて法人になるということからいきますと、その債務の押しつけがやはり授業料にはね返ってはきはしないか。先ほどから授業料の話が出ています。授業料の問題ともこれは関連があるんですよ。
 確認をしたいと思うんですけれども、3月19日に関東甲信越の地区学長説明会がございまして、工藤審議官がこのような説明をされているんですね。やはりこの問題は各大学の心配事ですから。
 これからロースクールというのが立ち上げられる。国公私を含めて一斉にスタートになる。そのときに競争条件の上で国立大学が優位となりますと社会的にやりきれないかもしれない。専門職大学院、ロースクールとかビジネススクールとか、専門職大学ができてくる。若干、基準額を定めても、それを1割とか2割までという条件設定を場合によっては外さざるを得ない、自由設定にしてくださいとなるかもしれないということで、自由設定の方向だということを示唆されたんですが、これは確認してよろしいんですか。この説明どおりなんですか。ちょっと簡単に。
遠藤政府参考人 法科大学院につきましては、国家的プロジェクトとして、三権の一翼を担う法曹養成に関連して、新たな法曹養成制度の中核的な機関として、平成16年4月以降、新たに国公私立を通じて開設されるものであります。したがいまして、従来の一般の大学院とは別途の取り扱いが必要ではないかという観点から、現在検討を進めておるわけでございます。
 そして、こういった法科大学院についての制度創設の経緯等を踏まえまして、いろいろ議論がございますけれども、国公私立を通じて、できる限り公正な競争的環境形成のための教育環境の整備が求められているわけでございまして、授業料につきましても、さまざまな考え方や意見があるということでございます。そういうことで、考えられるいろいろな取り扱いのうちの一例を、こういうこともあるということで紹介したというふうに承知をしているわけでございます。
石井(郁)委員 私は、やはり大変重大な内容だと思っています。ロースクールの授業料については、今、300万円とか400万円とかということが言われているわけです。これは定かではありません。しかし、国立大学法人でもこういうふうなことが認められていく、ビジネススクールについても認められていくということになりますと、じゃ次は医学部、歯学部という形で、私学と同様の額になっていくことになりはしないかという問題なんです。
 これも、ある大学が法人化検討専門委員会報告ということを出されておりまして、それによれば、学生一人当たり経費を部局ごとに概算で出しているんですね。医歯学系が136万円、附属病院を含むと568万円だという数字が出ています。だから、この上に借金の償還の費用とかということになって、それが学費に転嫁されたら、巨額な学費にだんだんなっていくのではありませんか。私は、歯どめがなくなるんじゃないかというふうに思うんですね。
 ちょっと具体的に伺います。医学部の学費は引き上げないということは断言できますか。
遠藤政府参考人 授業料の標準額、一定の範囲をどうするかということはいろいろ検討しておるわけでございます。その検討の中で、現在の学部についてどうするかということについても種々検討をしておるわけでございますけれども、標準額ということにつきましては、今の検討の方向としては、医学部も文学部も一緒というような方向で検討しているということでございます。
石井(郁)委員 これも先ほど来、同僚議員からの質問がずっとございまして、やはり省令の内容、数字が出ていないんですよ。標準額は決めたい、枠は決めたい、その中身は大学が自主的にというけれども、どんな枠になるんだと、出ていないじゃないですか。これは前に伺ったんですけれども、例えば、現行授業料の35%ぐらいはアップせざるを得ないという数字が、あるのかないのか、あるようにもなったりしているわけですけれども。だから、その数字をやはり出していただかないと、それはわかりませんよ。
 私は、この授業料の問題は大変重大だと思うのは、今度これは省令になる、そして各大学法人で決めていくということになりますと、もう国会審議にかからないんですね。今までは、国立大学ですから、全部授業料というのはこの国会審議にかかってきたじゃないですか。まさに国民がわからないところで、今度は、まさに国民の一番の関心の授業料が文科省の手一つで決まっていってしまう。こういうことになりませんか。こういう仕組みだって大変重大ですよ。
 それで、きょうはもう時間ですからあれですけれども、御紹介しておきたいと思うんですが、東京大学の佐々木総長は、4月13日、「国立大法人法案の審議に望む」ということで、新聞に論考を発表していらっしゃるでしょう。
 授業料の問題は大変重大だということで、ちょっと御紹介しますと、「この法人の仕組みの存亡にかかわるこの重大問題の取り扱いを各国立大学法人の判断に委ねることの是非について、きっちりと議論してもらう必要がある。」「国会の審議がこの問題に正面から取り組み、」云々ということを切望すると。これは、4月13日の東京新聞です。
 私は、やはり本当に、大学関係者はこの問題でも国会の審議を見守っていると思うんです。しかし、この程度の審議で済ますわけにいかないじゃないですか。省令の中身もはっきりしない、あやふやなままだということなんですね。この点でも、引き続いて、あなた方のきちんとした内容提示を要求しておきたいというふうに思います。
 次に、労働安全衛生法の問題で私もお聞きをいたします。
 きょうは、パネルを用意してきたんですね。こういうパネル。これは、ある大学の理学部の実験室なんです。液化炭酸ガスのボンベがあったり、この棚に重要な薬品が載っていたりする、こういうパネルなんです。
 これは、国立大学の理学部を訪ねた方は、もうよくわかる光景なんですけれども、本当に廊下に所狭しと、実験計器とかガスボンベ云々、いろいろある、薬品棚に計測機器があるということで、これは、労働安全を通り越して消防法上の問題となる、そういう光景だというふうに思います。
 それで、こういう現状については、昨年の9月2日に、ノーベル賞受賞者の野依良治会長の社団法人日本化学会から、「国立大学法人化に伴う、労働安全衛生法適用への対応に関するお願い」というのが出されているわけですね。ちょっと長くなりますけれども、その中にこういうふうにあります。
 「人事院規則によると、たとえ、労働安全衛生面で問題あっても、所管官庁の立ち入り調査はなく、学長や現場の教職員に対する罰則もありません。しかし、国立大学法人化した場合、事故等の発生時には、労働基準監督署の立ち入り調査が行なわれ、管理体制が不備であれば罰則適用がなされます。」
 「実態としては、前述のような罰則がないため、ほとんど全ての国立大学では安全管理が人事院規則に準じて実施されている状況にはなく、労働安全衛生法とかけ離れているのが現状です。この問題は、作業危険性のある化学、機械、土木・建築、医学、生物、薬学、農学、など理系のほぼ全ての分野に関連します。特に化学関係の分野はもとより、化学薬品を取り扱う生命・生物、医学、農学、電気などの分野で多くの問題に対処しなければならないことが想定されます」
 「このため国立大学法人化に向けてこの乖離を解消する必要があり、早急な対応が必要です」と述べていたわけです。これは、昨年9月でございます。
 文部科学省は、こういうことに対してどのように対処されてきたでしょうか。
萩原政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、昨年、社団法人日本化学会、野依先生が会長でございますが、ここから国立大学長あてに要望書が出されまして、先生が御紹介のとおりでございます。
 文部省におきましては、これを受けまして、全国の国立大学に対しまして、昨年の10月でございますが、実験施設等における安全管理状況の確認を行いました。そしてさらに、昨年の12月ですけれども、「実験施設等の安全管理の徹底について」という通知書を出しております。
 この通知書の中身でございますが、まず第一点目として、全学的な安全管理体制の整備についてお願いしております。二番目に、実験施設の改善計画を立案し、それに基づいて当面の対策を実施していくよう、三つ目に、有資格者の配置及び各種届け出状況の確認、こういったことをやってくださいということを依頼したわけでございます。
 また、昨年の12月でございますが、文部科学省におきまして、学術経験者にお願いしまして調査研究協力者会議を設置いたしました。ここで実験施設の安全管理体制の具体的方策について検討していただきまして、その成果は報告書にまとめ、近々国立大学に発送することとしております。
〔委員長退席、馳委員長代理着席〕
石井(郁)委員 文科省なりにそういうことで通知を出したりしたということなんですけれども、もう話は極めて具体的なんですね。いろいろ不備がある、それから危険がいろいろあるということなんですね。それは、安全衛生管理に不備があることが調査でもわかったということが言われているわけですから。
 そして、文部科学省が10月に国立大学など169機関の実験設備の調査もしたということで、その結果、156機関で要改善点が見つかったということはもう公表されていますね。では、これは92%の機関で問題を抱えているということになるわけで、そのぐらいの大変深刻なものだというふうに私は思うんですね。
 そこでですけれども、こういう問題点、排ガスの処理装置、自家発電装置、避難経路の未確保とか、緊急用洗浄装置や消火器の不備などで、労働安全衛生法を適用するとすべて違法だと言われるような状況になるということなんですが、具体的に伺いますが、こういう改善が必要だと言われることに対して、ではどうするのか、その必要な予算はどのくらいかかるのか、その試算はされていますか。
萩原政府参考人 お答えいたします。
 昨年の10月の調査ですが、委員御指摘のように、169機関において156の機関で何らかの改善する項目があるということでございます。その改善の中身も種々多様でありまして、出入り口の確保から排気設備の改善、あるいは大幅な模様がえを要するもの、さまざまでありますし、また、施設の老朽だけではなくて、先生方の使用方法の改善によって解決するものもございます。そういったことについて、昨年の通知でもって、改善計画を立案してくださいというお願いをしているわけでございます。
 その経費につきましては、種々さまざまでございまして、ちょっと一律的には数字を出せないところでありますが、特に緊急に対応しなきゃいけないということにつきましては、現在、所要額を把握するべく努力しているところでございます。
石井(郁)委員 では、その数字はまだ出せないということですね。それで、いつごろ出ますか。もう時間がないので、簡単に。
萩原政府参考人 なるべく早く調査してつかみたいと思います。
石井(郁)委員 この問題は、来年4月にあなた方はスタートさせたい、させたいと言っておきながら、労働安全衛生法、労働基準法、この違法状態をどうするのかという問題でしょう。そして、それは各大学にこれはどういう形で責任を負わせるのかという問題もあるわけですから、私は、そんな答弁では到底この審議を了とするわけにいかないというふうに思うんですね。ちょっと時間がありませんので、それは引き続く問題にさせていただきます。だから、本当にこれは法人移行にとっての重大問題だということを強調したいんですね。
 だからこそ、国立大学協会は、これは先ほども同僚の平野議員が触れられましたけれども、「国立大学法人制度運用等に関する要請事項等について」のアンケートを取りまとめているということですね。5月15日を締め切りに各大学に行っているということで、文科省は、先ほどの御答弁ではそれは知らないというふうに答えられました。これはちょっと驚きだったんですね。だけれども、内容はまさに設備の問題、そして労働安全衛生法がどうなるのかという問題なんですよ。
 こういうふうに言っていますけれども、「法人への移行過程に関する事項」ということで、「労働基準法に基づく関係行政庁への各種届出義務に関する運用上の配慮」「労働安全衛生法の適用に関する運用上の配慮」「法人化に伴う関係行政庁への附属病院の開設承認再申請に関する運用上の配慮」と。
 つまり、ここまで今事態が深刻だということを大学協会側は認識していらっしゃる。しかし、あなた方は知らない。何か随分とぼけた話じゃないですか。あるいはのんびりした話じゃないですか。これは私は大変ゆゆしい問題だというふうに思いますが、いかがですか。
玉井政府参考人 午前中の審議で、施設関係という目で担当部長の方からお答えいたしまして、私の方から、ちょっと補足という形で、人事関係もございますのでお答え申し上げましたけれども、要は、国立大学協会がさまざまな運用面についてもいろいろとアンケート調査を行いながらやっていることは承知しております。
 それで、結局、施設設備の整備もございますし、それから、安全管理体制の整備をどうやっていくかという問題もございまして、私どももさまざまな指導を行いますと同時に、先ほどの午前中の答弁でも申し上げましたけれども、運用上の配慮ができることも幾つかあるわけでございます。
 例えば、大変細かいことでございますけれども、ボイラーやエレベーターの設置の際の検査等についてどういう書類でやるとか、必要な明細書は今までのものと全く同じであるか、あるいは違うかとか結構細かいこともあるわけでございまして、そういったことも含めて厚生労働省ともお話し合いをさせていただきたい、またさせていただいておるということでございまして、この16年4月の法人化へ向かって、私どもはさまざまな面での準備がきちんといくように努力をしてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
〔馳委員長代理退席、委員長着席〕
石井(郁)委員 労働基準法というのは、人たるに値する労働条件とするために、労働条件の最低基準を決めているものです。労働安全衛生法は、労働者の生命、健康を守るための安全衛生の最低基準を定めているものです。国立大学の12万5千人ですかの職員にかかわる問題です。だから、それが4月スタートで守れない状態になるということなんでしょう、今の状態は。これは、国立大学の法人化というのは、違法行為を認めてくれ、それなしには不可能ということになりませんか。国立大学の法人化のスタートに当たって、もう違法行為はやむなしなんです、そんなことがあっていいんでしょうかという問題なんです。
 だから私は、この点でも、来年4月にスタートを強行するということ、そういうための法案というのは、本当に廃案にすべきだということをきょうは強く申し上げまして、大変いろいろ問題を残しているんですけれども、きょうのところは質問を終わらせていただきます。

 
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