2003年3月15日(土)「しんぶん赤旗」
義務教育費への国負担を地方自治体に転嫁する「義務教育費国庫負担法改正案」が14日の衆院文部科学委員会で自民、公明、保守新の賛成多数で可決されました。日本共産党は反対しました。
反対討論で日本共産党の児玉健次議員は、憲法と教育基本法が掲げる教育の機会均等を保障するのが国庫負担だと指摘し、「国負担の削減は義務教育を危うくするものだ」と批判しました。
そのうえで、地方交付税で補てんするから地方の負担増にならないといっても国の負担放棄に変わりはなく、交付金特別会計借入金の償還義務を負わせるなど地方財政への転嫁につながると指摘しました。
さらに、「確保すべきは教育水準であって教員の数ではない」などという経済財政諮問会議などによる国庫負担金の廃止・縮減の教養に屈したものだとのべ、「日本の教育にたいする自らの責任をないがしろにするものだ」と批判しました。
○児玉委員 日本共産党の児玉健次です。
日本共産党を代表して、義務教育費国庫負担法及び公立養護学校整備特別措置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
反対理由の第一は、この改悪案が、義務教育に対して国が負うべき責任を放棄することに道を開くものだからです。
義務教育費国庫負担法、この法律に基づく義務教育に対する国負担は、憲法、教育基本法が打ち出す教育の機会均等を保障し、支えるものであり、国庫負担の削減は日本の義務教育を危うくするものです。遠山大臣と文部科学省は、義務教育費国庫負担制度の根幹は守ると言いながら、五年間で約五千億円に上る共済費長期給付経費、公務災害補償基金負担金、退職手当、児童手当等への国庫負担金の削減を提案し、また提案しようとしている責任は重大です。
第二は、義務教育に関して、地方財政に負担を転嫁することにつながるからです。
文部科学省は、今回の改悪による影響額約二千二百億円を一般財源化し、地方交付税交付金等で補てんすることで地方負担がないかのように弁明をしています。しかし、一般財源化そのものが国の負担放棄であり、一部に交付金特別会計借入金を持ち込むことによって地方に償還義務を負わせようとしていることは、今後国と地方の関係に困難を持ち込むものです。
反対理由の第三は、小泉改革を推進する経済財政諮問会議、地方分権推進会議等が、性質が全く異なる国庫負担金と国庫補助金を意図的に混同し、さらに、「確保すべきは教育水準であって教員の数ではない」等の教育のあり方を無視した乱暴な議論を展開して、義務教育費国庫負担金の全面的な廃止、縮減を強要しています。文部科学省がこの強要に事実上屈服していることは、日本の教育に対するみずからの責任をないがしろにするものです。
今求められていることは、国の責任として、少人数学級の実現など行き届いた教育を実現するために教育予算を充実することです。
私は、国民の願いに逆行する義務教育費国庫負担金削減法案の撤回を強く求めます。
日本共産党は、憲法、教育基本法を生かし、日本の子供たちに明るい未来を保障するために全力を尽くすことを表明し、私の反対討論といたします。(拍手)


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