トップ>国会報告>155/衆/文部科学委員会/2002年11月1日

2002年11月3日「しんぶん赤旗」

大学評価/義務付けは格差助長

衆院委 石井議員が批判

1日審議入りした学校教育法に盛り込まれている「大学評価」制度について,日本共産党の石井郁子議員は同日の衆院文部科学委員会で「評価を義務付け予算配分につながれば大学間格差を助長し,大学の淘汰につながりかねない」と主張しました。

文科省は,大学間競争をすすめるために大学の設置認可基準を緩和する一方,国が認証した第三者機関による評価を全大学に義務付け,評価結果を公表する制度を導入しようとしています。

石井議員は,3月の大学評価の試行結果について,国立大学協会が「大学独自の教育理念を否定し,評価の原則を踏み外している」として「システム全体の見直し」を大学評価・学位授与機構に申し入れたことを紹介。大学側の異議申し立てが167件にのぼることをあげ「これでは評価足りえない。評価の公正,公平性にたいする大学と社会の信頼を失う」と指摘しました。

河村健夫文科副大臣は「改めるべき問題点だと受けとめて評価の中身を高めていく努力をしていく」と答えました。

河村副大臣が,細部にわたって国が評価基準を示すと言明。石井氏は「国のいう通りの評価機関では,文科省から独立した第三者機関にならない」と批判しました。

大学評価と予算配分をリンクさせるのかとの質問に遠山敦子文科相は「評価を参考にすることはある」と答弁。石井氏は「評価方法も定まっていない現状で評価を義務付け予算配分に結びつければ,大混乱をもたらす」と強調しました。


衆/文部科学委員会/第2号/2002年11月1日

文部科学大臣
遠山敦子君
文部科学副大臣
河村建夫君
文部科学大臣政務官
池坊保子君
政府参考人(文部科学省初等中等教育局長)
矢野重典君
政府参考人(文部科学省高等教育局長)
工藤智規君
政府参考人(文部科学省スポーツ・青少年局長)
遠藤純一郎君
政府参考人(厚生労働省大臣官房審議官)
渡辺芳樹君
文部科学委員会専門員
柴田寛治君

○古屋委員長 石井郁子君。

○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
 今回の学校教育法の一部改正案は,四つの重要な内容を持っています。一つは高等教育の認可事項の見直し,二つ目に法令違反状態の大学等に対する是正措置の整備,それから三つ目に法科大学院を含む専門職大学院の創設,四つ目に認証評価制度の創設でございます。
 是正措置の整備や専門職大学院について,また認証評価制度の問題について,これらは新しい制度の導入ですから,十分時間をかけて審議しなければならない内容だというふうに思います。
 きょうは短時間でございます。最も重要な内容を持つ認証評価制度の問題に焦点を当てて質問をさせていただきます。
 まず,もう既に話になっておりますけれども,2000年の4月から学位授与機構が大学評価・学位授与機構に変えられ,試行としての大学評価が行われるようになりました。そしてことしの3月に,平成12年度着手の大学評価の評価結果が確定して,対象機関及び設置者に通知がされました。
 大学評価・学位授与機構による評価のやり方について,この結果について,各方面の意見,反応がどうだったのかということについて,まず御報告いただきたいと思います。きょうは大臣にひとつお願いします。

○遠山国務大臣 先ほどは河村副大臣の方からお答えいたしましたけれども,国立大学学位授与機構,平成12年に創設されたものでございますけれども,ことし3月に初めて評価結果を公表したわけであります。これは,実際に完成した形での評価ではなくて,試行的な段階のものということでやったものだと承知をいたしております。
 この結果に対しまして,国立大学協会の方からいろいろな意見を述べていると聞いております。このことについては,私は,河村副大臣の方から御説明いただいた方がいいかと思います。
 私からは,この第三者評価というのは,アメリカのように,いろいろな評価機関が続々とできていて,それが歴史的にもかなりウエートを占めて社会の中で役割を果たしている国と違いまして,日本の場合には,そういうものを待っていてもできないという段階であるわけでございまして,しかしながら,これからの大学のあり方ということを考えますと,評価機関の重要性というのは言うまでもないわけでございます。そのようなことから,大学評価・学位授与機構が,日本における大学評価について,それを目的とした機関としてつくられたわけでございます。
 そのことについて,いろいろな意見が初回の試行の段階のものについて寄せられるかもしれませんけれども,私自身は,大学人を初めとする関係者がいろいろ知恵を出し合って,今後そういう評価のあり方について,さらにその改善を図りつつ,よりよいものにしていくということが非常に大事かと思っております。

○石井(郁)委員 私は,試行とはいえ一定の準備があり,そしてまた本格実施を目前にしての状況ですから,大変この問題点を明らかにしておくことは重要ではないかというふうに考えております。
 国立大学協会の第八常置委員長から大学評価・学位授与機構長あての意見申し立ての取り扱いと評価結果の公表についての申し入れというのが出されているわけですね。その中にいろいろなことがございまして,各大学からの意見をアンケート調査している,また大学・機関の間で意見交換もした,その結果,深刻な懸念を持たざるを得ない点が少なくないということだと思うんですね。私はきょう,その点のすべてにわたるわけにいきませんが,重要だと思う点についてちょっと最初に伺っておきたいというふうに思います。
 まず,教育評価なんですね。こう述べているわけです。
 教育評価において,その専門領域において共通の理解となっていると必ずしも言えない,評価員の個人的信念が強く反映されている場合が少なからずある。ヒアリング,面接調査において,大学の特定の教育措置について見解の相違が明らかになって,大学がその理念を説明したにもかかわらず,評価結果は結局,評価員の信念に基づくものとなっていた例も少なくない。これは大学独自の視点から設定した教育理念自体を否定するものだ,評価の原則を踏み外している点で,問題は大きいと言っているわけです。
 私は,やはりこれではこの評価は評価足り得ないんじゃないか,余りにも問題が大きいのじゃないかというふうに思います。この点でいかがでしょうか。

○河村副大臣 委員御指摘の点,また大学協会からもそのような,要望書といいますか意見書が,結果について,これは国立大学協会の方の第八常置委員会委員長の方の談話として出てきておるわけでございまして,これはやはりきちっと評価機関としても受けとめる必要があろうというふうに思います。
 しかし,大学側の方としても,今回,委員長の談話の中にありますように,あくまでも試行的な段階であるので,この評価についてはやはり真摯に受けとめて,もちろん大学側のいわゆる自己改革に生かすために努力は我々もするということもやっておられます。
 今御指摘のあった点は,当然今後改めるべき問題点だというふうに受けとめて,さらに十分な大学側との協議の上に,今の改めるものは改めながら,さらによき評価ができるように今後の本格評価に入っていくわけでございますから,今の指摘はしっかり受けとめさせていただいて,さらに評価の中身を高めていくという努力を求めていかなきゃならぬ,このように思っております。

○石井(郁)委員 それでは,研究の評価についても伺っておきたいのです。
 申し入れによりますと,研究評価において,卓越何割といった形での評価結果が示されているんですね。これは四段階でして,卓越,優秀,普通,要努力というふうにあって,要努力というのは普通の基準に達しないものというんですから,なかなか大学にとってそう認定されたら厳しいですよね。
 それで,この基準が明らかでない,大学として納得できない場合が多い。評価結果には「研究水準の判定基準等について」が資料として加えられていますけれども,この疑問に答えるものとはなっておりません。研究分野によっては,評価の基準が異なる,特定の分野では対象大学すべてに評価が辛い傾向がある一方で,逆の場合もあるということで,研究評価についても大変大きな問題を抱えていると言わざるを得ません。問題は,この教育研究の評価だけじゃなくて,今回の経験を踏まえて大胆に評価のシステム全体の見直しが要る,こういう要請もしているわけでございます。
 私は,今回の認証評価制度の中心的役割を担うのがこの大学評価・学位授与機構でございますから,こういう問題ある評価を行っていては,国立大学協会の言うとおり,評価の公正,公平性に対してやはり大学と社会の信頼を失うのではないかというふうに言わざるを得ないわけで,重ねて伺っておきます。

○河村副大臣 今回の試行的であります大学評価については,全学テーマというのが教育サービス面における社会貢献の評価結果ということを中心にやったわけであります。その結果,確かに委員が御指摘のように,貢献をしていない,達成,整備が不十分で大幅な改善の必要があるという指摘もある。これは評価の項目から見ますと一つだけのケースでありまして,全体的には,おおむね貢献している,改善の余地もあるがおおむね貢献しているという二番目の評価が非常に,これはもう8割近く占めたと思いますから,そういう形で評価されました。
 しかし,委員御指摘のように,その評価の観点,水準がどうも不明確だ,あるいはその評価結果というのが,大学が自己診断書を出しております,自己評価,これにどうしても左右される面があったんではないかという指摘,それから,大学側の負担も非常に大きくなっている,これも改善の必要があるという指摘もありました。
 特に大事なのは,評価の実施方法について,評価員に対する事前研修が不十分ではないかという指摘,これも非常に大事でございますので,今回の評価を踏まえて,特に事前研修をしっかりやって,できるだけそういう指摘がなくなるように最大努力をする必要がある,このように考えております。

○石井(郁)委員 こういう評価の問題について,大学評価・学位機構の方からの一応回答はなされています。それに対して,再度この7月2日に,国立大学協会長名と第八常置委員会委員長の連名で意見が出されておりますよね。「平成12年度着手の大学評価に対する意見について」というのを出されているわけです。
 四点ありまして,評価の理念,基本設計上の問題,実施上の問題,手続上の問題,今回の試行についてのメタ評価という問題点がありますので,今河村副大臣の方からいろいろ御答弁いただいたような点がここにあるわけでございます。
 評価結果について,大学側が納得しないケースは少なくない,公表された評価結果が恣意的に数値化される,それをもとに大学間のランキング表がつくられる,これが新聞紙上にも一部に掲載されたりしたわけで,そういう問題点があった。評価における根本的な問題を投げかけているというふうに思います。
 先ほども,この評価を受けて多くの大学から異議申し立てが相次いで,これは167件に及んでいます。それから,分野別の教育あるいは研究評価で,ほぼこの半数以上が評価結果に対して意見の申し立てを行っているんですね。最終的には,全学テーマ別評価では全大学の1割強,専門分野別教育評価,理学と医学でしたけれども,対象機関の7割―9割が申し立てている,専門分野別の研究評価では,対象機関の半数が評価結果に納得しないままに公表されている。
 私は,こういう不十分な評価の基準や方法で,たくさん問題を抱えている中で公表されていくと,これ自身がひとり歩きしていくわけですから,そういう意味では非常にやはり重大な問題をはらんでいたというふうに思うんですね。
 さてそれで,今回提出された学校教育法69条の三で,「大学は,前項の措置」,すなわち自己評価とその公表に加えて,「当該大学の教育研究等の総合的な状況について,政令で定める期間ごとに,文部科学大臣の認証を受けた者による評価を受けるものとする。」という形で,国公私立の大学すべてにこの認証評価を義務づけることになるわけですね。
 そこで,やはり,こういう義務づける問題,しかも,これは文科省の出した資料でも,資源配分機関が評価結果を参考にすることは十分あり得るところだという説明もされております。伺いますけれども,この認証評価というのは資源配分にもつながるんでしょうか。

〔委員長退席,奥山委員長代理着席〕

○遠山国務大臣 認証評価といいますのは,大学の自己改善を促すということによってその大学の教育研究水準の向上を図るものでございます。その機関が行います評価結果を大学に通知するとともに社会にも公表するというものでございますが,そういう目的でございますので,資源配分自体を目的とはしておりません。
 ただ,今後多様な評価機関が発達していくと思われます。その評価結果をそれぞれの資源配分機関の方が参考にするということはあり得るかもしれません。しかしそれは,その評価結果を活用するか否かというのは,資源配分機関とおっしゃいました,それは何を指すのかちょっとよくわからないのでございますけれども,資源配分の趣旨に照らしてそれぞれの機関が判断するものであります。

○石井(郁)委員 私は,大変やはり重要な問題をはらんでいるなと今の御答弁を伺っても思うんですね。
 これは5月27日の朝日新聞に,高等教育局長の工藤局長,ずばりおっしゃっているんですよ。ちょっと読み上げますと,法人化は,文科相が法人の長を任命して,計画書出して,じゃこれだけお金を上げるという仕組みだ,数年後,ひどいという評価になれば,評価です,法人の長に交代してもらうか,予算額を減らすかだ,そのために評価で専門家の意見を聞くことにしましたと,まさに,評価と資源配分とは直結しているということをずばりおっしゃっているんじゃないでしょうか。
 これが真意だ,このとおり進めるんだ,進めていくんだということになると,大変重大で,結局評価によって大学間の格差が助長されますし,大学の淘汰にもつながりかねないんですね。だから,私は,やはり評価というものはよほどしっかりしないとできないし,先ほどのように試行段階の評価で既に公表されているということで,大変そういうことでは納得できないし,認められないという声が大学関係者から上がっているという中で考えますと,これは本当に重大な問題ですということですが,いかがでしょうか。

○河村副大臣 石井委員が御指摘の点ですが,これは,国立大学を法人化する方向についてもいろいろ議論のあるところでございますが,やはりこれから大学が,単なる象牙の塔ではなくて,そして広く世界に向かっても発信できるような機関としてやっていく,それにはやはり競争的な環境というのは必要ではないかという考え方もあるわけでございます。
 また,私学についてもそうでありますが,限られた予算を有効に使っていく,それによって大学は活性化していく,そういう観点からこの評価が求められるわけでございまして,それを形の上でどういうふうに示していくかという中に,この資源配分ということが一つその中に入っていくということは,これはやはり大学の活性化にとって必要なことではないでしょうか。
 大学が,もちろん自己改革を進めて,そして社会に貢献する,また人格形成十分な大学生を多く出していく,そのための自己努力をしっかりしていただく,そしてそれをきちっと評価する。その評価の背景の中にこれからの,ただ報賞的に配分するというのじゃなくて,独創的な教育とか教育努力,教育機関としての努力に対してそれをきちっと評価してあげる,その裏づけはやはり財源にあるという考え方,これは私は自然のものではないかと考えておりますので,これをもって,ともかく大学をつぶすためにそういう評価をするのだというのではなくて,むしろ大学を活性化し大学が生き生きとなるような評価によって生まれてこなきゃなりませんから,おっしゃるとおり,そういうことを考えるならば,評価というものができるだけ公平で,そして第三者的,客観的なものでなければいけない,当然その責務を評価は負っていくということであろうというふうに思います。

○石井(郁)委員 大臣の最初の御答弁ですと,評価が直接資源配分にはつながるものではありませんと言いつつ,しかし,今副大臣御答弁のように,結果としてはつながっていくでしょう,いかざるを得ないでしょう,どうもこういうことなんですね。どう言おうとそういう資源配分にやはりこれはリンクしていくというのが今の文科省の方向だということを私は言わざるを得ないわけです。
 しかも,これは国公私すべての大学に義務づけるという評価なんでしょう。やはり,義務づけるということをこういう形でやっていいのかというのは重大問題だと思うんですね。
 評価制度は各国それぞれございますけれども,アメリカでも19世紀後半から評価というのは始まっている。評価については非常に厳しい国だと言われていますけれども,義務づけるということはないでしょう,聞いていません。
 ですから,何で日本で,まだ歴史も浅くて方法も固まっていなくて,そしていろいろと未確定なこういうところで一斉にこういうことをやり出すのか,走り出すのかという点は,私,本当に重大な問題をはらんでいるというふうに思っているのですね。評価を受けるかどうかは,私は大学の自主的判断にゆだねるべきだというふうに思うし,その評価機関をどうするか,これは国が関与すべきではない。この国の関与の問題については,やはり厳しく考えていかなければいけません。
 重ねて,今のようなこんな状態で,評価の基準や方法も定まっていないという中で評価を義務づけて資源配分をする,これは大混乱を大学としても社会的にも引き起こすのじゃないですか。いかがでしょうか。

〔奥山委員長代理退席,委員長着席〕

○遠山国務大臣 まず,大学が評価を受けるということについての意義につきましては,先ほど河村副大臣がお答えしたとおりでございまして,大学というものがこれから21世紀の知の部分を担っていくということにおいて非常に大事な機関でございますので,それはもっともっと自己改革をしていく必要がある。そのときに,評価の成果というものを受け取りながらさらに改革を進めていただくということは非常に大事なわけでございます。それが直接には資源配分にはつながらないということでございます。
 先ほど,いささか混同されたと思うのでございますけれども,国立大学法人化に伴う評価というのは,そこで言っているところの認証評価とはまた別のものでございまして,これは国の運営交付金を支給するに際して必要な評価ということでございます。そこのところは区分をして考えるべきでございます。

○石井(郁)委員 それでは,法文に則して,2,3確かめというかお尋ねをしておきたいというふうに思うのです。
 まず,今度,国による認証評価制度ですね。なぜこの認証ということが必要とされるのでしょうか。

○河村副大臣 今回導入する,大学の質の保証のために新たな第三者評価制度を求めるということ,これは専門的な評価機関による定期的な第三者評価をすべての大学が受けることを義務づけるわけでありますから,その評価機関については,大学が評価を受けるにふさわしい公正で適確な評価を実施するような機関であることが必要であるということは言うまでもないことだと思います。
 このためにも,やはり一定の,最低基準という言い方が適当かどうか,一定の基準を国で考えて,その基準に達していればそれはもう自動的にといいますか,認証というのは,いわゆる許可証を出すとかそういうあれとはちょっと違いまして,基準を設けてそれをクリアできたものについては認めていくというやり方です。
 ある程度社会的な評価を得るだけの評価機関というものはやはり最低このぐらいは要るということは私は当然ではないかと思うのですね。それで,これをクリアしていただければ認めるというやり方でありますから,それによって社会的な評価もきちっと信頼性が得られるものだ,このように考えて,認証評価機関の認証というものを置いているわけでございます。

○石井(郁)委員 その認証基準,認証評価制度の認証基準なんですけれども,これは69条の四であるところですね。大学評価基準及び評価方法が認証評価を適確に行うに足るものであることという条文になっているんですが,何かこれだけでちょっとわからないんですよ。
 大学評価基準及び評価方法,どういうものを想定しているのでしょうか。それが適確に行うに足るものというところが,どういう要件だとかどういう内容をもって言われているのか,これをぜひ御答弁ください。

○河村副大臣 69条の四第三項の細目がございます。これに想定している内容についてどうかというあれでございますが,大学評価基準でございますけれども,これは,当然大学設置基準というのがございますから,それをまず踏まえて定めていかなきゃならぬ。それから,教育課程,教員組織あるいはその他の認証評価のための適切な項目を設定して,項目ごとの内容も適切であるかどうかということ。それから,大学関係者等からの意見聴取を踏まえて定めるものである。これが大学評価基準になるわけです。
 評価方法の細目でございますが,認証評価機関がその特性に応じた適切な評価方法を持っているかどうかということ,あるいは書面審査だけではなくて,原則として実地調査ができるようになっているかどうか,これも評価方法の中に入っております。
 それから,評価体制についても,評価対象分野等を公正かつ適確に評価し得る評価員を用意しているかどうか。先ほど研修の問題も指摘がありました。そういう必要性も出てまいりましたが,当該分野の専門家,特に専門職大学の場合には実務家が含まれているかどうか。それから,先ほどの研修の問題,きちっと実施されなきゃいかぬということ。
 そのほかにも,大学から評価の申請があったときには遅滞なく認証評価をやる,こういうことを評価してくれということがあればそれをやらなきゃいかぬとか,それから評価結果に影響を及ぼし得るような基本的事項を大学が変更した場合には,速やかに再評価をやらなきゃいかぬ。さらに,評価活動の実績がある,あるいはまた公正,適確な評価の確実な実施が見込まれるものであるとか,さらに評価業務に関する独立した管理運営を行うものであるとか,そうした細目があるわけでございまして,そういうことを想定して具体的に進めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 さらに,細部にわたる機関は,法科大学院の場合には,認証評価機関に係る規定は別に定めていかなきゃならぬというふうに考えております。

○石井(郁)委員 かなり具体的にというか,お答えいただきましたが,今の内容というのはこの69条四の三ですね。「前項に規定する基準を適用するに際して必要な細目は,文部科学大臣が,これを定める。」という,この必要な細目の一部というふうに理解していいんでしょうか,ちょっともう一度。

○河村副大臣 今想定ということで申し上げたわけで,このとおりになるということではありません。
 ただ,この問題は,今後,認証機関の問題については,中央教育審議会の意見も聞いてさらに検討するということになっております。

○石井(郁)委員 今伺ってみますと,認証評価の基準,そして大学評価基準及び評価の方法の想定ですよね。かなり細部にわたっているなということがうかがえまして,実際,評価というのはそういう部分が出てくるかなとは思うんですが,逆に言いますと,これは結局,国がそういう細部にわたる基準をかなり決めたものになる,ならざるを得ないというか,そういうことなんですよね。
 これがどうして第三者評価機関になるのか。つまり,認証評価機関はこういう基準が必要です,こういう評価方法やこういう体制を持っていなければいけませんということを国が決めるわけですね。かなり細かなことを国が決めていく。そういう認証評価機関というのがどうして第三者評価機関というふうに言えるのか。国が全部決めているじゃないですか,今お話しのように。いかがですか。

○遠山国務大臣 認証評価機関についての条件を明確にして,そしてその条件に合ったところについては余り裁量を加えないで,そして認めていくということでございます。つまり,判断の基準を少なくして裁量でもってやっていけば,それはかなり国の関与になると思いますが,今考えているのはそういう方法ではなくて,国が認証するという際によるべき基準というものをむしろ明確にしていく,それによって第三者機関をつくりやすくしていくということだと考えております。
 もちろん,認証を経ないでも,いろいろな評価機関があってもいいと思うわけでございます。しかし,認証機関がやる評価を受けようとする大学にとって認証評価機関がしっかりしたものであるという必要があるわけでございまして,そのために今,法文上でいろいろな条件を書いているところでございます。しかし,その目的というのは私が今申したものでございまして,委員の御理解を賜りたいと思います。

○石井(郁)委員 この問題は,大変やはり重要な問題なんですね。基本的なことだと思うんですが,ですから,中教審の中間報告が出されたときにも国立大学協会は大変な問題点の指摘というか,懸念を持っているわけでございまして,こういうふうに言っています。
 評価機関の認証について,今言われたような幾つかの基準が挙げられている,その基準の具体的な設定の仕方によっては政府が直接に大学の適格認定を行うのと実質的には異ならない,この意味でいわゆる機関認証基準の具体的内容について政府はあらかじめ明確にすべきだというふうに述べたわけですね。私は,こういう点ではもっと明確にならなかったらやはりこの審議は到底できないというふうに思います。
 だから,第三者評価制度の導入と言いつつも,国の言うとおりの評価機関で,これでは文部科学省から独立したものにならないのじゃないか,この懸念はあるわけです。これは払拭できませんので,重要な問題で,私は明確にしなければいけないというふうに思います。
 そこで,最後に委員長にお願いをいたしますけれども,やはり,大学評価を導入して,しかも日本のすべての大学に義務づけるんですから,これはもう日本の学問研究の将来の発展あるいは大学のあり方を左右する重要問題でございますので,私は,関係者を参考人として招致して審議をすることをぜひ要求したいと思います。

○古屋委員長 理事会で協議をさせていただきます。

○石井(郁)委員 終わります。


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