2002年7月4日「しんぶん赤旗」より
日本共産党の石井郁子衆院議員は三日の衆院文部科学委員会で、帝京大学(沖永荘一総長)が合格発表前に多額の寄付金を集めていた不正入試疑惑について、同大の沖永荘一総長が直接入試に関与していることを指摘し、証拠文書をつきつけ、文部科学省に疑惑の解明を迫りました。
沖永総長は文部科学省の聴取に「(今年三月に死亡した)前事務局長の判断でやったと思う」などと“死人に口なし”とばかりにみずからの関与を否定していました。
証拠文書は帝京大経済学部を受験する同大付属の高校の名簿。寄付金額と「総長ルート」との文言が書かれています。石井氏は沖永総長が入学に必要な寄付金額を書き込み、総長側に寄付を持っていくことなどを指示していると指摘しました。
石井氏は、帝京大学では学部レベルでの教授会には総長から合格者数が告げられるのみで、合否判定が総長サイドで密室で行われていると指摘。「沖永荘一総長自身の関与は明らか」だとして沖永荘一総長の参考人招致を求めました。
文科省の工藤智規高等教育局長は「調査権がない。(帝京大の調査を)見守り、督促し厳格な対応を図っている」などと答弁。石井氏はこの十年間に文科省から帝京大グループに計七人が天下っていることを指摘し、同省の姿勢を批判しました。
日本共産党の石井郁子議員は三日の衆院文部科学委員会で、文部科学省が国立大学の法人化問題について虚偽の答弁をおこなっていたことを追及しました。
五月二十九日の同委員会で石井氏は、旧七帝大の事務局長が月一回のペースで集まり、法人化のもとでの管理運営のモデルづくりを文科省主導でおこなっていることを指摘。これに対し、文科省の工藤智規高等教育局長は「指示をしたりということではまったくない」と答えていました。
石井氏は、文科省が法人化に関する打ち合わせに関係各大学事務局長を招集する文書を四月九日と五月十五日に出している事実をつきつけました。
いずれの文書も、法人化後の「事務局組織のあり方の検討」や「人事制度のあり方についての検討」などを議題とし、文科省内で会議を開き、文科省大臣官房人事課が招集しているものです。
石井氏は「文部科学省が指示し、招集しているということではないか」とただしました。
しかし工藤局長は「この事務連絡をもって検討を指示したことではない」などと強弁。石井氏は防衛庁のリスト問題での国会への虚偽報告と同じ重大問題と指摘。石井氏は「うその答弁をされたのでは審議が成り立たない」と追及。委員会は一時中断し、理事会で協議することになりました。
委員会終了後の理事会では、局長答弁を精査するとともに、事務連絡文書の決裁経過についても報告を求めることを決めました。
平成十四年七月三日(水曜日)
午前十時二分開議
出席委員
委員長 河村 建夫君
理事 鈴木 恒夫君 理事 田野瀬良太郎君
理事 増田 敏男君 理事 平野 博文君
理事 山谷えり子君 理事 斉藤 鉄夫君
理事 武山百合子君
伊藤信太郎君 岩崎 忠夫君
小渕 優子君 金子 恭之君
倉田 雅年君 近藤 基彦君
杉山 憲夫君 高市 早苗君
谷垣 禎一君 谷田 武彦君
中野 清君 馳 浩君
林田 彪君 松野 博一君
松宮 勲君 森岡 正宏君
森田 健作君 大石 尚子君
鎌田さゆり君 木下 厚君
中津川博郷君 中野 寛成君
藤村 修君 牧 義夫君
牧野 聖修君 三井 辨雄君
山口 壯君 山元 勉君
池坊 保子君 西 博義君
佐藤 公治君 達増 拓也君
石井 郁子君 児玉 健次君
中西 績介君 山内 惠子君
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文部科学大臣 遠山 敦子君
文部科学副大臣 岸田 文雄君
文部科学大臣政務官 池坊 保子君
政府参考人(文部科学省大臣官房文教施設部長) 小田島 章君
政府参考人(文部科学省生涯学習政策局長) 近藤 信司君
政府参考人(文部科学省初等中等教育局長) 矢野 重典君
政府参考人(文部科学省高等教育局長) 工藤 智規君
政府参考人(文部科学省科学技術・学術政策局長)山元 孝二君
政府参考人(文部科学省スポーツ・青少年局長) 遠藤純一郎君
政府参考人(文化庁次長) 銭谷 眞美君
文部科学委員会専門員 高橋 徳光君
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本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
文部科学行政の基本施策に関する件
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○河村委員長 石井郁子君。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子でございます。
今ちょうど御質疑があったところでございますけれども、また大臣の御答弁もございましたが、私もこの問題、一点お伺いをしておきたいと思っています。学校施設の耐震診断、改修という問題でございますね。
これは、七月一日に内閣府から地震防災施設の整備状況に関する調査という中間報告が発表されまして、全国の国公私立の小中高校、大学などの校舎、十四万九千六百四十八棟のうち、五四%に、耐震診断自体受けていないということだと思うんですね。ことし三月にも、消防庁が学校施設の六割が耐震性に疑問があるという結果を出しているわけでございます。
やはり最も安全であるべき、子供たちにとって大切な学校、そしてまた地域では防災の施設あるいは避難場所ともなるべき学校でありますから、こういう状況というのは本当にゆゆしい事態だというふうに思うわけです。
学校施設の耐震化のために、文部科学省として、やはり具体的にどのように進めるのかという点で、予算措置も含めて、ちょっと簡単にお答えいただければというふうに思います。
○遠山国務大臣 内閣府の今回の調査では、学校校舎の五四%が耐震性に疑問とされたところでございますが、この五四%のうちの四五%分は、現在のところ、耐震診断が未実施であると承知いたしておりまして、したがって、これらは未実施であるから耐震性に疑問という中に入っているわけでございます。
それにしましても、公立学校における耐震の建築の状況というのは決して十分でないわけでございまして、先ほどもお答えいたしましたように、私どもといたしましては、公立学校や私立学校の耐震補強事業等に対して国庫補助をきちんとやっていきたいということで、これまでも対処しておりますけれども、公立学校の緊急性の高い校舎の耐震補強事業につきましては、国庫補助率のかさ上げ措置を講じているところでございます。国立学校につきましては、国立大学等施設緊急整備五カ年計画などに基づいて、計画的に耐震補強事業等を実施しているところでございます。
あす出されます戦略的なプログラムもしっかりとフォローしながらこの問題に積極的に対処してまいりたいと考えます。
○石井(郁)委員 次に、帝京大学問題についてお聞きをいたします。
先日、これは六月二十七日、文部科学省は冲永荘一総長を呼んで事情聴取をした、これは新聞報道されてございますが、その際、その報道によればですけれども、冲永総長は帝京大学に不正入試や寄附の事実は一切ないとこれまで主張されていたわけですけれども、それを転換して、この日は、教授会での合否判定から合格発表までの数日間に寄附金が入金された事実があると、不正寄附の存在は認めたようであります。
しかし、私、この新聞報道ですけれども、不正入試はなかった、また、これは総長が関与したんじゃなくて、ことしの三月に死亡した前事務局長の責任と判断でやっていたのではないかと述べたというふうに報じられている。みずからの関与は否定しておる。私はこれを読んで、まさに死人に口なしとばかりに、死去した前事務局長に責任を押しつけていると唖然とするわけですが、文部科学省はこの主張をどう受けとめているのですか、信用しているんでしょうか。
○工藤政府参考人 御指摘のように、これまで再三にわたる事情聴取で、大学側としては、まだ最終報告には至っていないわけでございますが、途中段階でたびたびお聞きいたしましても、大学として不正なことはないということでございました。
ただ、先般、国税当局の調査もありまして、それを受けた精査で、どうも一部合格発表前に寄附金の収受があったようである、ただ、それは亡くなった事務局長が処理していたので、詳細はさらにわからない、冲永総長自身は関与していないということでございました。
それをうのみにするのかということでございますが、そういうことではございませんで、一部でもそういう疑惑が明らかになった以上、そのお金の出入りなども含めて、より具体的、明快な調査をお願いして、この中旬までにレポートを求めるというところでございます。
○石井(郁)委員 寄附金絡みの入試の不正というのは周知の事実だと思うんですよね。いろいろな実態が言われてきたわけでありまして、それに冲永総長自身が関与している、このことも明らかじゃないでしょうか。
これは、ことしの二月の予算委員会で、ある資料が提示されましたけれども、私も持っておりますけれども、推薦入学のときに、成績、いろいろ段階等々がありますけれども、実は数字が書き込まれていまして、そしてその数字というのは寄附金の額だ、連絡を受けた受験生はその額を総長室に持っていくようにという連絡で、そしてオーケーした人には丸印がついている。だから、ここには、これは総長ルートですと、ちゃんと総長ルートという言葉も載っているというのがあるんです。ここまで資料が出ているのに文部科学省はこういう実態についてまだ確認していないんですか、いかがですか。
○工藤政府参考人 これまでも、先ほど木下委員のように、たびたび国会のいろいろな委員会で御質問ございまして、その新聞報道等だけではないいろいろな御意見を踏まえながら、私ども、大学当局に事実をただしてきたところでございます。
延べで言いますと十八回ほどになるわけでございますが、これまで一貫して不正なことはなかったということでございましたので、そういう中で、ほんの一端かもしれませんけれども、一部不正な寄附金の収受があったということをもとにしながら、全貌をさらに明らかにするよう厳しく求めているところでございます。
○石井(郁)委員 本人は否定するでしょう、それは認めたら大変なことですから。それをうのみにするというのは、文部行政、何のためにあるのかと言わなければなりません。もう事実がかなり明らかになっている。それは調べたらわかることですよ。十八回も調査、聴取をしてまだわからない。国税庁が先にそれで調査の実態を明らかにした、事実を明らかにした。情けないですよね、文部科学省として。まず私はそう思います。
それで、少し伺いますが、やはり入試判定が公正に行われているかどうかというのは、大学の社会的な信頼に関する本当に極めて重大な問題でありますから伺うわけですけれども、学校教育法の施行規則第六十七条、「学生の入学、退学、転学、留学、休学及び卒業は、教授会の議を経て、学長が、これを定める。」というふうにありますよね。一体、帝京大学では、大学入試の合否というのは教授会できちんと行われていたのかどうか。この事実はいかがですか。どのように把握していますか。
○工藤政府参考人 これまで私どもも、昨年来、疑惑が報じられている中で、入学者選抜における合否判定に不正がなかったかどうか、また、合否の結果について、合格発表までに、情報の機密漏えいなども含めて、適切な取り扱いがなされているかどうかなどをただしてきたところでございます。
そういう中で、医学部の試験の合否判定でございますが、試験当日は、午前中に筆記試験、それから午後に面接を行いまして、同日の夜までかかりまして教授会で合否を決定しておる。教授会には、学長、冲永学長は学長であるとともに教授も兼ねていらっしゃいまして、学部長、病院長を初めとする教授全員による教授会で合否を決定して、一週間後に合格発表を行っているということでございます。
しかしながら、私ども承って、大学側から、合否判定の体制でございますとか判定基準、あるいは入試情報の管理等について、詳細かつ明確な御説明は得られておりませんので、これも含めて、改めての報告の提出を求めているところでございます。
○石井(郁)委員 合否判定というのは、大学は学部ごとの教授会で行いますよね。今、教授会で行われているかのような報告でしたけれども、実態は全然そんなことではありません。帝京大学の関係者はどう言っているでしょうか。
まず、合否判定の学部レベルの教授会というのは開かれていないんですよ。じゃ、どこでそういう合否に当たることをするかというと、学科の教授を集めた会議に総長が出てこられて、そして、合格者の人数を言うだけですと。この学部は何人です、何人不合格ですということ、人数を報告するだけだと。だから、合否判定に教授会というのは全く関与していない。これはそういう事実です。
じゃ、どこで合否判定をするんでしょうか。そこが問題ですよね。結局、これはわからないところでやっているんですよ。密室ですよ。それは冲永総長サイドで、どういう形でか行われている。だから、そういうところで寄附金と引きかえの裏口入学というのがやはり可能になってくる。まさに裏口入学、寄附金のためのこういう判定のシステムをつくっているということであるわけで、だから、冒頭申し上げましたように、冲永総長自身が、私は知らないなんということはあり得ないんですよ、そこは総長のところでやっているんですから。それを知らないということで済ますという、それをそのとおりに受けとめるというのは、これはもうよほどどうかしていると言わなければならないというふうに思うんですね。
それから、教授会は全く機能していません。冲永氏自身がこの不正入試にかかわっているまさに張本人だということです。この点では、医学部が今問題になっていますけれども、もう全学部だ、各学部がそういう事態が起こっているということも報道されているわけですから、まさに大学挙げての、大学の問題が問われているわけでしょう。そういうことです。
私は、この点で、本当に文部科学省の姿勢というのは全く甘い、消極的だと言わざるを得ないわけです。今も調査を待っているという話ですけれども、きちんと調査の報告書がなければ判断できない局面というのはこれまでもあったんじゃないでしょうか。
例えば、今年度の学部・学科新設の審議に当たって、帝京大学関係の学部・学科の新設が保留された。これは昨年十二月ですよ。そのときには、年内に調査をまとめるとあなた方も言っていたんじゃないでしょうか。そこでやはり調査がなければ、これは決断下せないわけでしょう。その後に、帝京大学に対する経常費の補助金の交付、これは、学内調査の結果を踏まえて今年度の交付の可否を決めるというのはことし三月の末でしたよ。
だから、その時点時点で結論を出さなきゃいけない。それを何で引き延ばされるんですか。報告書の提出が必要な機会なのに、わざわざそれを見逃している、引き延ばしている。今度は七月十五日のようですけれども、調査報告が出てからまた考える。何かもう後手後手ですよね。どうですか。御答弁ください。これは大臣、お願いします。こういう事態、どうですか。
○工藤政府参考人 今お話がありましたように、昨年末の大学の設置認可申請に対する判断につきましては、年末までの審議会の御予定でございましたが、その段階ではその疑惑が解明されておりませんでしたので、保留の扱いになっていたわけでございます。
その後、私ども、再三報告を求めている中で、私学助成の交付の日程などを考えますと、三月までには私どもとしても判断しなきゃいけないということで督促しましたところ、設置認可申請の取り下げと、私学助成の申請の取り下げがございましたものですから、そこでなかなか判断できなかった。しかも、大学で置かれている調査委員会も頻繁に御検討いただいているようでございますが、三月末現在で、いろいろ広範多岐にわたる調査をやっているので、もう少し時間が欲しいということでございました。
いずれにしましても、私ども、手ぬるくお感じかもしれませんけれども、国税当局等と違いまして、調査権、査察権という権限が私学との関係ではない中で、しかも、公の存在でございます学校法人である以上、みずからその疑惑を解明する努力を続ける必要があるわけで、現に調査委員会を設けてそういう取り組みをしていると理解してございますので、まず第一に、大学側の調査の努力を見守り、かつ、それを督促しながら、私どもとしても厳格な対応を図っているところでございます。
○石井(郁)委員 きょう私はもう一点伺いたいのは、やはり今お聞きしても、非常に文部科学省の姿勢というのは積極性がないんですよね。その背景の一つに、やはり文部科学省からの帝京グループへの天下りの問題があるんじゃないですか。
私は、きのう、この質問のために、この十年間に何人ほど、この大学及びグループ関連財団に天下りしたのかという資料をいただきましたけれども、十年間に限って一応六名という名前は出ているんですね、六名。でも、これですべてかどうかというのは私は疑わしいと思っています。
実は、ここにはいろいろ、ちょっともう時間がありませんので省略しますけれども、抜けている一人がありまして、これは帝京科学大学の現学長なんですね。これは瀧澤博三さんとおっしゃるんでしょうか。七七年、大学局の大学課長ですよ。八〇年に管理局の審議官、そして八九年、国立教育研究所の所長、そして九四年から帝京科学大学の学長でいらっしゃる。その名前はここに出ていないんです。
これは私はなぜなのかというのは後で聞きますけれども、いずれにしても、きちんと、どのくらい天下りをしているのか、文部省のいわば役人だった方が天下りしているのか。これはこれだけで信じるわけにいきませんので、きちんと再度調査をして出していただきたいということで、この天下り問題について、私は、この間のもう十年以上にもわたる冲永総長という、長期総長さんをしていらしたようですけれども、先ほど来の大変な蓄財の大学になっているわけですから、こういう天下りのもとで異常な大学運営が行われているということですから、これは間接的に文部科学省もこれにやはり一定の責任を負わざるを得ないでしょう、負わなきゃいけないというふうに思うんですが、この問題について、この不祥事に対して追及が大変甘過ぎるという問題で、ちょっと大臣の御見解を伺っておきたいと思います。
○遠山国務大臣 私どもの帝京大学に対する対応は、私どものできる範囲で、しかも順序を追って、厳しくやっていくという姿勢であることは御承知いただきたいと思います。
そして、文部省のOBが就職している、これは大学側からの依頼によって、当該職員のこれまでのいろいろな経験を買われて、そして就職したわけでございます。そのことと私どもの大学に対する姿勢とは、何ら関係はございません。
私どもとしましては、そのこととは別に、今回のケースは、いわば表に出ないお金の流れに関することでありまして、私どもは、これについては国税当局のような調査権はないわけでございます。一方で、もしそれが教学にかかわること、あるいは留学生にかかわることであれば、私どもは、もう早速、酒田短大の場合のように、現地にきちんと派遣をしてというようなこともできるわけでございますが、今回のケースにつきましては、まず内部におけるしっかりした金の流れについての報告を待ってという姿勢でございます。
OBのことにつきましては、今学長のことが話題に出たようでございますが、これは、私どもが大学側からあっせんを依頼されて、そして就任されたものではありません。これは大学側が独自にその人の見識を買って、就職したものだと思います。
したがいまして、そういうことと、それから大学に対する私どもの姿勢とは、これについては私どもはきっちりした区分をして対応いたしております。
○石井(郁)委員 この帝京大学グループに六名というのは本当に多過ぎますよね。大体、天下りそのものがやはりいけないことだ、規制しなきゃいけない話でしょう。文部科学省がそれをどんどん進めているみたいなことになっていたら、大変問題ですよね。
そして、私は最後に、やはり子供たち、学生は真剣に勉強して入試に臨むわけです。人生の入り口を決めるかもしれない重大な入学試験ですよ。それがお金で汚れているという問題でしょう。これは重大な問題なんですね。大学の信頼が損なわれるだけじゃなくて、本当に子供たちにとっても重大な問題です。しかも、大学の教育者にとっては断じて許されない、そういう問題です。ですから、やはりこれはきちんと早急に対応し、結論を出してもらいたい。そのためにも、これは委員長にお願いしますけれども、冲永総長をやはり当委員会として参考人に呼ぶべきだ、呼んでほしいというふうに思いますが、ぜひよろしくお願いいたします。
○河村委員長 今の御指摘の件は、委員会理事会において協議させていただきます。
○石井(郁)委員 同じく大学問題ですが、国立大学の法人化問題でお聞きしなければなりません。
これは、前回、五月二十九日の本委員会で、私、国立大学の法人化の準備問題で取り上げまして、そのときにこういうことが問題になりました。月一回のペースで旧七帝大、事務局長の方が集まって、法人化のもとでの管理運営のモデルづくりをしている、これは文部科学省主導でやっているのではないかということで指摘をいたしまして、これは文部省の指示でこういうことをさせているのかどうかとお答えを求めたわけですけれども、そうしますと、工藤高等教育局長は、各大学はそれぞれの判断でいろいろな諸準備に取りかかっているということで、だけれども、私どもがとりたてて指示をしたり、いろいろ申し上げているわけでは全くございませんとお答えになりました。
七人の学長さん方が集まっていらっしゃる、事務局長もそうやっていらっしゃる、そういうときに意見交換しているんだろうということで、要するに、私が質問したような、指示をしているなんということは決してございませんということで否定をされたわけですが、この答弁、今日もお変わりございませんか。最初に確認いたします。
○工藤政府参考人 全く変わりません。その点もあちこちでいろいろ聞いてございますが、例えば、名古屋大学が中心になって中京地区の大学が合同でいろいろな検討、準備に当たるようなことも進めているということも含めて、あちこちでそれぞれの大学の自主的判断で御検討いただいているものと承知してございます。
○石井(郁)委員 全くやっていない、文部科学省はその指示をしていないということですが、ところが、全然違うんですよ。
私の議事録を読んだ人から、ある書類が送られてまいりました。それは、四月九日、五月十五日の事務連絡という文書で、本省が出しているんですよね。平成十四年四月九日、各大学の事務局長あてです、「国立大学法人化に関する打合せの開催について」と。短いのでちょっと内容を読みます。
皆様方におかれましては、ますます御清栄のこととお喜び申し上げます。国立大学の法人化につきましては、先月、国立大学等の独立行政法人化に関する調査検討会議において最終報告が取りまとめられたところですが、各事務局長におかれましては、法人化へ向け、種々の検討を進められているものと推察いたします。つきましては、法人化後の国立大学の事務局組織のあり方の検討に資するため、各事務局長の忌憚のない御意見をいただきたく、下記のとおり打ち合わせを行うことといたしましたので、御多用中まことに恐縮でございますが、御出席方よろしくお願いします。場所は、本省のA棟二階A二十二会議室。担当、文部科学省大臣官房人事課云々等々と、名前も書いてございます。
どうなんですか、これは。文部科学省が指示しているということじゃないんですか。これは文部科学省が招集しているということでしょう、どう考えても。ちょっと御答弁ください。
〔委員長退席、鈴木(恒)委員長代理着席〕
○工藤政府参考人 今の文書を私はちょっと存じなかったんですけれども、担当の方に聞いてみましたら、各大学でいろいろな御検討をいただいている、その検討状況を本省でも把握したいのでということで、特に事務局組織のあり方というのは、今年度の多分最後に近い概算要求なども控えながら、どういう組織構成を考えていったらいいのかということも含めて、こちらの参考にするために、各大学の検討状況を聞くための事務連絡であると承知してございます。
○石井(郁)委員 今、最初に何とおっしゃったんでしょうか。あなたはこの文書は知らないということでしたか。この文書が出ていることを知らなかったということですか。そういうふうにおっしゃった、そう確認していいんですね。局長は知らないでこういう文書が出ていると。そうしたら、担当のところで、局長が知らないところで出ているということですか。ちょっとそれが一つ。
では、私、重ねて申し上げますよ。そんな、あなた、まさに、何というか、うそをつくという態度なんですけれども。五月十五日の文書も私は持っています。それは、もう省略しますけれども、つきましては、皆さんのいろいろ意見を参考としつつ、法人化後の国立大学の人事制度のあり方についての検討の進め方等々について御相談させていただきたく、下記のとおり打ち合わせを行う。
だから、今あなたは、大学が自主的に勝手に集まっている、それを聞いているんだというスタンスでのお話でしょう。だけれども、これは文部科学省が招集しているでしょう。御出席方よろしくお願いしますですよ、出席してくださいと。それで、場所はこれも本省です。文部省の担当の名前が入ってございます。どうですか。これは招集というんじゃないんですか。文部省の指示で行っているんじゃないんですか。はっきりしてください。
○工藤政府参考人 新しい法人化への移行につきましては、いろいろな検討の側面がございます。それで、会計制度もございますし、人事制度もございますし、そういう中で、多分、今先生おっしゃいましたように、私ども高等教育局のほかに官房の会計課あるいは人事課などもございますので、それぞれの部署の仕事を遂行する必要上、各大学の検討状況をお聞きするために招集といいますか、集まっていただいて、別にそこで検討を指示したとかということでは決してない。むしろ、各大学の検討状況を本省として聴取するための会合であると承知してございます。
○石井(郁)委員 ちょっとごまかさないでください。いろいろ準備はする。その準備だって実は大変問題なんですけれどもね。本省の指示でそういう準備をさせているじゃないですか。そこを問題にしているんですよ。前回は、そういう指示は一切していません、大学がどういう準備をするかは指示していないというのがあなたの答弁だったでしょう。しかし、今回、私がきょう出しましたのは、そうじゃない、本省の指示で招集されて、要請を受けてこういう会議が持たれているということでしょう。では、各課がこうやっているわけですか、あなたのもとで。
私は、きょうはちょっと皆さんにまだお配りする用意がなかったんですけれども、ぜひちょっと、委員長、文書を大臣に見ていただきたい、委員長と大臣に。
○鈴木(恒)委員長代理 はい、どうぞ。
○石井(郁)委員 では、続いてちょっと大臣に伺いたいと思います。それを見ていただけますでしょうか。
こういう文書が出ているということは、大臣は御存じでしょうか。
○遠山国務大臣 これは、私、今初めて見ます。ただ、今御議論を聞いておりますと、私は法人化の問題について、これは大変大事な問題でございまして……(石井(郁)委員「いや、そんなもう一般的にしなくていいんです、事実だけ言ってください」と呼ぶ)
では、私は、この段階のものについては通常見ないことになっております。
○石井(郁)委員 しかし、それは国会で何が審議されているかについて大臣は全く知らないということでもあるんですよ、今の御答弁は。法人化について、重要なことだ、準備はいろいろ進める、それは一般論ですよ。私が質問しているのは、文部科学省が主導で指示を出して、そして全国、しかも七大学ですよ、七大学を集めているというのはなぜなのかということを含めて聞いているわけですよ。はっきりしてください。大臣も知らないところで文部各課が勝手にやっているということなんですか、これは。大変重大じゃないですか。だから、そのことと、私は、それでも局長は、前回の指示を出していないという答弁、この資料を見てもそのとおりだということですね、指示は出していないんだと。これだけの文書が出ていて、これは文部省の指示じゃないんだということがどうして言えるんでしょうか。これは絶対通りませんよ。どうですか。
〔鈴木(恒)委員長代理退席、委員長着席〕
○工藤政府参考人 大学の関係者は、学長同士あるいは事務局長同士、いろいろな会合を持っております。これは、私どもで招集する場合もありますし、それぞれが自発的にやっている場合もありますが、特に七大学というのは、昔、戦前の経緯もあって、学長同士も頻繁に七大学で会議を行っておりますし、事務局長の方々も集まっておられるのは事実でございます。
先ほどのものは、人事関係についての検討状況をお聞きするために招集したといいましょうか、お集まりいただくための事務連絡であると理解してございまして、この事務連絡をもって検討を指示したということでは決してございませんで、あくまで大学でそれぞれ準備をする中で、私どもと歩調を一緒にしながら、むだなことをやめ、能率的にやることも含めて考えられた会合ではないかと思っております。
○石井(郁)委員 この文書は、国立大学法人化に関する打ち合わせの開催ですから、法人化の打ち合わせなんですよ、でしょう。私、前回聞いたのは、管理運営のモデルづくりを七大学でしている、そのことに文部科学省が関与しているんですかと聞いたら、全くしていない、全くございません、そう答弁したでしょう。しかし、これで全くしていないと言えますか。そうしたら今は、そういうことはあり得ると、では逆に開き直っているわけでしょう。全然答弁、違うじゃないですか。違うでしょう。全くしていないと言えないでしょう、この事実は。そんなことが通るんですか、この国会の中に。世間に通りますか。
文部科学省が本当にこの国会、委員会の審議というのに対して、私は、やはり本当にうそをつき通して通るというふうにたかをくくっているとしか言いようがありません。本当に不誠実ですね、これは。あるいは、それは大学人をも裏切ることにもなります。大きな問題ですよ。防衛庁が調査リストの情報開示の問題でうその答弁をしたと同じようなことじゃないんですか、これは。国会にうそをついていますよ、文部省。
○河村委員長 速記をとめてください。
〔速記中止〕
○河村委員長 速記を起こしてください。
議事を続行いたします。石井郁子君。
○石井(郁)委員 今理事の皆さんで御協議いただいたようですので、私は、この問題は、ぜひ理事会で協議をいただきたい。やはり国会審議に当たって、ちゃんと答弁は一貫性を持たせていただかなくちゃいけませんし、また真実を言っていただかなくちゃいけませんので、その点では、こういう食い違いというのか、うその答弁をされたら審議が成り立ちませんので、ぜひこの問題で理事会協議をしていただきますように委員長にお取り計らい、お願いします。
○河村委員長 理事会で協議させていただきます。
○石井(郁)委員 もう一点なんですが、文部科学省、文部大臣も、法人化に向けては準備が必要だということを再三お述べになりますが、しかし法律はまだできていません。どんな法令になるのか、どんな省令になるのか。これは、国会という場でいろいろな修正だってあり得るじゃないですか。それなのに、これこれの準備をせよというのは、大体無理な話なんですよ。そのことを私は言っているんですね。
実際、五月末に国立大学協会が法人化準備に関する各国立大学へのアンケートというのをされていらっしゃいます。それに当たりますと、準備に当たって大学として困っていること、要望事項というのを出されていますでしょう。それを見ますと、法律も政令、省令もいまだ見えないので、大学が決めてよい裁量の範囲がどこまでなのか明確でないと九六%の方が答えていらっしゃいますよ。それはそうでしょう、大学は。何が法律なんだと。どこまで大学が決めて、裁量は何なんだと。国はどこまで何をするんだと。わからない状態で準備をせよというのは無理ですよ。こういうことを今文部科学省がさせている、これが問題なんですよ。これも国会無視でしょう。国会軽視じゃありませんか。私は、本当にひどい話だと思いますよ、今のやり方は。
もっと言うと、先ほども文部科学省の姿勢が民主党の議員からも出されましたけれども、もうこれは官僚の暴走じゃないか、あなた方が勝手にやっているだけだと。しかも、先ほども、恫喝、予算のおどしと、いろいろなことを使ってやっているじゃないですか。もうとんでもない話だということがありますので、私は、この日本の知的基盤をどうするか、本当に高等教育をどうするかという、もう一大重大問題ですから、慎重に、あるいは拙速にすべきでないという立場で申し上げておりまして、ぜひこの点では、大臣、いかがでございますか、簡単に、もう一点私としても聞きたいことがございますので。この国立大学協会の学長のアンケートの、九六%の皆さんが持っていらっしゃるいろいろ、その要望ですね、危惧というか、これについての大臣の御見解を伺います。
○岸田副大臣 ちょっとその基本的な考え方だけ、済みません。
国立大学の法人化につきましては、六月二十五日に閣議決定されました経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇二において、平成十六年度をめどに開始するとされ、そして、有識者等における調査検討会議において制度のあり方について最終報告がまとめられ、そして法案の準備が今進められるということであります。
そこで、その中で、国立大学側においては、四月十九日の国立大学協会の臨時総会において会長談話がまとめられて、国立大学協会として最終報告の制度設計に沿って法人化の準備に入ること等が明らかにされており、そして技術的な取り組みを進めているというふうに承知しております。
こういった事柄が並行して進むことによって、法律が制定された際に、円滑かつ速やかに新しい国立大学法人に移行できるよう各関係者、努力しているという中での話だと御理解いただきたいと存じます。
○石井(郁)委員 それはもう重々私はわかっていますよ。そんな一般的なことを聞いているんじゃありません。
今国立大学の学長が、法律も政省令もないんだ、何も見えない、こんな中で何を急がせるのか、何をやれというのかという疑問に対して、大臣、ちょっと一言お答えください。
○遠山国務大臣 確かに国立大学にとって有史以来の大改革でありまして、私どもももちろん非常に努力をしなきゃいけませんけれども、各大学においても努力をして、高い理想といいますか、本来の教育研究がさらに活性化されること、社会貢献をしていくことなどの目的を達成するための法人化というものはしっかりなされなければならないと私は考えております。
そういう諸準備の段階でありますので、各大学におきましてもいろいろな疑問を持たれることはあろうかと思いますが、私どもは、誠心誠意、こういうふうであるというようなことの説明もする必要がありますし、また、御疑問があれば常にドアをあけてそれに答える姿勢でいるわけでございます。
この重大な時期に、私どもとしては、設置者としての責任もありますし、各大学ときちんと連携をとってそういう不安の解消に努めていかなくてはならないと考えます。
○石井(郁)委員 もう一点、ちょっと具体の問題なんですが、教員養成系大学・学部の存廃といいますか、統合再編ということが今大変重大な局面に来ているというふうに思っておりまして、これも文部科学省、私ども伺って、決して時間を区切らない、それから枠をはめないということは私は御答弁いただいたと思うんですが、しかし、現場を回ってみますと、例えば、もうブロックごとにここでは教員養成の担当校は一つですとか、あるいはスケールメリットとして定員は三百名が適当だとかというようなことをいろいろ言われているという話があるんです。
ここもぜひ伺いたいんですが、文部科学省として、こういう教員養成の担当校は、例えば具体的に言いますと、北東北では一校、南東北ブロックでは一つという形で、担当校を一つだというふうにあるいは文部省がお考えになっていらっしゃって、それをそれなりの指示をしていらっしゃるのかどうか。それから、定員の三百名ということもそんな形で、規模としてはこれがふさわしいだとか言っているのかどうか、このことだけお答えください。
○工藤政府参考人 教員養成の再編統合は、先生今存廃とおっしゃいましたけれども、私ども、廃止するとかということではございませんで、今の少子化の影響での就職率の低下でございますとか、各大学の教員養成大学における規模の弱小化でございますとか、しっかりした教員養成をしていただくために、大変環境が厳しい中で再編統合しながら、もっとパワーアップしようじゃないか、勢い県域を超えた再編をお考えいただくということで、各大学に御苦労いただいているわけでございますが、私どもとして、何かマップをつくって、それを大学に指示したり、そういう誘導したりということではございません。
ただ、現に北東北は、たまたま三大学の学長さん方が、最近リタイアされた先生方もいらっしゃいますけれども、大学全体でのお話し合いの会合でございますとか、南東北の方でも、そういう動きがあるとかということは承知してございますけれども、私どもとして、それを指示しているわけでもマスタープランがあるわけでもございません。各大学の御検討の状況に応じて、しかも地元の関係者の方々の御理解も得なきゃいけない話でございますから、適切な案がまとまるように、私どもも大学の努力を見守りたいと思ってございます。
○石井(郁)委員 以上で、終わります。



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