2002年4月30日「しんぶん赤旗」より

教員増員の取組み計画

持ち時間増求めない

石井議員の衆院委質問に

文科省局長答弁


 石井郁子議員は、24日の衆院文部科学委員会で、文科省が昨年10月に郡道府県教育委員会に出した事務連絡によって、学校現場が混乱している問題をただしました。

 この事務連絡は「平成14年度公立義務諸学校の研修定数等の計画に係る資料の提出について」というもの。このなかに資料としてつけられた「公立小学校指導方法工夫改善を行なう学校の具体の取り組みに対する支援実施計画」によれば、教員一人の増員を受けるために、学校として、これまでは週あたり20時間程度の少人数授業やチームチィーチングを実施すればよかったのに、今年度からは66時間やらなければ、増員が受けられないことになっています。

 石井議員は、現場の実態を無視した授業時間の押しつけで、地方教育委員会や各学校が大混乱し、悲鳴をあげている、と指摘しました。文科省の矢野重典初等中等教育局長は「教員の持ち時間数を増やせという趣旨ではないし、強制的なものではない。あらためて都道府県教育委員会に徹底する」と答えました。


2002年4月25日「しんぶん赤旗」より

教員免許法「改正」案を可決

教職の専門性崩す

私学の不当解雇助長する恐れも

日本共産党は反対


 衆院文部科学委員会は24日、教員免許法の一部「改正」案を自民、公明、保守、民主、自由各党の賛成多数で可決しました。日本共産党、社民党は反対しました。

 同法案は、@小学校の免許を持たない中・高校の教員を小学校に派遣し、専科、総合的な学習の指導にあたることを可能にするA社会人教員を拡大するため、教員免許を持たない者への特別免許状の授与要件を緩和するB私立学校の教員も国公立同様、懲戒免職に当たる理由で解雇されたときは免許状を飯り上げる――などを柱とします。

 小学校高学年の理科などに専科教員の配置が望まれていますが、法案は、中・高の教員に小学校教員を兼務させることで、安上がりに教科担任制や少人数授業をすすめようとするものです。

 日本共産党の児玉健次議員は討論で「教員には、教科と子どもの発達についての専門性が不可欠だ。そのために学校種ごとの免許になっている。社会人の学校教育への参加を否定しないが、安易な拡大は問題だ。法案は教職の専門性を崩す」と指摘。また、教員免許の取り上げでは、私学での不当解雇を助長する恐れがあると批判しました。

 採決に先だつ審議で日本共産党の石井郁子議員は「すでに小中の兼務をしているところでは、大変、困難な状況になっている。30人学級に踏み出し、教員を増やし、免許外教科担任を解消する方向こそ必要だ。免許制度にのっとった正規教員採用を増やす立場にしっかリ立つべきだ」と文科省の姿勢を批判しました。


154-衆-文部科学委員会-9号
2002年04月24日
石井郁子議員 質問部分
児玉健次議員 討論部分
採決部分 会議録




平成十四年四月二十四日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 河村 建夫君
   理事 斉藤斗志二君 理事 鈴木 恒夫君
   理事 田野瀬良太郎君 理事 増田 敏男君
   理事 平野 博文君 理事 山谷えり子君
   理事 斉藤 鉄夫君 理事 武山百合子君
      伊藤信太郎君    小渕 優子君
      岡下 信子君    左藤  章君
      杉山 憲夫君    田中 和徳君
      高市 早苗君    谷垣 禎一君
      谷田 武彦君    中野  清君
      中本 太衛君    馳   浩君
      林 省之介君    林田  彪君
      松野 博一君    松宮  勲君
      森岡 正宏君    大石 尚子君
      鎌田さゆり君    今野  東君
      中津川博郷君    中野 寛成君
      藤村  修君    牧  義夫君
      牧野 聖修君    山口  壯君
      山元  勉君    池坊 保子君
      桝屋 敬悟君    佐藤 公治君
      石井 郁子君    児玉 健次君
      中西 績介君    山内 惠子君
      横光 克彦君
    …………………………………
   文部科学大臣       遠山 敦子君
   文部科学副大臣      岸田 文雄君
   文部科学大臣政務官    池坊 保子君
   政府参考人(文部科学省初等中等教育局長) 矢野 重典君
   政府参考人(文部科学省高等教育局私学部長)石川  明君
   文部科学委員会専門員   高橋 徳光君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 教育職員免許法の一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)

     ――――◇―――――

○河村委員長 次に、石井郁子君。

○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
 私どもの事務所に、この四月に入りまして、ある学校から訴えがございました。内容は教員の定数配置に関する事柄でございますので、まず、この問題で質問をいたします。
 訴えの要旨を紹介しますと、平成十四年度が始まり、新しい教育課程が完全実施となった、学習内容の三割削減等により児童生徒の学力低下を心配する声もあるものの、新しい学習指導要領は、各学校の創意工夫を生かして特色ある教育を行い、ゆとりの中で生きる力をはぐくむという高邁な理想を掲げて出発するはずだった、ところが平成十三年十月に突然出された怪文書によって、学校の時間割り編成に手かせ足かせがはめられ、新教育課程のうたい文句にあった弾力的な時間割り編成など全く無理な状況になってしまった、このことは、一般の方には知られていないようだが、学校現場では、前述の怪文書によって与えられた過酷な条件に悲鳴を上げているというものであります。
 この怪文書というのは、平成十四年度公立義務諸学校の研修定数等の計画に係る資料の提出についてという、既に昨年十月に出された依頼文書なんですね。事務連絡ということで、十月十二日付、文部科学省初等中等教育局財務課長前川喜平の名前で都道府県教育委員会に出しているということですが、まず、間違いありませんか。

○矢野政府参考人 委員の御指摘の文書は、御指摘どおり、平成十三年の十月に、平成十四年度における公立義務教育諸学校の研修等定数等の各都道府県の計画を把握するための資料の提出を依頼した文書を発出いたしているところでございまして、御指摘の文書はこの文書であろうかと思います。

○石井(郁)委員 この依頼文書についている資料には、平成十四年度公立小学校指導方法工夫改善を行う学校の具体の取り組みに対する支援実施計画というのがございますよね。
 例えば小学校で見ますと、これまでは、一学年二クラスとしまして十二学級になるわけですが、担当教員を一人増員したいということになると、週当たり二十から二十四時間、大体約二十二時間なんでしょうか、チームティーチングだとか少人数授業を要望したらよかったわけですが、この十四年度の計算方式によりますと、実施に伴う指導時数の増というのは、週当たりどのぐらいになるんでしょうか。六十六時間になるということでよろしいですか。

○矢野政府参考人 この事務連絡において示しました計算方式で算定いたしますと、週当たりの持ち時間数は、十二学級の小学校で、教員一人当たり二十五・一時間ということになります。

○石井(郁)委員 ちょっとおかしいと思うんですよね。この支援実施計画ですよ。加配を要求しなきゃいけないわけでしょう。そのために全体どのくらいになるかということなんですけれども、六十六時間になるんじゃないですか。全体、学校が行う全体の、週当たり。

○矢野政府参考人 失礼しました。
 今申し上げたのは一人当たり二十五・一時間でございますから、これに、標準法によりますと、十四人を掛けた人数が学校当たりの数字になります。

○石井(郁)委員 では、幾ら、それで。

○矢野政府参考人 失礼しました。
 そうなりますと、合計で三百五十二時間になります。

○石井(郁)委員 いや、どうも計算が違うのですよね、それは。加配、これまでの計算ですよ、これまで。十四年度で明らかに違うでしょう、計算の仕方。あなた方、今までと違うようにしたでしょう。
 この資料集によりますと、実質増加指導時数というのは、何かXから、要するに、今までの計算方法に加えて、新しいやり方をとったわけですよ。このことを聞いているのですよ。それによるとどうなるんですかと聞いているのです。だから、今までと違う計算方式を入れたわけだから、それはどうなんですか。今までは二十二時間でよかった、それがふえることになるんじゃないですかと。

○矢野政府参考人 御指摘のように、今までの方式によりますと二十二・〇時間でございます。

○石井(郁)委員 聞いている方もわからなくて困るので、ちょっとこれだけをこんなやりとりをしていても困るのですけれども、どう言ったらいいでしょう。とにかく、これは今数字をごまかしているのですよ。ふえることは間違いないのです。ふえているのです。今までの約三倍にもふえているのです。
 つまり、現場で何が起こっているかといいますと、要するに、教頭先生も教務主任も加配の先生もみんなで、この時間を二十二時間ずつ持って、六十六時間というふうに持たなくちゃいけないという計算になるのですよ。
 これは計算方法を変えているのですから、今までと。実質増加の指導時数というので導き出さなくちゃいけないように、新指導要領の実施で授業時数が減っているということでやったわけでしょう。
 この計算を押しつけて、現場は大変混乱をしまして、だから、こういう資料がここにあるのですけれども、平成十四年度、新たな計算方法、あなた方が、机上のプランだと私は思うんだけれども、今までと違った計算方式を押しつけたんですよ。
 この計算方式どおりにやると、これはもう授業時数を教師が実際にふやさなくちゃいけなくなるということになって、このとおりの加配の要求はできないというところも出てくるし、だから、これを無視しているところも出てくるし、それから、このとおりやって、押しつけられて大変だという学校も出てくるということで、学校が混乱をきわめているのですよ。それは聞いていると思います。
 それで、これは大変、都道府県教育委員会から、このとおりにはやれないということでいろいろ苦情があったと思いますけれども、この計算の押しつけについては手直しをしたんじゃないですか。手直し、それをちゃんと言ってください。

○矢野政府参考人 改めて申し上げますけれども、この計算方式は、単に加配の申請の様式としてお示ししたものであります。
 しかしながら、これは、御指摘がございましたように、この様式を示した段階で、一部に、教員の持ち時間数を増加させることが必要なのか、そういうふうなお問い合わせがあったのは事実でございますので、そのため、私どもといたしましては、これは、先ほど申し上げましたように、単に加配の申請の様式として示したものでありまして、平成十三年度、今年度に比べて十四年度の持ち時間をふやすという趣旨ではない、そういうことだということで、これは、教員の持ち時間数を減らさないことで少人数指導等の時間を可能な限り確保する、そういう趣旨であって、現状以上の指導時間数の確保を強制するものではないということを、改めて口頭で内容について説明を申し上げたところでございます。

○石井(郁)委員 重大な問題でしょう。それが、文書で出して、混乱をきわめているのに、口頭で手直しをする。私は、こんな文部行政というのは本当にいいかげんだと思いますよ、それは。徹底しないじゃないですか、都道府県に、各学校まで。口頭ですよ、大変無責任なやり方じゃないでしょうか。
 それで、実際、それはきちっと伝わっているんですか。今のような内容は伝わっているというふうに言えますか。

○矢野政府参考人 失礼しました。
 今申し上げた様式の趣旨は今申し上げたような趣旨であるということを、会議等におきまして、特にこれは都道府県に対して、私どもでございますが、都道府県に対して説明をいたしてきているところでございます。そういう意味で、もしその趣旨が不十分であるといたしますならば、私どもといたしまして、必要に応じて、さらに説明してまいりたいと思っております。

○石井(郁)委員 五日制になって、要するに授業時数が減ったと世間は思っているわけですよ。しかし、文部科学省のこの加配の申請の計算様式というのは、どこかがつくられたんですよ。それによると、持ち時間数がふえる、現場は。明らかに大幅にふえるんですよ。
 それで、今のお話のように、手直しをしたといっても、この手直しの内容というのは、ゆとりの時間というのが昭和五十二年に導入がされて、小学校十時間、中学校で十一時間というのがあるんですけれども、授業数を減らせというところにみなしていたので、それはもとに戻したというふうに聞いているんですけれども、考えたら、ゆとりの時間というのは二十年以上前につくられて、その時点では何の手当てもしないで、今、五日制になったからといって急にそれを加味して計算せよというのもおかしな話なんです。
 現実は、それを手直ししたとしても、教員加配で、TTあるいは少人数指導という名前で一人教員をふやしたとしても、週当たりの授業実施時数というのは四十八時間ふえるんですよ。だから、いろいろな指導方法工夫改善の授業を行わなければならなくなるということで、現在よりもいわば倍以上、教員としては、持ち時間としては授業がふえることになるということなんです。
 ある学校なんですけれども、だから、四十八時間の指導工夫改善授業と称して、授業をとにかく持たなきゃならない、先生方がいろいろグループ指導等々に入らなきゃいけないということで、担任を含めて、教頭先生が十二時間持つ、教務主任が十四時間持つ、研究主任が十九時間持つ、生徒指導主事は十七時間の授業を持つということで、本来の仕事もやりながらなんですけれども、それもできずに、職員室もだれもいない学校になってしまっているという状態だということで、こんなことがまかり通っていいんだろうかという訴えなんですよね。
 私は、これは非常にゆゆしき問題だ、そんなことを文部科学省がこの五日制のもとで本気でやれと言っているのかどうか、これは官僚、あなた方の机上のプランの押しつけではないのかというふうに思うんですね。だから、新指導要領で授業時数が減ったんだ、だからその実施に伴う、そういう考え方でかえって持ち時間をふやすという、こんなこそくなやり方をやはり押しつけないということで、今までどおりの、週当たりの、だから、平成十三年度までの計算方式でいいんじゃないかということなんですよ。どうですか。

○矢野政府参考人 これは、特に少人数指導等の加配のあり方に対する基礎の考え方でございますが、私どもといたしましては、週二時間、週二こま、完全学校五日制によって減るわけでございますけれども、教員の持ち時間数は基本的には従来の指導要領下における持ち時間数と変わらない、それを前提に、教職員の配置改善計画を進めたいと考えているところでございます。

○石井(郁)委員 現場の状況を申し上げましたけれども、とにかく授業時数を消化するために、チームティーチング、二人ですけれども、それを三人でやるだとか、そんなことが行われているんですね。私は、こういう計算を押しつけるために、現場では逆に、非常に教師に負担をかけているというふうに思います。
 文部科学省に伺いたいんですけれども、第七次の定数改善計画のときに、主要教科で少人数授業というのは可能だということを言われたんじゃないですか。しかし、それは、もう今はできないということを認めて、こういう文書、計算方法を押しつけてやっているんじゃないかと言わざるを得ないんですが、どうですか。

○矢野政府参考人 当時、私が担当局長でございましたから、その当時の考え方をこういう形で申し上げたわけでございます。
 第七次の、教員だけの数で申しますと、少人数加配は二万六千九百人じゃなくて、二万二千五百人を基本的には措置していただきたい。それを措置していただければ、現在、六次計画によるチームティーチングの加配が一万五千九百三十一人ございます。それらと合わせますと、約三万八千四百人のいわば財源が確保できるわけでございます。それに、私どもといたしましては、学級担任外教員の一部を有効に活用することにいたしますれば、この計画が完成した段階におきまして、基本教科三教科について二十人程度の少人数指導ができるということを申し上げたわけでございます。
 なお、その際に幾つか条件がございますと申し上げまして、その一つとして、平成十四年度から完全学校週五日制になって授業時数が減るけれども、教員の持ち時間数は現状よりも減らさない、そういう条件のもとに今申し上げたようなことが可能でありますということを国会で私の方から申し上げた経緯がございます。

○石井(郁)委員 第七次までちょっと戻ることはできませんけれども、とにかく現場に今混乱を押しつけているわけですよ、これは間違いなく。そうしながら、今、法案の審議に入っていますように、兼職だとか他校種免許状、他校種への異動ができるというようなことになるわけで、私は、今お話しの少人数指導だとかいうことをやるために、本当にその問題の解消に安上がりに、小学校の教員が足りなかったら中学校の教員を使う、あるいは中学校で教員が足りなければ高校の教員を使うということが文部科学省の本音ではないのかというふうに言わざるを得ないんですね。だから、少人数指導とか習熟度別授業というのを中学校や高校の先生を使ってまで促進するということをあなた方はお考えになっているのですかと。
 どうですか、それを聞いたら。では、大臣にお願いします。

○遠山国務大臣 今回の他校種免許状によります専科担任の拡充の趣旨といいますものは、各学校段階間の連携を促進する、それから小学校におきます専門性の高い教科指導の推進をねらいとするものでありまして、単に校種を超える兼務を目的としたものではございません。
 それから、定数に絡む御説明をする前に、任用の方法について申し上げますけれども、専科教員の任用の具体的方法につきましては、中学校などの教員を小学校の教員に異動させる、これは完全にその定数の中で処理する話ですね。それから、中学校などの教員に小学校の教員を兼職させる、これは中学校の定員の中で、小学校については一部の時間を使って兼職させるというようなことでございまして、どちらの任用形態とするかは、任命権者の判断によっております。
 次に、今回の改正によりまして、中学校などの教員が小学校教員を兼職するということで教員定数が減るのではないかという点につきましては、全くそうではございません。各学校の具体の教員の配置というのはもちろん各都道府県が決定すべきものでありますけれども、このような兼職の措置は、各都道府県ごとの教員定数の減につながるものではないわけでございます。先ほど説明しましたように、任用の仕方を吟味していただいてもわかると思っております。
 私どもといたしましては、冒頭に申し上げましたような趣旨を周知徹底することによりまして、この専科担任制度を積極的に使ってもらって、学校の教育内容の充実、それからいろいろな、専門的な知識、技術を持つ人を活用していく、そういうことでございまして、この点については誤解のないように、私の方から御説明させていただきました。

○石井(郁)委員 兼務ということを実際に行っているところもあるんですね。そこからも実態を聞いてみたんですけれども、やはりなかなか大変な事態だと。
 例えば、中学校で担任を持ちながら小学校に教えに行くということ、それは月一回でも、中学校三年生だと進路指導を受け持っているわけですから、そのクラスがどうなるかという心配があるし、落ちつかなくなったりもするということがありますね。また、小学校に中学の先生が教えに行く場合、行った先の学校とクラスの子供の状態がどうなのかというのは、相当事前にもつかまなきゃいけない、もちろん事後にもフォローしなきゃいけないということになりますと、相当ないろいろな時間と負担がかかるわけでしょう。
 だから、今回、こうしたことが既にもう行われているところがあるわけです。そこでは大変な実態だということが出てきています。だから、これは、こういうやり方が制度的に全国的にやはり広がっていくのかという問題、確かめておかなきゃいけないんですね。
 私は、こんなやり方が、一方的に教師がどんどんと動かされるような状況で広がっていけば、小学校教育も中学校教育も本当にどうなるのかという心配が非常にあるわけでございまして、既にあるところでは出ているわけですから、文部省、その点はいかがですか。

○矢野政府参考人 先生御案内のように、今回専科指導ができる対象の教科を広げたわけでございますが、それまでは、音楽とか図工とか体育とか、実技指導について専科指導ができたわけでございまして、現に、平成十三年度のケースで申し上げますと、五千人の教員が兼職あるいは異動というような形で専科指導に携わっている、そういう実績が今日まであるわけでございます。かつ、適切、有効な教育指導として今日までなされてきたという実績があるわけでございます。
 そういう実績を踏まえながら、新たに今回対象の教科を拡大したわけでございますが、先生御指摘のような問題点、留意事項はあろうかと思います。特に発達段階について、中学校あるいは高等学校と小学校との発達段階は違うということもあるわけでございますから、そういうことに十分配慮しながら専科指導のそういう授業を進めていくということはもちろんあるわけでございますけれども、私どもは、そのために新たな定数措置なりを考える必要というものはないというふうに思っているところでございます。

○石井(郁)委員 私は、やはり本当に専科の教員というのは必要だと思うんですね、小学校でも。そこをきちんと定数内で配置しないで、安易に兼務、兼務で行うというようなことというのは、本当に教育の将来を考えたときに、まともなやり方ではないというふうに思います。
 先ほども話がありましたけれども、本当に今、正規の教員自身が大変な多忙な中で行っているわけでしょう。それが、さらに他の学校にも行くようにというようなやり方で進めていくと、やはり非常に無理が生じるということがあります。
 それから、先ほども出ましたけれども、少人数学級に移行しないと、あなた方の言う第七次の定数計画によっても少人数授業ということはやはりできていかないんですよ。
 そういう意味でも、他校種の教員を動員してそういうことを行っていくというのは私はやめるべきだと思うし、やはり免許外の教科担任解消のためのきちんとした教員配置、そして少人数学級の実現ということをやるべきだというふうに思います。
 大臣は、その点で、私は今からでも遅くないと思うんですけれども、本当に今いろいろな混乱が起きています。第七次の定数計画の見直しをやはり今の時点で行ってみる、そして免許外の教科担任解消のための教員配置、あるいは少人数学級の計画をつくるというような考え、まあ、いい答弁は出ないと思いますけれども、大臣は本当に考える気はないのか。大変なことになりますよ。ちょっと伺っておきます。

○遠山国務大臣 小学校を中心にしての議論になっておりますけれども、教育を充実するためにはいろいろな方策があると思います。
 既存の教員のクラス担任のみならず、教科によっては少人数教育が可能になるように加配をしております。
 そのほかに、専科担任といいますか、専科といいますか、教科によりましては、専門的な知識の深い人がむしろそれに携わっていくという意味では、私は、既存の定数の中でも、もちろん各学校によって工夫してもらう必要があると思うんですね。同じ小学校教員の中でも、数学が得意な人、理科が得意な人、それから家庭科が得意な人、そういう人たちが分担し合って、それぞれ得意なところについて力を発揮していくというようなこともございます。
 それから、あるいは最近、補正予算で昨年度からつけておりますけれども、学校いきいきプランということで、社会人を活用していく、そういうようなこともどんどん進んでまいっております。
 それから、今の御提案申し上げております免許法の改正によりまして、中学校、高校の教員で、それぞれの担当教科について十分な知識、技術を持っている人が小学校に行くこともできるようにする。もちろん、その人たちの負担を重くするとか、あるいは小学校における教員の定数を減にするというようなことでは全くないわけでございます。
 いろいろな可能性を制度としてつくり、それをうまく援用していただいて、それぞれの小学校なり中学校なりというものの教育を充実していく、そのためのものであるわけでございます。
 殊に、今回の改正の場合には、これまで小学校における教育のあり方がクラス担任制であった、中学校に行ってすぐにそれは教科担任制になっていく、そのときの落差が子供たちの対応、適応においてなかなか難しい面があった、そのことがいろいろな問題を生じているという面もある、そのようなことに配慮しまして、小学校と中学校の間の教員や教育のあり方の連携というものをより深めていくというような、いわば、単に小学校の特定の教科についての教育内容充実というだけではなくて、これからの学校種間の連携というふうなこともねらっているということでございます。
 しかも、それは、定数上の措置というのはきっちりとやるということでございまして、現在進んでいる教員定数の充実計画、これはしっかりとやっていくという大前提のもとに進んでいるということを御理解いただきたいと思います。

○石井(郁)委員 今審議されているこの法案でございますけれども、施行日はいつですか。ちょっと伺っておきます。

○矢野政府参考人 施行日は今年七月一日でございます。

○石井(郁)委員 おかしいことがあるんですね。この法律が通っていないのに、既に先取り実施を始めている教育委員会がございます、私どもの大阪ですけれども。
 今年度から小中学校いきいきスクールというのが実施されていまして、中学校から小学校へ三十名、小学校から中学校へ二十二名、この四月一日に校種間兼務の発令を行っているんです。中学校教員の専門性を生かした小学校における理科、算数を初めとする教科担任制の導入、小学校の総合的な学習における国際理解教育の推進をうたい文句にして、算数、理科、国語、総合的学習に英語の教師を兼務させています。
 中学校教員で小学校の教員免許状を持つ者が九割、総合学習を受け持つ英語教員は、小学校の教員免許状を持っていないというわけですね。だから、音楽とか美術、体育、技術などならいざ知らず、こういういわば主要教科、国語、算数、理科、総合学習などは、法案が通らなければできないんじゃないでしょうか。お答えください。

○矢野政府参考人 委員お尋ねの件につきましては、大阪府教育委員会から聞きましたところによりますと、今年度から、小中学校間の教員の協力の関係を構築して、個に応じたきめ細かい学習指導、生徒指導、進路指導を一層推進する小中学校いきいきスクールと銘打った事業を開始したと聞いているところでございます。
 この事業におきましては、同じ中学校区内の小学校、中学校間で教員の異動や兼務して、例えば中学校教員が小学校高学年の授業を担当し、児童が卒業後、その生徒を中学校でまた担当することなどによって、一貫した指導を可能にしようとするものであるというふうに聞いているわけでございます。
 そこで、教員のこのような異動や兼務が現時点において可能かということでございますけれども、小中学校の両方の普通免許状を有する者がほとんどであるというふうに聞いておるわけでございます。この場合は、当然のことながら、こうしたことは可能であるわけでございますが、ただ、委員が御指摘のように、ごく一部ではございますけれども、免許状を有しないケースがあるようでございます。それにつきましては、大阪府の対応といたしましては、当分の間、暫定的な措置といたしまして、チームティーチングの指導といったような形で活用をいたしたいというふうに聞いているところでございます。

○石井(郁)委員 何か非常にあいまいですよね。実際、こういう兼務が小中の免許があればできるということだったら、この法案の審議そのものが本当にどういうことなのか。この法案に先立って、まさに先取り的にフライングしているんじゃないかというふうにも言えるわけで、だから、できるんだったら法案審議なんか要らないわけですから、そこら辺は、何でこういうことが可能なのか、もっと文部科学省としてもちゃんと根拠をはっきりしてもらいたいというふうに思います。また、きちっとしたその根拠を示してもらいたい。

○矢野政府参考人 その御指摘の点についてはごもっともでございまして、ごく一部といえども、免許が、こういう制度改正がまだできていないわけでございますから、現段階ではできない。したがって、チームティーチングといったような対応で対応しているということでございます。
 そういう意味では、いわばこの法律施行を先取りする形で、しかし、もちろん違法な形ではございません、現在、運用として可能なやり方をやりくりしている、そういうぐあいに受けとめているわけでございます。
 一方、先生おっしゃいましたように、両方の免許状を持っておればできるじゃないかというのは、それはそのとおりでありますけれども、それはいわば、これはだれでもいいというわけではなくて、中学校の教員で、例えば小学校の教員にふさわしい、そういう人材を兼職なり異動させたいと思っていても、小学校の免許状を持っていなければ現在はできないというわけでございますから、そういう意味で、この制度ができることによりまして、形式的に両方を備えておれば交流ができるということではなくて、実質的に意義のある交流がこの制度改正によって可能になるわけでございます。

○石井(郁)委員 何かやはりいろいろ混乱していますね。私は、文部科学省は混乱していると思いますよ。だから、法律のもとで何がどこまできちんと実施されていくのか、法律がなくてもいろいろなことでやりくりしてやっていることがどこまであるのか、何かはっきりしてもらわないと、ひどいんじゃないかなという気がします。この問題は、また別途議論もしたいというふうに思います。
 次に、特別免許状の授与要件の緩和問題、有効期限の撤廃の問題でお聞きします。
 学校教育への社会人の活用を促進するためということで、特別免許状の要件緩和が出されているわけでございますけれども、我が党も、特別免許状創設時の国会審議で、社会的な経験を豊かに持つ人や文化的活動を担う人が学校の教育活動に参加することはそれなりに意義があるというふうにしながらも、社会人の活用を口実にして、大学での教員養成の原則を崩し、安易で即席の教員をつくろうとしているということには反対を表明してまいりました。
 それで、特別免許状の交付状況でございますが、既に言われているように、一九八八年の教員免許法の改正によって制度化されて、九九年の改正で全教科対象となった特別免許状なんですが、言われていますように、今までのところ、四十四件という授与状況でございますよね。
 それで、特別免許状の活用が進まないという理由があると思うんですけれども、これをちょっと簡単に御説明ください。

○矢野政府参考人 特別免許状の授与件数は、昭和六十三年の制度創設以来平成十三年度までの十三年間で申しますと、延べ四十七件に相なるわけでございます。
 そこで、いずれにしても、特別免許状の取得が進まない理由としては、私ども、大きく四点に整理をいたしてございます。
 一つは、一般的な話でございますけれども、児童生徒数の減少に伴い、これまで全体として教員の採用枠が減少されてきたという採用状況を受けまして、教育委員会は教員全体の年齢構成の関係から若い人を優先して採用する傾向があったというふうに考えられることが一つでございます。
 それから、このようなことから、特別免許状は雇用されることが内定してから授与されるものでありますけれども、公立学校の教員採用におきまして、社会人特別選考というのは一部の都道府県教育委員会を除きほとんど実施されていないわけでございまして、そういう意味で、社会人に対しての公立学校の教員採用の門戸が開かれていないという実情がございます。
 それから、三点目といたしましては、教育委員会の立場では、社会人を学校現場に活用するのに、特別非常勤講師制度を活用すれば基本的には足りるというふうな認識も持っているところがございまして、授与要件が限定され手続の煩雑な特別免許状制度の活用には一般的な傾向として消極的である、そういう傾向がございました。
 また、一方、特別免許状には有効期限がありますために、社会における雇用状況が流動化しつつあるとはいえ、転職してまで教員になろうとする人が一般的には少ないと考えられるということなどが、今日まで特別免許状がさほど進まなかったという理由ではないかというふうに私どもとしては考えているところでございます。

○石井(郁)委員 続きまして、今度は、免許状を持たない特別非常勤講師がかなり今学校に採用されているというか、入っていると思うんですけれども、これも八九年度から制度化されまして、九八年度から許可制が届け出制になっているというふうに思いますけれども、この特別非常勤講師の採用というのは今何件でしょうか。これは、トータルと、できたら二〇〇〇年度でお示しください。

○矢野政府参考人 平成元年度から平成十二年度までの各年度における特別非常勤講師の活用件数のトータル数は四万五千四百九十件でございます。また、平成十二年度における活用件数は一万一千六百七件と相なっております。

○石井(郁)委員 二〇〇〇年六月で、公立学校教員の採用状況というのは一万一千二十一人だというふうに承知していますけれども、二〇〇〇年の免許取得者実数の九・五%なんですよね。今、特別非常勤講師は一万一千六百七人と言われましたから、特別非常勤講師の方が多く採用されているということかと思います。
 特別非常勤講師がこれほどふえた要因というのは、文科省はどのようにお考えになっていますか。ちょっと、このようにふえているということについての御見解を伺っておきたいと思います。その要因、なぜふえているのか。

○矢野政府参考人 まずは、社会的ニーズだと思います。学校における多様化あるいは活性化を図るという観点で、学校の外部の人材を活用するということが大変求められている、そういう状況の中での対応であるということが一つあると思います。
 それからもう一つは、これは特別免許状といったような非常に厳格な手続を経て授与されるものではなくて、都道府県教育委員会に対する報告という形でもって授与されるというのでしょうか、採用が可能な制度でございます。そういう意味で非常に、言葉は悪うございますけれども、簡単な形で非常勤講師を採用できる、そういうメリットもあろうかと思います。
 そういう社会的なニーズにこたえる形でこういう制度が非常に積極的に今日まで活用されてきているということもございますし、さらにもう一つは、こうした特別非常勤講師として活動したい、教育活動したい、これに携わりたいという、そういう面での社会的なニーズも今日非常に高まってきているということも背景にあると思います。

○石井(郁)委員 今、言葉の端に言われましたように、簡単にできるというようなことで、私は、正規の教員ではなくて本当に安上がりに進めてきたということの結果ではないか、それは文部科学省としてそういうことを推進してきたんじゃないかというふうに思うんです。
 さらに、中教審でも、この二月に出されましたけれども、教科の全領域を持つ特別免許状を一部領域にしか持てない特別非常勤講師にも授与して、要するに、少人数学級対策で非常勤講師を任用する際、この特別非常勤講師を活用するということまで提言されているんですね。こういうことを文部科学省としてはお考えになっているんですか。

○矢野政府参考人 中教審の答申の非常勤講師について特別免許状の活用を促進するというお話でございますけれども、この中教審の答申の趣旨は、現在、常勤の教員に対してのみ特別免許状が授与されている、現在の状況はそうであるけれども、学校教育における社会人活用の方策として、常勤の教員に対してのみの特別免許状の授与ではなくて、特別免許状を授与することによる非常勤講師としての活用も考えられるのではないか、そういう意味での提案であるというふうに私どもは受けとめているところでございます。
 したがいまして、非常勤講師についてどの程度特別免許状を授与するかどうかにつきましては、それは授与権者である都道府県教育委員会がそれぞれの実態等を踏まえて適切に判断されるべきものであって、国としてとやかく言う筋合いのものではないというふうに考えております。

○石井(郁)委員 都合の悪いところになると都道府県にお任せするということを言っているんですけれども、やはり教員の定数配置が十分進んでいないということの中でこういうことがいろいろ言われてくるわけでありまして、私は本当に、免許状を持たない特別非常勤講師ということを少人数学級対策にまで使っていくというようなことというのは大変問題だというふうに思うんですね。
 今、特別免許状は、教育委員会などから指名されて教員検定によって授与されています。だから、任命権者の意向を反映しやすいわけです。これが学士要件の廃止、有効期限の撤廃ということになれば、本当に免許状主義ということが破壊されるんじゃないですか。免許状主義の破壊につながるというふうに言わざるを得ないわけです。
 既に述べましたけれども、九三年度以降、小学校免許取得者、これは延べ人数で見ますと、採用率というのは、四二・〇%から、二〇〇〇年度で一九%に減り続けています。国立の教員養成大学・学部新規卒業者の教員の就職状況を見ますと、九三年度の正規採用が六千三百人です。卒業者比でいうと三九%です。臨時的任用が二千五百人、これは一五%でしたが、二〇〇〇年度では正規採用が千八百人です、一二%に落ちているでしょう。臨時的任用が逆に三千三百人、二二%、ふえているわけですね。だから、臨時がふえていくというために正規採用がますます難しくなっていくということになるわけです。
 私、この点で、私自身もかつてこの文教委員会、これは一九八八年でございますけれども、このとき質問したことがあるんですけれども、当時、教育助成局長は、特別免許状とか非常勤講師の制度で先生方の就職口が狭まることはないという答弁をされているんですよ。しかし、今日の実態を見ますと、今見てきたように、免許状を持った人の正規採用が減っている、臨時的任用がふえているという状況でしょう。これはあなた方の答弁はどこへ行ったのかと言わざるを得ないし、まさに答弁に反している事態が進んでいるんじゃありませんか。
 私は、本当に国会の審議はこういうことでいいのかということを今つくづく思うんですけれども、こういう今の状況、これで本当に少人数学級に対応していけるのかということを考えても、やはり免許制度にのっとって、正規採用をふやしていくという軌道に文部科学省としてしっかり立たなきゃいけないのじゃないのかというふうに思いますが、いかがですか。これはぜひ大臣にもお答えいただきたいと思います。

○遠山国務大臣 免許状主義という言葉がどの程度いいかどうかでございますけれども、学校の教員につきましては、しっかりと免許状を持った人が中心になって運営していく、教育をしていくということは当然のことでございます。
 いろいろな現在抱えている社会の状況、それから学校に期待されているニーズにこたえていくということから、いろいろな資格を持った、あるいはいろいろな能力、才能を持った人たちが学校に参加していく、そのようなことの機会をふやしていくというようなことからいろいろな政策が打たれているわけでございますが、今回の教職員免許法の改正そのものもその一環でございまして、小学校の教育をきちっと本来達成されるべき目標に向かって充実をしていくという角度からの制度改正であるわけでございます。
 御心配のような日本の学校制度の中核をなしている教職員免許制度そのものを揺るがすようなことではございませんで、よりよくいろいろな方策を取り込みながら時代の要請にこたえていく、そのような大きなねらいであるということにおいて御了解をいただきたいと思います。

○石井(郁)委員 いろいろ抽象的に言われますと、そういうことかなというふうに聞いてしまうかもしれませんけれども、本当に学校現場で何が起こっているのかということで考えますと、そしてこれほど正規採用者が減り続けているわけですから、これは深刻な事態じゃないですか。
 だから、いろいろな人たちが学校に入ってくることは好ましいことですということで済ますわけにいかないんですよ。これは、文部科学省の教員政策としてもこれでいいのか、学校現場がこれで本当に教育機能が充実していくのかということとして考えないと、いろいろな社会人が入ってくることは社会のニーズですということで済まされないと私は思うんですね。そこら辺が、実態をよく見ているのかどうかということが大変心配するわけです。
 それから、法改正との関係でいいますと、学校への地域の人や民間の人材を招くだとか、これは既に相当進められています。行事や授業の一部を担当することはかなり進められていますけれども、現行でもできるわけでしょう。だから、どんどん始められていますよ。
 それから、今回のように特別免許状の授与要件の緩和措置というのが本当に必要あるのかどうかという問題なんですよ。
 普通免許状を持っていない人を、有効期限もなくして特別免許状でさらに非常勤講師としても多用していくということになるわけですね。こういう方向を推し進めるということがどういうことになっていくのかということについて、やはりもっとしっかりとした、日本の学校のあり方として、教育のあり方として見ていただかなくちゃいけないということです。
 その辺、再度伺いたいと思うんですけれども、だから、社会人には門戸を大きく広げるけれども、大学で教員免許状を取った人、教員採用試験で合格して正式に採用された人には非常に研修、研修と厳しいものを課されていくという中で、さらに今度は懲戒免職処分ということで免許状取り上げまでここでは出してくるわけでしょう。だから、どうもやることが、教員採用試験、しっかり勉強して採用試験でもって教員になりたいと思った人には門戸が狭くて、しかも非常に厳しいことが課せられていって、研修その他、免許状の取り上げまで課されていって、一方で免許状を緩和する、いろいろなことを取りやすくしますよという政策というのはちょっと異常じゃないですか。どう見ても矛盾しているというか、おかしいですよ。
 だから、何か文部科学省は、本当に正規の教員をきちんとふやしていく、日本の教育を本当に充実させていくというふうに真剣に考えているのかどうかということを私は疑わざるを得ないわけですね。局長にも御答弁を願いたいと思います。

○矢野政府参考人 大学の教員養成を受けて免許状を取得した正規の教員、これは学校教育においてまさに主流でございます。その人たちが学校教育の主役であることには間違いないわけでございます。
 そうした中で、先ほど来申し上げておりますように、学校には多様な人材の活用ということが学校教育の多様化やあるいは活性化という観点から必要であるということで、さまざまな施策を講じ、そうした施策の改善に努めているというところでございます。
 なお、先ほど来ちょっと、私ども少し御説明をさせていただきたいのは、特別非常勤講師等の採用がふえることによって、それが正規の教員の採用を圧迫したり、あるいはその減を招いているのではないか、そういう御指摘であるわけでございますけれども、私どもの理解といたしましては、例えば、特別非常勤講師制度でございますけれども、これは教科等の領域の一部しか担当できないわけでございまして、そのために、決して正規の教員の代替として活用されることはないものであるわけでございます。
 そういう意味で、特別非常勤講師が今日、単年度で一万一千六百件というふうな大変多くの数が採用されることになるわけでございますが、その数がふえることによって正規の教員の採用者数の減少につながることは全くないというふうに私どもが考えている点について、そのことについてはぜひ御理解をいただきたく存じます。

○石井(郁)委員 最後に、免許状取り上げの問題で質問をさせていただきます。
 今回新たに、第十一条、私立学校の教員が、前条第一項二号に規定する者の場合における懲戒免職の事由に相当する事由により解雇されたと認めるときには、免許管理者は、その免許状を取り上げなければならないとされました。つまり、私立学校の教員の免許状取り上げまで法制化されるということになるかと思うんですね。
 そこで、ちょっと資料を配らせていただきますけれども、今、私立学校では不当解雇が横行しているわけです。その歯どめが求められているときに、私はこういう法律というのは逆行するものではないかと思います。
 伺いますけれども、一九九九年一月から二〇〇〇年十二月まで、私学の解雇、権利に関する争議件数は何件でしょうか。また、そのうち何件で教員側が勝利判決、命令が出ているか、お答えください。

○石川政府参考人 私立学校の教員の解雇に関する争いについてのお尋ねでございますけれども、このことにつきましては、私どもとしては把握をいたしておらないところでございます。

○石井(郁)委員 文科省の私学というのは、文科省というのはそういうのは全然把握しないんですか。

○石川政府参考人 今のお尋ねの件につきましては、今、高等学校以下の学校につきましては都道府県知事の所管でもございますし、また先生も御存じのように、私立学校の教員につきましては、他の民間企業における労働関係と同様、労働基準法等の適用を受けておるところでもございます。
 私どもといたしましては、そのような私学教員の解雇に関して労働委員会あるいはその裁判等において争いになった件数等につきましては、恐縮でございますけれども、これまで把握してきておらないところでございます。

○石井(郁)委員 私は、ここでも本当に驚きましたね。文科省は無責任のきわみですよ、これは。
 だって、法案に私立学校の教員のことが出ているんでしょう、これは十一条に。私立学校の教員に及ぶ問題を審議する法案で、あなた方が基礎的なデータというか、基礎的な資料さえ整えてないというのは驚きですよ。こんなひどい話はありません。もうこれは私は本当に何と言っていいかわからない。
 それで、私どもは、これは全国私教連という、私立学校教職員組合連合会がつかんでいるものをもとにして、私の方でちょっと整理をしてみたんですけれども、一九九九年一月以降の裁判事例、勝訴した件と敗訴した件とを出してみました。
 二年足らずの間にこれだけの裁判が起こっている。圧倒的に勝訴ですよ、これは。敗訴しているのは三件しかありません。だから、これだけの争議があるわけですよ。そして、こういう判決が出ている。
 もしこの法案どおりに、不当解雇を真に受けてこれは懲戒免職だ、懲戒免職だからもう免許状取り上げだということになったら、復帰の道を閉ざすことになりませんか。裁判をしなければ戻らないということになるわけですよ、これは。こんなこといいんですか。大臣、いかがでしょう。

○矢野政府参考人 今回の改正では、教員に対する信頼を確保するために、国立または公立の学校の教員が懲戒免職の処分を受けた場合を免許状の失効事由として規定することといたしたところでございます。
 これに伴いまして、私立学校教員につきましても、免許状の取り扱いの公平性を図る観点から、これは、免許状は公立学校の教員であれ私立学校の教員であれ、免許状ということについては基本的なその機能は変わらないわけでございます。そういう意味で、免許状の取り扱いの公平性を図る、そういう観点から適用関係を明確にする必要があるわけでございまして、すなわち、私立学校の教員の場合は、その解雇の事由が使用者たる学校法人の就業規則等によりましてさまざまとなっておりますことから、一律に失効扱いといたしますと当該者に不当に不利益を課すおそれがあるわけでございます。
 そういう意味で、このため、今回の改正では、私立学校教員につきまして、国立または公立学校の教員の場合における懲戒免職の事由に相当する事由により解雇されたと都道府県教育委員会が認めたときに限ってその免許状を取り上げなきゃならないということにいたしたところでございます。
 なお、取り上げ事由とすることによりまして、行政手続法の聴聞及び教育職員免許法の聴聞の方法の特例に関する規定の適用を受けることになりまして、私立学校教員につきましては、免許状を取り上げる際には必ず聴聞が行われるなど適正な手続が担保されることになるわけでございます。
 さらに、先ほどちょっとお触れになりましたけれども、仮に解雇された私立学校教員が免許状取り上げの処分を受けた場合でありましても、裁判において勝訴し、当該解雇が無効となりました場合には、免許状の取り上げの根拠となる事実がなくなるわけでございます、さかのぼってなくなるわけでございます、消滅するわけでございます。そのために、当該者の免許状は解雇前にさかのぼって有効となるわけでございます。

○石井(郁)委員 もう私は本当に大変驚いているんですけれども、やはり裁判をしなければ免許状がもとに戻らないなんというのは、大変なことなんですよね。
 現場が今どんな事態になっているかということでいいますと、ちょっと一、二例を挙げます。
 これは岡山県の黎明高校のS先生の場合を挙げたいと思うんです。
 この学校は理事長一族が学園内に学園のお金で豪邸を三軒も建てている。それで住んでいる。それをやはり組合は追及しますよ、学園のお金でやっているわけだから。そうすると、私学は世襲制が許されるから当然だというふうに開き直る。逆に、それを追及する組合幹部の先生を解雇する。解雇理由に、数年前のバレー部顧問をしていた指導時のときの一定の、何か行き違いもありましたが、既に生徒の保護者と話し合いも解決している問題、これはセクハラ問題と勝手に認定されたわけですけれども、そういうことで解雇に及んでいるわけですね。
 だから、懲戒免職に該当するような解雇理由を挙げて解雇したということで、それを真に受けて免許状を取り上げるということになったら、本当に現場復帰の道が閉ざされるわけです。
 同様の事件というのはほかにもありまして、これは茨城県の水戸短大附属高校の先生の場合なんです。
 ここでも、今外国から、留学から帰ってくる生徒、これはもう外国のいろいろ、習慣というか、受けていますから、アメリカ流のあいさつであるハグ、抱きつくということですけれども、それを先生が受けとめた。そうすると、抱きついたと言われることで解雇にされる。この学園では、四十代前半になると嫌がらせで退職強要などが行われる。このAさんは、茨城の私教連の中央執行委員として活動している。だから、そういう活動をしていればそういう解雇の対象にされるということが、本当に私学では横行しているんですよ、そうでない私学もあると思いますけれども。
 だから、私は、こういう形で本当に不当解雇が一層進むようなことにつながることも考えられますから、私は断じてこの法案はやはり認められない、撤回すべきだというふうに思います。やはり免許状取り上げというのは大変厳しいものでしょう。私学の場合でこういうことが非常に起こり得るということについて、もっと厳しくきちんと受けとめなきゃいけないというふうに思うのですね。
 それから、公立の場合もこれは現行法で十分対処できるものであります。だから、ますます厳罰主義で、こういうことで学校、教師の教育活動を萎縮させるし、また暗くするということにもつながるわけですから、先ほども全体、幾つかありますけれども、わざわざ改正する必要のないことを、やはりあなた方いろいろ理屈はあるかもしれないけれども、持ち出してきているということで、私どもはこれは断じて認められないというふうに思います。
 最後になりますけれども、大臣は、この私学の問題、どのようにお考えでしょうか。ちょっと見解を伺っておきたいと思います。

○遠山国務大臣 私学の問題につきましては、条件をきちっと書いておりまして、国立または公立の学校の教員の場合における懲戒免職の事由に相当する事由により解雇されたと認められるときということで、これは学校間の公平性を図るという観点もございます。
 そして、懲戒免職の事由としても限られたものを挙げているわけでございます。法令違反、職務上の義務違反、または職務怠慢、それから全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあった場合ということなどが明示されるわけでございます。
 その意味では、今回の改正は、先ほど来の議論と、さらに加えれば、本当に教員にしっかりとした内実を持ってもらいたい、そのことを目指す改正でございまして、私は、普通にきちんとやっておられる方が何ら今回の改正によって影響を受けるということはないと考えておりまして、国公私立を通じて、教員というものは本来あるべき使命をしっかり果たしてもらいたい、その思いでの改正であるということを申し上げたいと思います。

○石井(郁)委員 時間が参りましたけれども、とにかく今学校現場で、それは公立、私立を含めて、ともにどんなことが起こっているのかということを、そういう認識をまず文部科学省がしっかり持っていただきたいということを、きょう私は強調いたしました。
 以上で質問を終わります。

     ――――◇―――――

○河村委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。児玉健次君。

○児玉委員 私は、日本共産党を代表して、教育職員免許法の一部を改正する法律案に反対する討論を行います。
 教育職員には、教科に関する専門性と、子供、青年の発達についての専門的知識、経験が不可欠です。それをすべての教員に求めているのが現行の教育職員免許法であり、免許状が、校種別、教科別に定められているのは当然のことです。
 社会人教員を拡大するために免許状の要件緩和を進め、中学、高校教員の小学校などへの派遣を進める本改正案は、教職の専門性の原則を大きく崩すものです。我が党は、専門的な知識、技術を持つ一般社会人が、さまざまな形態で学校教育に参加することを拒む立場ではありません。しかし、教職について専門的に学んでいない者を教師として安易に拡大していくことは、児童生徒の発達と人格形成に直接かかわる教師のあり方として問題があります。
 また、中高教員の小学校などへの派遣は、複数の学校を兼任することを可能とし、学力差を固定しかねない習熟度別授業を他校種の教員の力をかりて行うことに道を開きます。
 今なすべきことは、小学校、中学校で免許外教科担任を段階的に確実に解消することであり、国として三十人以下学級の実現に踏み出すことです。新卒者の採用が減少し、教師の高齢化が進んでいる中で、若さにあふれる教職員の正規採用を大幅にふやして、教育活動を活性化することこそ日本の教育にとって最も急がれる課題です。
 また、今回の改定は、免許状取り上げの範囲を事実上拡大しています。懲戒免職者の情状が重いと認められるときには、現行法でも免許状の取り上げは可能です。今回の改定により、私学経営者による不当な解雇を助長し、私学教員への管理、統制の手段となる危険性は否めません。
 以上、この法案は、教職の専門性を軽視し、教育の場における管理、統制につながるものであり、法案に反対することを述べて私の討論といたします。(拍手)

     ――――◇―――――

○河村委員長 これより採決に入ります。
 内閣提出、教育職員免許法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

○河村委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○河村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。


◆資料

  1. 特別免許状授与件数の推移
    (単位:件)
    年度 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00
    件数 15 1 2 3 2 12 0 2 4 1 0 2 44

  2. 特別非常勤講師件数の推移
    (単位:件)
    年度 小学校 中学校 高等学校 特殊教育
    諸学校
    89 0 6 167 0 173
    94 2 232 2068 26 2328
    95 2 348 2533 35 2918
    96 6 442 3049 40 3537
    97 515 913 3663 23 5014
    98 920 1163 4153 44 6280
    99 2140 1604 4803 99 8646
    00 3711 1874 5886 136 11607

  3. 教員免許状取得及び公立学校教員採用状況(学校種別)
    (2000年6月1日現在)
      免許取得者
    (延人数)
    受験者 採用者
    小学校 19401 46156 3683
    中学校 60625 47846 2673
    高等学校 67562 40475 3060
    盲学校 59 5733 1101
    聾学校 160
    養護学校 3001
    幼稚園 35980 -- --
    養護教諭 3357 6888 504
    合計 190145
    実数(115669)
    147098 11021
    採用率 5.8%
    実数(9.5%)
    7.5%  
    (注)1、免許取得者は2000年3月卒業者の状況
    2、受験者及び採用者には過年度卒業者を含む

  4. 教員免許状取得及び公立学校教員採用状況の推移(小学校)
    年度 免許取得者
    (延人数)
    受験者 採用者
    (採用率) (採用率)
    93 22389 42.0% 34735 27.1% 9413
    94 21801 35.7% 37392 20.8% 7784
    95 22153 30.4% 41542 16.2% 6742
    96 22628 25.5% 44546 13.0% 5772
    97 22440 24.0% 45241 11.9% 5392
    98 21980 20.7% 45872 9.9% 4542
    99 20205 19.0% 46158 8.3% 3844
    00 19401 19.0% 46156 8.0% 3683
    (注)1、免許取得者は2000年3月卒業者の状況
    2、受験者及び採用者には過年度卒業者を含む

  5. 国立の教員養成大学・学部新規卒業者の教員就職状況の推移
    年度 教員養成
    学部卒業者
    教員就職者
    正規採用 臨時的任用
    80 18900 14500
    (77%)
    13000
    (69%)
    1500
    (8%)
    89 19400 11600
    (60%)
    9100
    (47%)
    2500
    (13%)
    90 19200 11100
    (58%)
    9000
    (47%)
    2100
    (11%)
    91 19600 11200
    (57%)
    9100
    (46%)
    2100
    (11%)
    92 17700 9400
    (53%)
    7300
    (41%)
    2100
    (12%)
    93 16400 8800
    (54%)
    6300
    (39%)
    2500
    (15%)
    94 16200 8500
    (53%)
    5800
    (36%)
    2700
    (17%)
    95 16100 7600
    (48%)
    5000
    (31%)
    2600
    (17%)
    96 16000 7100
    (44%)
    4300
    (27%)
    2800
    (18%)
    97 16600 6800
    (41%)
    3600
    (22%)
    3200
    (19%)
    98 16100 5600
    (35%)
    2700
    (17%)
    2900
    (18%)
    99 15800 5100
    (32%)
    2200
    (14%)
    2900
    (18%)
    00 15000 5100
    (34%)
    1800
    (12%)
    3300
    (22%)

  6. 1999年1月1日以降の勝利判決・命令と敗訴(01年2月24日現在)
    99/2/15 福島 帝京安積高校銃撃事件関連の強要未遂罪での刑事裁判 福島地裁
    実刑判決
    田中常務理事・石橋事務局長の懲役1年10ヵ月の実刑。田中は判決に従い、石橋は即時控訴したが、仙台高裁で1年6ヵ月の実刑判決を受けいったんは最高裁に上訴したが取り下げ確定。強要未遂罪では異例の実刑判決。
    99/3/12 福島 帝京安積高校銃撃事件 福島地裁
    実刑判決
    2000.2.29仙台高裁判決。明白に「確定的な殺意」を認定し、被告人に13年の懲役刑。
    99/3/17 埼玉 開智学園 浦和地裁
    判決
    継続雇用の期待権は認容。整理解雇での人選に偏りないので解雇有効と判決。2000.10.11東京高裁で和解勝利成立、11.1より原職復帰
    99/3/29 滋賀 光泉中高 大津地裁
    判決
    暮石第二次訴訟本訴で勝利判決、解雇中のアルバイトを就業規則違反として再解雇した事件
    99/7/28 大阪 東洋家政 大阪地裁
    判決
    教諭の非違行為(テスト採点)に問題あり、解雇権の濫用にあたらず
    99/8/28 和歌山 開智中高 和歌山地裁
    判決
    教諭の非違行為(退職届提出と授業放棄)に問題あり、解雇権の濫用にあたらず
    99/10/6 神奈川 平和学園 横浜地裁
    仮処分決定
    2名について整理解雇は許されない、うち1名の解雇は有効、うち1名の解雇は解雇権の濫用で違法
    99/12/27 滋賀 光泉 大津地裁
    地位保全
    仮処分決定
    大阪高裁の判決確定によって伴う業務命令(登校命令)を団交継続を理由に拒否したことに対する再解雇について勝利決定
    99/12/27 神奈川 聖和学園 横浜地労委
    決定
    担任外しは不当労働行為意思にもとづく差別と救済を決定
    00/1/10 宮崎 延岡学園 中労委
    決定
    職場組合員への賃金差別約4000万円、挨拶しないなどの支配介入行為、誓約文による実質的な謝罪などを不当労働行為として認定。堀田解雇事件での証言に対する不利益取扱いも断罪
    00/1/17 長野 塚原青雲 松本地裁
    決定
    地位保全と賃金仮払いを本訴での判決言い渡しまでの期間を認める。解雇は解雇権の濫用で違法
    00/1/25 滋賀 光泉 大阪高裁
    判決
     
    00/1/29 東京 松蔭学園 地労委
    命令
    「給料表も査定基準もない」という中で職場組合員2名に対する20年間の差別賃金差額約8000万円(89年以降の遅延損害利息5%)を認定。提訴が抜けている年度に関しても除斥期間を「超えて」継続する行為として差別を認定。学園の「妥結しなければ不支給」との対応で「妥結」。
    00/1/29 青森 柴田学園 高裁判決 平成10年4月8日の入学式において、担任の新入生への呼名にあたり「なげやりな声色、態度に終始し」、担任紹介のための登壇の際、「国旗への敬礼」について、独り敢えて行なわなかった2点について。
    00/2/2 岩手 盛岡中央 地裁判決 試用期間を認め「担任教諭の地位にあることを確認する」との画期的な判決。給料表もない中で手堅く賃金支払い請求を認定(請求の7/10)。学園の不適格主張は職場組合員の陳述によりことどとく否定。
    00/2/28 山口 三田尻女子 山口地裁
    仮処分決定
    勝利「整理解雇は学校現場では教育条件の低下につながり、安易な解雇は許されない」と判示
    00/3/7 大阪 愛集幼稚園 地裁
    仮処分決定
    自宅待機命令解除後の担任外しに対して、「担任への復帰」を命じる仮処分決定
    00/3/14 東京 普連土学園 最高裁判決 学外団交の固執、資料提示なしの人勧準拠などの不誠実団交事件で最高裁が勝利判決確定。1990.3.20都労委勝利命令。1995.3.2東京地裁勝利、1997.10.16高裁勝利
    00/8/25 愛媛 今治精華高校 地労委命令 組合委員長への戒告・謹慎処分の撤回を地労委が命令
    00/9/28 滋賀 光泉 最高裁判決 1997年2月、最高裁での勝利判決直後、解雇中のアルバイトが職務専念義務違反と暮石先生の2度目の解雇した問題で最高裁が学園の上告を棄却する決定


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