2002年4月5日「しんぶん赤旗」より
畑野君枝議員は三月二十日の参院文教科学委員会で、新学期からの完全学校週五日制の実施に伴い、不況で土曜日も休めないなど学校休業日に保護者が家庭にいない子どもや障害児の対策、校内にある土曜日の学童保育クラブの充実など、「不安解消」を求めました。
岸田文雄文部科学副大臣は「土曜日休めない保護者の家庭等の〃受け皿〃について、予算措置等を考えていかなげればいけない。九二年度から地方交付税により、土曜日に保護者が家庭にいない子どもたちや盲・ろう・養護学校の児童に対し、学校でのスポーツ・文化活動等に必要な経費を措置している。また、新『子どもプラン』で子ども放課後・週末活動等支援事業や、緊急地域雇用創出特別交付金で雇用の活用例がスタートしている。厚生労働省などと連携しながら努力したい」と答弁しました。
畑野氏は、学校開放の際、日本体育・学校健康センターの災害給付について、万が一の場合の救済制度の全面的な検討を強く要求。
遠藤純一郎スポーツ・青少年局長は、「スポーツ安全保険加入者が九百四十万人いるが、全部がカバーされているわけではない。災害給付制度は難しいが今後対応措置を研究していきたい」と答弁しました。
○畑野君枝君 日本共産党の畑野君枝でございます。
昨日、掛け算の九九を言えなくて中学校を卒業する子も出るという考えは教育の目的、新学習指導要領のねらいであるとお考えですかというふうに聞かせていただきました。岸田文部科学副大臣からは、新学習指導要領は基礎・基本を定着させるのが目的であり、九九を始め基本的な部分をしっかり習得してもらうとの御答弁を伺いました。三浦氏がどういう意図で発言したか必ずしも明らかでないので遠山文部科学大臣からはコメントを差し控えたいという御答弁をいただきましたので、もう一度、掛け算の九九を言えなくて中学校を卒業するなどという考えは教育の目的、新学習指導要領のねらいであるというふうにお考えなのかどうか、文部科学大臣にお伺いをいたします。
○国務大臣(遠山敦子君) 四月からの新しい学習指導要領で教育の新しい展開をお願いしようとしているわけでございますが、それは子供一人一人に応じたきめ細かな指導を通じて基礎・基本を確実に身に付けさせ、それを基に自ら学び自ら考えるなどの生きる力をはぐくむということを基本的なねらいとしていることについては御存じのとおりでございます。
したがいまして、各学校において、掛け算の九九のような、すべての子供が社会生活を営む上で必要な基礎・基本を確実に身に付けさせるということは極めて大事でございまして、子供一人一人の理解や習熟の状況に応じて指導を徹底するということによりまして個に応じた指導の実現を図っていく、そのための指導体制、指導方法の工夫改善に努めていきたいと思っているところでございます。
○畑野君枝君 三浦朱門氏が雑誌で紹介されているようなことでは文部科学省としてはないというふうに承りました。
さらに、三浦朱門氏が同じその雑誌の中で、続いて、「「九九を言えない子をなくす」ことがゆとり教育の目的ではないということか。」というふうに質問されて、それに答えて、「そう。やる気がまったくない子に対しては……。「馬を水辺まで連れていくことはできても、水を飲ませることはできない」のと同じだ。」と。子供を馬と例えるということ自身が私はどうかというふうに思いますけれども、やる気が出るようにしていく、一人一人の子供が学ぶ喜びを身に付けることができるということ自身が教育であると思いますし、そういう点ではこういう発言は教育放棄の思想の表れだというふうに思います。
新指導要領の下で、こうした後れがちの子を放置するような教育なのかという疑念も出てくるわけです。そういう教育なのかどうかという点についても確認をしておきたいと思います。
○副大臣(岸田文雄君) 新学習指導要領の中身、ねらいでありますが、基礎・基本を厳選した上で個々に応じた教育対応をするということであります。ですから、意欲のある、前に進みたい子供たちにはそれなりの対応が準備されなければいけませんし、また基礎・基本が十分定着していない子供にはそれにふさわしい教育対応がされなければいけない、これが新しい学習指導要領の考え方であります。
○畑野君枝君 後れがちの子を放置するような教育ではないというふうに承りました。
しかし、この三浦朱門氏はいろいろなところで登場されて御発言をされていて、大変影響力があるというふうに思うのですね。例えば「教育の論点」という本が出されまして、この中では「機会不平等」という本の中身がまた引用されて、広く普及されているというふうに思うんです。で、基になっている「機会不平等」の中で筆者が言っているのは三浦朱門氏の発言の中身なんです。「学力低下は予測し得る不安と言うか、覚悟しながら教課審をやっとりました。いや、逆に平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうにもならんということです。つまり、できん者はできんままで結構。」、こういうふうにおっしゃって、「限りなくできない非才、無才には、せめて実直な精神だけを養っておいてもらえばいいんです。」、「ゆとり教育≠フ本当の目的。エリート教育とは言いにくい時代だから、回りくどく言っただけの話だ」と、こういうふうに言って、さらに、「それは三浦先生個人のお考えですか。それとも教課審としてのコンセンサスだったのですか」というふうに問われて、三浦氏は、「いくら会長でも、私だけの考えで審議会は回りませんよ、メンバーの意見はみんな同じでした。」と。こういうふうになってくると、これはもう本当に重大な問題発言に、問題になってくると思うんですね。ですから、私は昨日も委員会での参考人質疑をお願いをしたわけですけれども。
こういう発言と相まって、やはり新学習指導要領の中身そのものが、例えば議論にもなってきましたけれども、円周率は三でよい、掛け算は二けた掛ける二けたでいいと。こういうふうになってくると、数学の専門家からは、そもそも数学がどんな学問であるのか分かっている人が考えたらこんなふうにはならなかったのではないか、大人は計算は嫌いでも、小学校低学年の子は計算できるようになるとうれしいと。三けたの掛け算というのは戸惑うけれども、それを通じて計算の役割というのが分かってくるということも含めて心配の声が上がっているわけですね。そして、漢字といえば今までと同じ量のままなんです。だから、教育現場ではもう一貫しない間引きとそれから詰め込みが、小学校では五百時間授業数が減って、中学校では四百時間減ると、こういうことを本当にかき立てるわけですよ。
まあそういう点で、やはり新指導要領の抜本的な見直しを始め、国民が不安に思わないようなやはり教育行政、きちっと行う必要があるというふうに思うんです。
それで、今、完全学校五日制が始まるということでもう一つ不安なのは、不況で土曜日も休めないということで保護者が学校休業日にいない子供などもおります。障害児を持つ家庭も大変になっております。そこで、受皿として例えば学校構内にある土曜日の学童保育クラブの充実を図る、そういう点で四月から学校を閉めることのないように実態に即した対応や予算措置が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○副大臣(岸田文雄君) 今の御質問の前の先生の御指摘、新学習指導要領に対する不安の部分ですが、例えば御指摘の円周率が三になるという点などにつきましても、実際、新学習指導要領、小学校五年生の部分には円周率が三・一四と明記してあります。目的に応じて三を用いるというその注釈部分が独り歩きして、新しい新学習指導要領、円周率は三になるんだというようなことが言われているということ、これは大変な誤解につながっていると思いますし、この辺りしっかり、それ以外の漢字の部分ですとか、あるいは台形の面積ですとか随分象徴的に取り上げられていますが、この辺の誤解をしっかり解き、こうした新しい新学習指導要領に対する不安、授業数の削減についても時数がどうなのか等々、あらゆる面から不安解消のために努めなければいけないと思っております。
そして、土曜日休めない保護者の家庭等々のその受皿の問題につきましては、やはり予算措置等もしっかりと考えていかなければいけないと思っております。平成四年度から地方交付税の措置によりまして、休業日となる土曜日において、保護者が家庭にいない子供たちや盲・聾・養護学校の子供たちに対しまして、教育委員会において、スポーツ・文化活動を学校で行うために必要な経費、措置をしているわけでありますし、また新たに新子どもプランの策定あるいは緊急雇用創出特別交付金において指導員などを雇用するということ、これも実際にスタートをしているところであります。また、文部科学省のみならず厚生労働省におきましても放課後児童健全育成事業の推進等進めているところであります。
この辺り、厚生労働省、ほかのお役所とも連携しながらこうした受皿の確保、予算面においてもしっかりと努力していきたいと思っております。
○畑野君枝君 子供たちが心配のないようにきちっと予算措置を拡充していただきたいというふうに思います。
三・一四のお話がございました。一応それは教えるということにだけなっていますと暗記になってしまいまして、実際に筆算で計算できるというふうなシステムになっていないというふうに私は思ってそのことを指摘したわけでございます。
さて、学校を開放いたしますと、学校健康センターの災害給付、これを本当にきちっと広げて対応していくことが必要ではないか、安心して開放ができるようにするべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御案内のように、日本体育・学校健康センターの災害共済給付の制度でございますが、学校教育の円滑な実施に資するために学校の管理下における児童生徒の事故などの災害に対して給付をするというものでございまして、言わば保護者に学校の設置者や国を加えた三者の互助共済制度の性格を有していると、こういうことでございますので、学校の休業日に学校を開放した場合の活動についてはちょっとなじまない制度かなというふうに考えております。
○畑野君枝君 そうしますと、やはり学校はなかなか開放できなくなると思うんですね。文部科学省としては、土曜日休みになると、完全休みになるということで、大いに子供たちのいろいろな体験をやってほしい、あるいは学童保育でもきちっと子供たちが安心して生活できるようにしていこうと、そういうお考えだと思うんです。
そういうときに、では万が一、もちろん事故がないようにするけれども、万が一事故があったときにどういう救済制度が必要になってくるのか、そういうことを検討することが必要になってくると思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) こういった学校外でのいろんな活動につきましては、それぞれの活動に合わせた種々の保険がふさわしいんじゃないかと、こう考えておるわけでございまして、現在広く利用されているものとして、これも御案内だと思いますが、財団法人スポーツ安全協会が民間の保険会社と協力をして実施しておりますスポーツ安全保険、これがございまして、これはスポーツやボランティア活動などを行う団体を対象として保障を行うということでございまして、現在、青少年団体、スポーツ団体を始め約九百四十万人が加入をしております。
昨年四月にはこの保険、スポーツ安全保険の団体加入者に限りまして、まあワイドということで、個人での活動における事故につきましてもこの保障の対象とするという制度を新しく設けられたということもございます。この制度が広く活用されるよう私どもとしても働き掛けてまいりたいと、こう思っております。
○畑野君枝君 九百四十万人ということなんですが、これで全部網羅できるふうにはならないわけですよね。ですから、あらゆる問題を含めて、文部科学省としても、本当にすべてのお子さんが安心して活動できるように、あるいは事故があったときの対応をするということで、私は、学校健康センターの災害給付についても、そういうこともあり得るのかどうかも含めて、もう一回全面的に検討していただきたい、そういうことができるかできないかということを含めて検討していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御指摘のように、まだ全部がカバーされているというわけでもございません。したがいまして、こういった漏れている、まあ加入もしていないという子供について何かそういったようなこと、災害給付制度はこれは難しいと思うんですけれども、何かそういった対応措置というのが考えられないかということについては研究をしていきたい、こう考えております。
○畑野君枝君 是非、学校健康センターの災害給付も含めて、私は研究の対象にしていただきたいというふうに思います。
さて次に、文部科学省が土曜日の補習を容認したという報道をめぐっていろいろありました。それで、現実には土曜に補習をしようという自治体が続出しているというふうに伺っております。そういう自治体あるいは学校は幾つあると把握されているでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) この四月からの完全学校週五日制の実施に伴いまして、それぞれの教育委員会におきましては土曜日の児童生徒の活動に関する様々な取組が検討されているわけでございますけれども、何らかの形での補習の実施を考えている自治体数、またその学校数の実態については私ども把握をいたしておりません。
土曜日の児童生徒の活動に関する取組につきましては、基本的にはこれは各教育委員会において判断されるべき事柄でございます。したがいまして、文部科学省として、各教育委員会が実施する土曜日の児童生徒の活動に関する取組について、それを容認するとかあるいは逆にしないとかといった、そういった性格の問題ではないというふうに私どもは考えているわけでございまして、文部科学省といたしましては、それぞれの教育委員会におきまして土曜日における児童生徒の様々な活動の場や機会の充実について、完全学校週五日制の趣旨を踏まえ、様々な工夫をして適切に対応をしていただきたいと考えているところでございます。
○畑野君枝君 言わば放任だというふうに思うんですね。
一月十七日に「確かな学力の向上のための二〇〇二アピール」を出されて、この中では「放課後の時間などを活用した補充的な学習や朝の読書などを推奨・支援するとともに、適切な宿題や課題など家庭における学習の充実を図ることにより、子どもたちが学ぶ習慣を身に付ける」として補習、宿題をアピールされました。
こういうことが一層不安を呼んで土曜日補習ということになっているのではないかと思いますが、いかがですか。
○副大臣(岸田文雄君) まず、必要に応じて授業時間外の補習を行ったり、家庭学習における適切な課題を与えるということ、これは従来までも我が省におきまして指導を行ってきたところであります。そして、その「学びのすすめ」でありますが、この新しい学習指導要領のスタートにおいて、その中身をしっかりと確認する、あるいは昨今、PISAの調査等、様々な調査結果等から、子供たちが学ぶ意欲や習慣が十分身に付けていない、こういった問題点も浮かび上がってきたということも踏まえまして、こうした辺り、いま一度この新しい学習指導要領においてねらっています確かな学力の獲得、この辺りの考え方等をもう一度確認したというのが「学びのすすめ」の位置付けだというふうに考えております。
そして、土曜日の補習について御指摘がありましたが、この「学びのすすめ」はあくまでも月曜日から金曜日、学校のその活動の中での問題を指摘しているわけでありまして、土曜日、日曜日の活用について「学びのすすめ」は言及しているものではないということを御理解いただきたいと存じます。
○畑野君枝君 新聞の社説の中でも、土曜日に後戻りするんじゃないか、六日制に後戻りするのではないかとかいう声も出されて、歯止めをどうするのだという声も出されているんですね。
今、月曜日から金曜日までの話だ、土日は入っていない、これがアピールの中身だというふうにお話がありました。
それで、やっぱり本当にいろんな動揺、混乱が起こりまして、例えば自治体でも、ある自治体では土曜教室に半数が参加希望すると。これは茨城県の古河市のニュースですけれども、対象となる五年生以上の小中生の半数が参加を希望していると。土曜教室は教室を開放して行う、学習指導員のサポートを受けながら自習する、こういう状況になってきているわけですね。小学生が多くて、中学生になるとだんだん希望者が五〇%台が四〇%になっているんだけれども、なぜかというと、保護者の意向が小学生は強く反映されて、そして中学生になると本人がゆっくりしたいという意向が反映されると、こういうこともあるんですね。ですから、やっている自治体はそういうのができると。
あるいは、今すごいですよね、これ。小学校一年生、新一年生、指導要領が変わりましたので塾が必要になっていますと、来ますよね。それから中学生も来ますよね。それから高校生も来ますよね。(資料を示す)もうすごいです。こういう状況になっているわけですから、そういう経済的含めてある子は土曜日やるとかね。そういう点ではやはり五日制の下でしっかりと学校で学習ができる、新指導要領の先ほど指摘もしましたけれども、そういう抜本的見直しを含めて、安心して学校五日制の下で子供も保護者も、そして教育の現場の皆さんもできるというふうにしていく必要が私はあるというふうに思うんです。
それと同時に、やはり後れた、世界で後れた四十人学級、ここをやっぱり手を付けて、少人数学級、少なくとも三十人学級に向かって一人一人にきめ細やかな教育が行えるようにするべきだというふうに思うんです。
今、地方自治体で少人数学級が進んでいるという話が昨日、林委員からの質問にもありました。ところが、非常勤講師の採用が多いんですね。それで、一方で七次定数改善計画を行っているんですが、これは少人数学級には使えるのですか。
○政府参考人(矢野重典君) 御案内のように、昨年四月からスタートした第七次の公立義務教育諸学校教職員定数改善計画では、教科等に応じた少人数指導等の指導方法の工夫改善が実施できるように教職員定数の改善を行うことといたしたわけでございます。この少人数指導等の指導方法の工夫改善のために加配されました教職員定数は、これは義務標準法及び同施行令によりましてその加配の目的が特定されているものでございます。
そういう意味で、これを今御指摘のようないわゆる三十人学級等の少人数学級の編制に転用することは、これは目的外使用ということで認められないものでございます。
○畑野君枝君 そういうふうに文部科学省がしているということなんですけれども、昨年の五月十一日に「平成十三年度に公立小中学校で少人数指導に取り組む学校に教員を配置する都道府県の方針等について(総括)」が出されております。これを見ますと、年間を通じて学級を少人数の学習グループに編成するとイメージしている県が十県あるんですけれども、こういう県ではどのような形態の少人数の学習をしているのですか。
○政府参考人(矢野重典君) 今、委員御指摘の十三年度に公立小中学校で少人数に取り組む学校に教員を配置する都道府県の方針等によりますと、十の府県が指導の形態として年間を通じて学級を少人数の学習グループに編成して指導を行うことといたしているところでございます。
このうち、例えばでございますけれども、岐阜県のある小学校では、小学校の算数科におきまして四学級を六つの少人数の集団として指導を行った上で、単元の途中で、単元の途中で児童生徒の習熟度の程度というのが分かります。それが分かった段階で、その習熟度の程度に応じたグループに編成をして指導をする、そういった形で指導がなされているわけでございます。
このように、基本的には年間を通じてということでございますが、一年間同一の児童生徒による少人数指導ではなくて、学習内容でございますとかあるいは習熟度別指導や課題別指導を行うことなど、グループを固定しないで柔軟な学習集団を編成して指導がなされているというふうに承知をいたしているところでございます。
○畑野君枝君 文部科学省からいただいた「平成十三年度に学級編制の弾力化を実施する都道府県の状況について」というのがございますけれども、要するに三十人学級、少人数学級にした県の中身を見ますと、きめ細やかな指導とか生徒指導が困難な学校とか、そういうことで少人数学級をしようとしているんですね。国の七次定数改善計画の中身見ますと、それも実際にはきめ細やかなとかそういうふうになっているので、実態としてはもうほとんど同じじゃないかと思うんです。少人数学級にこの定数加配を是非使えるような柔軟な対応をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(矢野重典君) 先ほど申し上げましたように、この第七次計画によります少人数指導方法の工夫改善のための加配というのは、先ほど申し上げましたように、法律や施行令によってその加配の目的が特定されているわけでございますので、恐縮でございますけれども、いわゆる固定的な意味での三十人学級等の編制に転用することは認められないわけでございますが、ただ、これは委員あるいは御案内かもしれませんけれども、教職員の定数というのはそれぞれの学級数をベースにして算定される仕組みになっているわけです。
その場合、それぞれの学校に配当されますのは、仮に十学級であれば十人分が配当されるわけではなくて、学級数プラス何人かそれを上回る、言わば遊軍的な定数が加配されるような仕組みに全国的になっているわけでございます。そういう言わば遊軍的に配当された教員をそれぞれの学校の判断で、今もおっしゃいましたような三十人学級等の学級編制に使うということは、これは制度上可能でございます。
○畑野君枝君 是非、国の制度も抜本的に充実して、実際には来年度からもっとやろうという県も増えるやに聞いておりますし、そういう県からの要望も国に来ていると思いますので、是非、国民の皆さんの願いにこたえていただきたいと思うんです。
それで、来年度予算の中で学力フロンティアスクールが出されております。これを更に普及するというふうに言われております。こうなってきますと、二〇〇一年度の新標準法の審議の際の、習熟度別授業を行うかどうかは各学校の判断とした国会の答弁にも反することになるんじゃないかと思いますが、いかがですか。
○副大臣(岸田文雄君) 御指摘の学力フロンティアスクール、その学力向上フロンティア授業の中身でありますけれども、実践研究の核となる学力向上フロンティアスクールにおいて、個に応じた指導のための指導方法、指導体制の工夫改善の一環として、理解や習熟の程度に応じたきめ細かな指導に取り組むということになっております。
これは具体的にどのような指導に当たっての編成を行うのか、これは教科ごとに、あるいは理解の状況等様々な状況を勘案して、それぞれの学校段階において判断するということになっております。この辺は、その現場の自主性、尊重される仕組みになっていると理解しております。
○畑野君枝君 しかし、この絵を見ますと、「学力向上フロンティアスクール」、「成果を普及」、「全国のすべての小・中学校」となっているじゃないですか。そういう点では、「個に応じた指導の推進」というのが絵にありますけれども、その中には、発展的な学習をやるグループもあれば、もう一つは補充的な学習をやる、つまり、より進んだ子と後れた子、こうふうに分かれた絵が描いてあるじゃないですか。
ですから、私は、こういう点で言えば、そういうのを普及するということになったら、各学校の判断ですということと違うのではないかと。それとも、これを、学力向上フロンティアスクールを全国に何か押し付けるとか、そういうことではないというんですか。
○副大臣(岸田文雄君) まず、それぞれの編成の在り方は、その学科等に応じてそれぞれ柔軟に編成替えというものが行われるものだと理解しております。
そして、全国へ押し付けるんではないかなんという御質問につきましては、こうした学力向上フロンティアスクール、この実践研究の核となるスクールでの成果を全国の参考としていただくということで、全国への理解を深めていくということでありまして、これは決して全国に押し付けるということではないと考えております。
○畑野君枝君 最後に、中教審に対して教育基本法の見直しの諮問がされまして、中教審の議事録がその後ストップされております。是非、議事録を公開、掲載するようにしていただきたいと思いますが。
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
中央教育審議会の審議につきましては、中央教育審議会の会議の公開に関する規則というのがございまして、これに基づきまして、会議は原則公開とし、総会についてはその議事録を、部会についてはその議事要旨を公表する、こういうことになっておりまして、これらの議事録、議事要旨につきましては、文部科学省のホームページにおいて公表している、こういうことでございますが、委員御指摘の問題でございます、この議事録、議事要旨の作成に当たりましては、毎回出席された委員に内容を確認をいただく、こういう必要がございまして、現在、第十回の総会、これは平成十三年十一月二十六日、つまり教育基本法、教育振興基本計画について諮問をした総会でございますが、それ以降の議事録等につきましては、現在、委員に内容を確認していただいておる、あくまで公表に向けたそういうことで作業を進めているところでございます。
なお、その間、何もしていないというわけではございませんで、正式な議事録作成までの間、事務局の責任において作成をした議事概要につきましてはホームページ上に掲載し、公表しているところでございます。
いずれにいたしましても、今後、委員の、大変、委員の先生方、各界の要職にあって多忙な方々でございますけれども、一層の御協力を得ながら早期に議事録等を公表できるように努力してまいりたいと思っております。
○畑野君枝君 終わります。



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